Ambivalence
8:27
…半ぐらい。
今日ははやく上がれた。
(訳あって長谷川にキレられたため強制帰宅)
いやだな
いろいろと渦巻く感情を抑え殺して玄関の扉への取っ手に手をかける。
結局今日、今まで、忘れることなんかできず、ずっと考えてた。ゲームなんかできる状況じゃなかったし、ましてや渡された資料なんて1ミリも見てないしなんなら触ってない(通常)
なにも手がつかず、結局強制的にバカ弟子の面倒を見た。訓練の付き合い。武器ではなく木刀のようなものだった。全く、振り回してても考える。何をしてても今日はずっと同じことを考えてた。さすがにもう脳が疲れた。
「、ただいま」
1歩踏み込む。
ハンバーグの匂いがする。
腹減ったな、
「ゎ、おかえり鳴海さん」
パタパタとスリッパを鳴らして顔をのぞかせる。
ふよ、とこちらを見て笑う恋人
その笑顔、…そのうち、優しさと同様、ボク以外にも見せるのか、。
ほんっっっと最低
少しづつズレが生じる。
自分でも気づく。最低なことをつらつらと考え込んで決めつける。
保科はそんな事思ってないはずなのに。
保科と目が合わせることができない。
きっとそうだ、ボクの思い過ごし、考えすぎ。
さすがに重すぎる。
迷惑だろ
、
、
保科は、、…ボクだけ、…じゃない、……のか、??
それすらも分からない。
そもそもなんだ、??
恋人って????
ただの名称
婚約のようにハッキリとした紙や物なんてない。口約束。
恋人って????
ボクだけの保科と言っていいのか??
でも保科はみんなのだ
あー、
そもそもこんなの考えるなんて柄じゃない。
そんな暇あったらゲームをしてたいが、今はやる気が出ない。スマホゲームのピックアップだってやってるし、新作ゲームもまだクリアしてない。あー、バイオ全クリしてないな、あと少しだったはず。そうだモンハン、、装備強化するの忘れてた。
やる気が出ない。
全身の力を抜いてソファにもたれかかる。
ふとボクの機嫌に気づいたのか
「…なんかあったん??」
ちら、とボクの方を見て聞く
前髪の下から少し見るが、すぐに逸らした。
素直になれない
言えない
考えたくない
「なにもない」
「ほんまに??」
「いつもより疲れてません?」
「…まあ少し」
「今日合同でしたもんね」
「せや、話しかけ行けんくてごめんな、?」
「ちょっと忙しくて、、ほんま堪忍やで」
「、うん」
なにかあったら話しかけてくれるし心配してくれる。
なのにすぐボクは誤魔化す
あいつの優しさが嫌になって踏みにじる。冷たく返す。何してんだよボク
少しだけ寂しそうに笑う保科。ボクのことを心配して聞いてくれてるんだろう。
なのに、
それだけでも嬉しいのに、
素直に言えればいいのにな、。
「…今日、他のやつと話してたよな」
「保科の優しさが他に向いたことに嫉妬した。」
素直に言えればいいのに。
二言。たった二言。一息で全部言える内容。
きっと言っただけでじゅうぶん変わる。
ボクは何もしない。
そのまま言えずに今日が終わる
結局なにも言えなかったし目も合わせられなかった。
もしかしたら今日、あの場面を見なかったらこうはならなかったのか??
「特別」自分だけだと思ってたものが急に「誰にでもある」ものに変わった気がした。
さいてい
さいてい
さいてい
さいてい
さいてい
さいてい
さいてい
さいてい。
今振り返れば隣ですよすよと、ボクの服を掴んで寝てる。
せめてこの時間だけは、寝顔や仕草だけはボクのものであって欲しい。
ねくすと70
またじかい✩.*˚
コメント
12件
初コメ失礼します! ずっっっと大好きでした!やっとアカウントを作ることができたので一番最初に飛んできました! キャラクターの心情の書き方が大好きです😍 これからも頑張ってください!
👍︎︎👍︎︎👍︎︎👍︎︎👍︎︎👍︎︎👍︎︎👍︎︎👍
最高過ぎます!!!! なんでそんな上手くかけるんですか!?続き待ってます!!♡