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そして、土曜日は、亮も舞の実家へ1泊して、日曜日には、自宅へ帰った。
月曜日から金曜日は、毎日、仕事帰りに、
舞と瞬くんの顔を見に来ては、帰って行く亮。
母が晩ご飯を進めたが、夕方だから早く帰って、
「家で家事をしたいので…」と、遠慮していた。
母への配慮だろう。
そして、ようやく土曜日。
亮のご実家へ移動。
お昼ご飯の用意をしてくれているというので、
お昼前に迎えに来てくれて、亮のご実家へ
瞬くんと3人で過ごす部屋を用意してくださった。
用意していただいたお寿司をご両親と一緒にいただいた。
「舞さん、気を使わないで、自分の家だと思って過ごしてね。何か必要な物があれば言ってね。」
と、お母様
「ありがとうございます。」
「産後だから、瞬くんが寝てる時に、一緒に寝てて良いし、授乳の間隔もまだ短くて大変でしょう?」
「はい、まだ3時間おきです。」
「寝不足になるから、寝られる時に寝てね。」
「はい、ありがとうございます。」
「あ、それと冷蔵庫、勝手に開けてお腹空いたら食べて良いし、喉が渇いたら何でも遠慮なく飲んでね。」
「あ、はい…」
「それは、さすがに気が引けるんじゃないか?」
「そう?」
「喉が渇いたらウォーターサーバーのお水をいただきます。」
「そう?分かったわ。その都度、何かあれば言ってね。」
「まあ、気兼ねなく、ゆっくり寛いでください。大事な時期でしょうから…」と、お父様。
「はい、ありがとうございます。」
「じゃあ、俺たちは、部屋に居るよ。」
「はいはい。」
「ご馳走様でした。」
「ゆっくりね。」
「ありがとうございます。」
そして、部屋で過ごした。
「舞、大丈夫か?」
「うん、大丈夫ありがとう」
「何かあったら、俺に言えよ。」
「うん。あの〜」
「お、早速なんだ?」
「洗濯物なんだけど…」
「あー別で洗おうか?」
「亮や瞬くんのは、いいんだけど、やっぱり私の下着は…」
「だよな、自分たちのは、俺が夜に洗って干そうか?」
「せめて、私の下着は、ここに干しちゃダメ?」
「あーそうだよな。」
「なんか、俺のもイヤだなぁ〜」
「え?なんでよ。」
「なんとなく…ハハ、だから、やっぱり別で洗うって言っておくよ。」
「お母さん、気を悪くされないかなあ?」
「大丈夫だよ。上手く言っておくから…
「うん、じゃあ、お願いします。」
瞬くんは、よく眠っている
ソファーに2人並んで座る
「舞、眠くない?寝てていいよ」
「うん、ありがとう」
そう言って、亮の肩にもたれる
「ん?このまま寝るの?」
「ダメ?」
「ううん、嬉しいよ〜ここにおいで!」と、膝枕をしてくれる亮
久しぶりにピッタリくっついて、嬉しそう
毛布をかけて…
「寒くない?」
「う…ん…」と、もう眠りに入っているようだ。
髪を撫でる
「疲れてるよなぁ〜ありがとうな〜舞」
『こうして、一緒に居られるだけで幸せだ』と、
思う亮。
しばらく、舞を見ていた。
そして、出会った時からのことを思い出していた。
『色々あったよなぁ〜
いっぱい泣かせたよなぁ〜
もう泣かせないからな!
ずっと、そばに居るから…
ずっと、そばに居てくれよな!
これからは、家族も増えて楽しみがいっぱいだ。
家事、育児は大変だけど、俺も頑張るから
一緒に頑張ろうな…舞
俺の奥さんになってくれてありがとうな』
愛しくて仕方がない
ぎゅーっと抱きしめたいけど、
我慢我慢…
今は、ゆっくり寝かせてあげよう。
毎日、頑張ってくれてるから…
今だけは、瞬くんのママじゃなくて、
俺の奥さんで居てくれよな、舞。
あっという間に1日が終わった。
でも、離れて過ごすより、今は、一緒に過ごしたい。
翌朝、日曜日だから、ゆっくり寝かせてもらった。
瞬くんの授乳は、寝る前にあげても、やはりまだ夜中1回は起きる。そして、朝方もう一度。
それから、またすぐに眠る瞬くんだから、舞たちも二度寝した。
ゆっくり起きても、お母様は、
「おはよう、朝ご飯は、パンとご飯どっちがいい?」と、労ってくださる。
「おはようございます。じゃあ、パンでお願いします。」と、瞬くんを抱っこして行き、ゆりかごベッドに寝かせる。その間に顔を洗ったり…
「俺もパンにする」と、自分で2人分のパンを
焼いてくれる亮
「あら、いいのに…」
「出来ることは、するよ。」
「ふふ」
「あ、それから洗濯物は、自分達のは、俺がするから大丈夫だからね。」
「あ、そうなの?遠慮しないで出してね。」
「もし、瞬の物とか、急ぐ物があれば頼むから…帰ってからも続くわけだから、練習しないとね。」
「そうね、分かったわ。」
さすが亮、機嫌を損ねないように、上手く言ってくれた。
ご飯をいただいて、部屋に戻った。
「ありがとうね〜亮!」
「あー大丈夫だよ。」
「さすがね。それと…家族でお世話になるんだから、やっぱり少なくとも、食費を払わないと…」
「そうだな、その方が気兼ねなく居られるな。
じゃあ、そう言ってくるよ。」
「うん、お願いね。」
たとえ1週間でも、亮1人が実家へ帰るのとは、わけが違う。
お互いが気持ち良く過ごす為に、その方が良いと思った。
当然、「そんな物は要らない。」と、おっしゃったようだけど、お互いの気持ちの為だから…と、お願いした。
そして、1日中 一緒に居られる喜びを味わえる。
「じゃあ、買い物に出かけるから、ゆっくりしててね。」
「ありがとうございます。」
「いってらっしゃい」
お父様とお母様、2人で出かけられた。
「舞〜」と、いきなり抱きしめる亮
「あーやっと、抱きしめられた。」
「な〜に?」
「ずっと、こうしたかった。」
「ふふ」
ジーっと見つめる亮
どちらからともなく、黙ってキスをする
「ふふ、毎日、会いに来ては、チューしてたものね〜」
「うん、ホントは、ずっと抱きしめてたいけどな〜」
「ふふ、新婚みたい。」
「まだ、新婚でしょう?」
「そうだね。」
「舞〜」
「ん?」
「俺の子どもを産んでくれてありがとう。」
「うん、どしたの?」
「ちゃんと言いたかったから…
俺と結婚してくれて、俺の子どもを産んでくれてありがとう。」
「ううん。こちらこそ、私と結婚してくれて、ありがとう。瞬くんも授かって無事に生まれて幸せだよ。」
「うん。再会して、もう二度と離したくないと思ったから…今、毎日、一緒に居られて幸せだよ。」
「うん。私もだよ。」
また、抱きしめてキスをする
「ふふ」
「何?」
「再会した時の亮とは、比べものにならないぐらい優しいもん。」
「俺自体は、変わってないんだけどなぁ〜
最初から『結婚に興味ない!』って言われたら、ベタベタした付き合いが出来なかったから…」
「そっかあ〜」
「だから、ドライな付き合いしか出来なくて…今は、その反動で素直になれるから嬉しい。」
「そうなんだ〜驚くほど過保護で、大事に溺愛されてるけど…」
「イヤ?」
「ううん、愛されてるって実感出来るから嬉しい。
逆に亮を独り占めしてもいいのかなぁ?って思っちゃうよ。」
「イイよ、イイよ〜もっと我儘言って!」
「うん、じゃあ、ずっとそばに居てね。」
「もちろん!喜んで!」
「ふふ」
「ふふ」また、キスをする
「ふ、ふぇ〜〜」
「あ、起きた!」
「あ〜ん、しばらくはライバルだな、瞬!」
「また、言ってる、ふふ」
おっぱいを飲んでるわが子をガン見するパパ
何か言いたげ…
「美味しいか?いっぱい飲んで大きくなれよ!
でも、片方だけ、パパにくれないかなぁ?」
「もう〜亮!」
ツンツンと、やわらかそうな膨らみを触ってみる。
「はあ〜柔らか〜い。いいなぁ、羨ましいぞ!」
「ふふ、おバカなパパだね〜」
「だって、いつになったら、触れるの?」
「ここに居る間は、無理よね。」
「えー!そっかあーはあ〜」
本気で落ち込む亮
「でも、抱きしめてチューするだけなら良いよなぁ〜」
「ふふ」
ホントは、舞も嬉しい。
すると、お父様とお母さんが帰宅。
「え?はあ…」と、少し残念そうな亮
亮は、「お帰り〜」とリビングへ行く
「瞬くんは?」
「今、起きて授乳中」
「そうなのね。お風呂どうする?」
「あ、俺が瞬を入れるよ。まだ、舞はシャワーしかダメみたいだから。」
「あーそうよね〜温まりたいだろうけどね…
じゃあ、夕方にはお湯を入れておこうか?」
「そうだね、ご飯前の方がイイな。」
「分かったわ。何?」
「何か飲もうかと思って…」
「はい、お好きな物をどうぞ。」
やはり、亮が居てくれると、何でも自分で動いてくれるから助かる。
平日の昼間は、やっぱり気を使うのかなぁ〜?
と思う舞。
そう思っていたが…
お母様は、ホントに気を使わなくて良い人で、
とてもラクだった。
お互い、昼間は、自分の時間が大切だから、
干渉しない。
ご飯の時間も、瞬くんの都合もあり、
食べたい時にリビングに出てくれば良い!
と、言われているから、それ以外は、絶対に部屋をノックしたりしない。
「自分家だと思って!」と言われたから、
とても気がラクだった。
自分たちの部屋を設けてもらったからだ。
これが、リビングにしかTVがなかったら…
チャンネル1つでも、気を使ったのかもしれない。
好きな時間に寝て、好きな時間に好きな番組のTVを見て…家事もお任せ。
最高だ。
もちろん、体調が戻って、通常に戻ったら、
同居なんて無理だけど…
体調の為に、ご実家にお邪魔して良かったと思った舞だった。
コメント
2件
優しくて素敵なお母さん(お姑さん)で良かったね✨ パパはママの事が大好き❤ですよね✨