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[]視点 「」セリフ 『』心情
[sh]
mb「ねぇ、知ってる?ここら辺の噂」
mb「何の話?」
mb「なんでも、
人の血を吸う吸血鬼がいるんだってさ!」
mb「また子供騙し?もういいよ」
mb「違うよ!今回のは本当だよ!」
mb「−−−?−−」
mb「−−、−−!」
sh「…」
『馬鹿らしい』
街に響く音が嫌いで、少し人通りの少ない道を通っているが、今の時間帯は高校生の帰る時間と被っているみたいだ。
想像よりも人が多かったから、俺は路地裏を通り家を目指すことにした。
sh『ここ暗いから嫌いなんだよな〜…』
頭に文句を浮かべ、一人寂しく歩いていた。そしたら
?「ねぇ、君」〈トントン〉
誰かに肩を叩かれた。
こんな路地裏通る奴他にいるのか、と不思議に思いながら振り返ると、そこには俺より少し背の高い、片目を隠した青年がいた。
sh『水色…綺麗な目だなぁ…』
sh「どうかしましたか?」
俺はヘッドホンを外しながら尋ねた。
?「変な事、って思うかもしれないけど さ…」
sh「…?」
?「…吸血鬼って信じる?」
sh「え…?」
彼はニヤッとしながらそう言った。
sh「い、いや…なに、いって−−−
?〈カプッ〉
sh「いっ!?」
俺が驚いて動揺している間に、相手は俺の首筋に噛みついた。
sh「はっ…や、やめ…っ…」
体から血が抜かれる感覚がする。恐怖で体に力が入らなくなり、目に涙を浮かべた。
?「チュゥ…プハッ…君の血甘くて美味しいよ。
ん、この模様…君…」
満面の笑みでそう言う。俺は頭が回らなくなってただそいつを見つめることしかできなかった。
sh「ケホツ…ぅ、グスッ」
?「…ん?あ〜あ。大丈夫?泣いてるじゃん」
今更俺の心配をしてくる。
?「−−−?−−。−−」
sh『聞こえ、ない…体、冷たい。…俺死ぬの、かな?』
何もできない俺。だんだんと意識が遠のく。だけど一つだけわかることがあった。
sh『吸血鬼って、いたんだなぁ…』