テラーノベル
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こんにちは♪ものものです!
新たに投稿するのが遅くなってしまい、すみませんでした。色々忙しくなかなか書いている時間が取れなくて…
今回は予告通り、アメリカ大陸に到着します!日本語は「」、英語は『』で記載するのでお願いします🤲
それでは、どうぞ!
それから千空たちはアメリカ大陸を目指して40日間に渡る航海を悪戦苦闘しながらも終え、遂に念願の到着を果たしたのだった。
「すげぇ!デケェ!!ここがアメリカかよ!」
「日本では見たことない木ばかりなんだよ!」
百夜たちの子孫は初めてのアメリカに驚きを隠せない。千空は指を耳に突っ込んでにやりと笑った。
「あたりめぇだ。日本とは環境が全然違ぇからな。」
「さすが何もかもが大きい国、アメリカだね。どれも日本とは比べ物にならないよ。 」
「そんじゃ、川を登ってさっさとコーンをおありがたーく頂くとするか。」
全員「おー!!!」
コーンの生育地は川の上流に位置する。そこを押さえればアルコールは取り放題。
しかし、千空含め何人かはあることを懸念していた。…おそらくアイツらもそれを分かっているだろう、と。
そして、千空の悪運通り、出会ってしまうのだろう、と。
「ねえねえ千空ちゃん。さっき戦闘チームがコレ、川の上流から流れて来たんだって。」
そう言ってゲンが見せたのは、間違いなくコーンの粒であった。
「はっはー!これで分かったな!コーンは川の上流にある!!」
「ククッ。実にお有り難ぇ。コーンが自生して無かったら、他のエリアを探すしか無かったからな。」
コーンを手に入れりゃ、あとは月へ行くだけだ。待ってろよ、ホワイマン。
「千空、もう夜も近い。今日は川岸に船を寄せて一旦休憩しよう。」
「りょーかい、船長。みんなにも伝えておいてくれ。」
かなりの距離があるため、一度休息してからまた明日コーンを目指すことにした。
「皆様、本日のディナーはハンバーガーです。戦闘チームからのワニの肉で作りました。」
「やるじゃねぇか、フランソワ!アメリカといやぁ、ハンバーガーは必須だからな。」
「千空、コレ美味しいよ!僕食べたことないよ!こんなに美味しいの!」
金狼は涙を流しながらハンバーガーに齧り付く。松風はそんな金狼をオロオロしながら見守っていた。
そんな風にそれぞれハンバーガーを楽しんでいた時だった。
「…」
司が急に森の方を向く。
千空はその反応に気づいた。
「…どうした、司」
「…分からない。ただ、さっき一瞬だけ殺気を向けられたような気がするんだ。」
司の言葉に全員が黙る。あの司でさえ、うまく気配を察知することができない何か。姿の見えない何かに恐怖を感じていた。
「…」
黙り込む千空。人差し指と中指を眉間に当てて考えること2秒。
「…司」
「…何だい、千空」
「ちょっとそこで待ってろ」
「っ!」
千空は森に向かって一歩ずつ前へ進む。ゆっくりと。誰かの息を呑む声が聞こえる。
森の一歩手前で止まる。その時だった。
ドサッ
何かが木から降りて来た。
金属と…蓑で覆われた物体に金狼が悲鳴を上げる。その物体は千空に向かって手を伸ばした。
『…よう、久しぶりだな。…スタン』
突然の英語に困惑する者、そもそも英語が分からなくてきょとんとする者、最後の言葉に目を見開く者…。
蓑を被った物体は武装を解除した。
プシュゥゥゥ
『…センクー…なんか?…っ!!千空!』
ギュッ ガキンッ
『っ痛ぇよ、スタン。金属が当たるわ。』
物体の正体はスタンリーであった。
「すご…」
誰かの声が夜の闇に消えていった。
誰もがいかついマッチョを想像していたにもかかわらず、女性と見間違えるほどの美しい顔に息を呑む者も。
「千空ちゃん、もしかしてこの人が…」
「ああ、こいつがスタンリーだ。」
ザワッ
久しぶりに見るスタンは、どこかやつれてみえる。サファイアの瞳を僅かに震わせて千空を見つめていた。
『千空、もう怪我は大丈夫なのかよ?』
『何千年前だと思ってんだ。とっくの昔に治ってるわ。』
『俺たち、ずっと心配してたんよ。…、病院にも行けなくてごめんな。』
何故か一瞬言葉を発するのを躊躇うスタンに、俺はさほど意識を向けなかった。
『気にすんな。お前らのせいじゃねぇよ。』
それから千空はペルセウス号の皆にスタンリーを紹介した。スタンリーは元々の性質上話しやすい性格のため、溶け込むのは一瞬だった。以前の千空の話を覚えているのは数人ほどになった、当然だ、想像していたのと全く異なるからだ。
『千空、ゼノもアンタに会いたがってる。もし良ければ俺らの要塞に来ないか?』
『俺らは今コーンを探してここまで来たんだ。まずはコーンを手に入れてからな。』
『それなら心配すんなよ。俺らだから、栽培してんの。』
『ほんとか!ゼノもそう考えると思ってたが、実におありがてぇ。』
「っつーことで、明日、ゼノの要塞へ向かう」
「っつーことで、って…まぁいいんだけどね。」
英語で話してたのだから、英語が分からない人には伝わっていない。それなのに、ってことで、と言う千空に半ば呆れる羽京であった。
「唆るぜ…これは…!!」
スタンリーに案内されてたどり着いたのは、まさに要塞と呼べる金属の建物であった。
「すごいじゃないの、これ!ワシ、初めて見たんじゃよ、こんな凄い建物!」
「これも科学なのかよ!…やべーな!科学っつーのは!!」
『スタン!哨戒機もあんのかよ!?テメェらだけじゃねぇな、復活してんのは!』
ルビーの瞳をこれでもかと輝かせながら、興奮した様子でスタンリーに話しかける。
『そ、特殊部隊の奴らと一部の奴らは意識を保ってられたみたいじゃん?ゼノ先生のおかげってわけよ。』
『千空ちゃん、建物とか見て思うんだけど…そのゼノちゃんってもしかしてバイヤーな人じゃないよね?』
『あ”?前にも言ったろ、ゼノはマッドサイエンティストだ。』
『ジーマーで!?俺たち、実験台とかにされたりしないよね!? 』
いつものようにふざけて、ゲンが千空の肩を掴んだ時だった。
ゾワッ
サッ
とてつもない殺気を感じ、思わず手を離す。
この感じ…スタンリーちゃんだね。
ゲンはスタンリーを見上げて、そして、全身が泡立つのを感じた。
オレノセンクウニ、サワルナ。
スタンリーの瞳は先ほどの鮮やかなサファイアからどこまでも先の見えない深海の海のように深く濁っていた。
『?どうかしたか、ゲン?』
どうやら自分だけに向けられたらしい。
「…なるほど。千空ちゃんがああ言ってただけあるね…。」
「?」
そして、本人は気づいていない。
百夜がなぜ、千空を2人から遠ざけようとしたのか。
…それは、2人がすでにコワレテいるからだ。
「…さて、ゼノちゃんはどうかな?」
僅かな望みをかけるが、それも無駄であろう。千空にそんな運などハナから無いのだから…
今回は3000字行かないように頑張りました!
次回!ゼノ出ます!お楽しみに!
それでは、またね!
前回はたくさんのコメントありがとうございました♪モチベがとても上がりました!
ハート・コメント良ければお願いします🤲
コメント
3件
今回もさいこーでした‼️✨