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午前4時。スマホの目覚まし時計がなり目を覚ました。

彼女の名前は坂奈。魚や釣りにくわしい女子中学生だ。

あくびをしながら、釣りへ行く支度をする。風も穏やかで、重い荷物もなぜか軽く感じる。


この大都会東京の深夜は、かすかな車の走る音と居酒屋から聞こえる人々の声だけ。昼間はたくさんの車が行き交う道路もまるで静かだ。

海に近づくと、南からバッと少し暖かい風が吹く。

「ナライの風だ。」


ナライとは南から来る風で、魚の活性が上がる。海に着くとぽつりぽつりと等間隔に常連の釣り人がいて、ルアーを投げる音がする。


坂奈は海を覗き込み、ヘッドライトで海を照らした。全く波のないベタ凪という状態だ。

竿を出し、髪を結んだ。ガイドに糸を通してルアーをくくりつける。

プラグと呼ばれるルアーだ。主に投げて巻くだけ。ルアーフィッシングは魚に似せた擬似絵で、魚を騙して釣る。もちろんエサを使った釣りもあるが、ルアーフィッシングの方が釣果が出やすい時もあればそうでない時もある。


空が蒼くなってきた。日の出だ。鳥が水面を飛び、それを包むかのように優しい太陽の光が東京湾を包む。


それとほぼ同時に坂奈の竿にググッとアタリがきた。


「シーバスだ!」


「おっ、いいサイズですね」

いきなり後ろから声をかけられた。そこには同学年くらいの男性の釣り人が立っていた。クーラーボックスとタックルボックスを両手に持って、今から帰る途中のようだ。


「あ、ありがとうございます」


いつも釣りをしていて話しかけられることなんて滅多にないので、お礼をした。

釣り上げたのは30センチ近いシーバス。シーバスとはスズキという魚で、狙って釣る人も多い


「ルアーは何で釣ったんですか?」

「ル、ルアーは月光美人のプラグで、、」

「結構いいサイズですね!自分は何も釣れなかったんですよ、、」


と、クーラーボックスの中身を見せてくれた。


「こ、この辺ではよく釣りするんですか?」

「鹿児島から最近引っ越してきたばかりで、あんまりわからないんだよね。」


坂奈は小学生の頃からずっとこの釣り場に来ていたので、この周辺の釣り場や釣れる魚はだいたいわかる。


「あっ」


坂奈は思わず大きな声が出てしまった。


「ど、どうしたんですか」

「、、、クーラーボックス忘れました、、」


いつもより荷物が軽く感じたのはこのせいだった。

「家の前まで僕のクーラーボックスに入れて運びましょうか?」

「そうさせていただきます、、」


シーバスをクーラーボックスに入れさせてもらい、2人は家へ向かった。


「あ、僕の名前は海人(かいと)っていいます」

「さ、坂奈ですよろしくお願いします、、」

「釣りはいつもルアーですか?」

「、、私はルアーしかやったことなくて、、、」

「ええっ!逆にすごくないすか」

「えっそうですかね、そんなことないです。、ていうかルアーって言っても、ライトゲームしかやらないんです」


「らいとげーむ?」

ライトゲームはどうやら彼は知らないそうだ。

「はい。ライトゲームっていうのは、、」


ライトゲーム。主に軽いルアー、軽い竿などを使うルアーフィッシングのこと。1gや5gなどの重さのルアーを使い、ワームやプラグ、マイクロジグなどで魚を狙う。

軽い竿で釣る魚の引きはとても強く、魚の引きを楽しむ釣りとしても有名である。軽装でできて、とにかく使うものが軽い。しかしそこが人気の釣りである。


「ライトっていうのは釣り用語で軽いっていう意味で、ゲームっていうのはゲームフィッシング、引きを楽しむ釣り、、、みたいな?」


「へぇ、初めて知りました」


と言っているとあっという間に坂奈の家に着いた。

「あ、あのお礼といっちゃなんですが、、シーバス食べて行きますか?」

「えっ」


今まで異性を家に入れたことはない。というか友達も入れたことがほとんどない。


「今日は親も仕事でいないので、全然大丈夫ですよ。」

「じゃあ、、、おじゃまします、、」


海に囲まれた国、日本。そこには4000種近い魚がおり、世界の15%の魚類が日本の海にあるとされている。まさに魚大国。

そんな魚大国で、2人の釣りの日常と新たな”目標”が始まるのだった。


つづく🎣



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