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「涼ちゃん、若井、これあげる」

大森は二人に有名ブランドのロゴが入った小さな紙袋を渡した。

「なに?これ。」

若井は抱えていたギターを脇に置いて袋を見る。

「昨日ニノさんに買い物付き合ってって言われて付いてったらさ、二人にピッタリなものがあったんで思わず買っちゃった。」

「クリスマスでも誕生日でもないのに、いいの?」

遠慮気味に言う藤澤に対し、大森は頷いた。

若井と藤澤は顔を見合わせ、それぞれ袋を開ける。

「ブレスレット?」

「僕のはピアスだね。」

若井の袋からはシルバーのブレスレット、藤澤の袋からは金の台座に赤い石が付いたピアスが出てきた。

「え?ありがとう…。」

「なんで困惑気味なんだよ若井(笑)」

「いきなりこんなプレゼントするからだろ。何か俺らに対して後ろめたいことあるんじゃないかって思うじゃん。ねぇ、涼ちゃん。」

「う、うん。」

「浮気した旦那か、俺は。俺が買ってプレゼントしたいって思っただけなんだから、二人は気にしなくていいんだよ。」

「そんな“このお菓子好きそうだから買ってきた“ぐらいのノリでこのブランドのは買わないのよ。」

「じゃーもう若井にはやんない。」

「元貴様ありがとうございます。」

若井は左腕にブレスレットを付ける。

「似合ってるよ、若井。」

藤澤の言葉に若井は照れ臭そうに笑った。

「僕も付けてみるね。」

藤澤は付けていたピアスを外し、貰ったピアスを付ける。

「どう?似合う?」

「似合う、似合う。流石俺。センスいいよね。」

「あははは。ありがとう、元貴。」

「つか元貴、ニノさんの買い物付き合って自分が買い物してきたの?」

「うん。ニノさん誰かに指輪をプレゼントしたかったみたいで、サイズ一緒の俺がマネキン代わりに連れていかれた。」

「ニノさんは指輪買ってた?」

「いやー、それがさぁ。申し訳ないことしちゃったんだけど、俺が真っ先に涼ちゃんと若井のをワックワクしながら買っちゃったもんだから、なんか“また今度にする”って言って何も買わずに終わった。」

若井と藤澤は笑った。

「僕らは嬉しいんだけど、ニノさんに悪いことしちゃったね。」

藤澤の言葉に、若井は

「まぁ、それは間違いないんだけど、それだけじゃないような気がすんなぁ。」

「「え?」」

「まぁ、ありがとな、元貴。」

「ありがと、元貴。」

「どういたしまして!」

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