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すみません!!全然気付かなかった...ちょっと○んできます
はぁ、、、!もうすぎっ!! 物語面白すぎるっ!!
「jpいくつ?というか親は?」
自分のことを全然言わないため質問攻めになる。
「19、親はいるけど近くに住んでない」
「ってことは大学生?どこの大学?」
「〇〇大学」
「あー、ここら辺か」
「一人暮らししてたの?」
「してない、女の家にだいたい泊まってた」
「え、…だから俺の家に来るのも抵抗なかったのか…」
何故かしょんぼりする彼。まるで犬みたいだ。
「なんでしょぼけてんの」
「別にー?」
「いや明らかにしょんぼりしてた」
「誰にでもこういうことしてるんだなって思って」
「男の家に来るのは初めて」
思いっきりの嘘、でもこいつは顔が良かったから。
「あれ、そうなの」
「うん」
「なんか嬉しい」
「意味わかんない」
「だって俺が初めてってことでしょ?」
からかうように顔を近づけ微笑む。
「なに、意味深?」
「そんなつもりないよ笑」
「そういうお前は何歳なの」
「yaね、俺は25」
「ふーん、見えない」
「若く見えるってこと?」
「うん」
「jp男の扱い上手いね笑ほんとに初めて?ってくらい、笑」
「どーも」
こういう平気で連れ帰る男はだいたいちょろい。
「あ、風呂入ってきなよ、沸かしてるから」
「ありがと」
「ふー、さむ」
俺が出てyaくんも後に続いて風呂に入り寝床をどこにしようか迷っていると。
「あ、ベッドで寝ていいよ、俺床でねるから」
「え、いい、俺床でねる」
「お客さんを床で寝かす訳には行かないでしょ?」
「ほんとにいい、俺床でも寝れる」
「じゃあ一緒にベッドで寝よ」
「え、」
「ほら、来なよ」
「……yaくんはそれでいいの」
「全然いいよ、寧ろ一緒に寝たい、jpがいいならだけど」
別に無理なタイプでも無理な顔でもない。ただちょっとあんまり男と一緒に寝たことは無いから躊躇してしまっただけ。泊まったことはあるけど。
「じゃあねる、」
幸い、ベッドはダブルのため端っこにちょこんと横になり布団を被る。
「ふ、かわい、笑」
「なにが」
「なんか小動物感満載みたいな」
「俺の方が身長高い」
「それは言っちゃダメ」
「…yaくんは今は何してる人なの」
「俺?俺はただの社会人だよ」
「面接受かったんだ」
「失礼だな笑」
「眠い?」
「眠くない」
「俺眠いから寝るね、おやすみ」
yaくんのその一言で彼はほんとにすぐ眠りについてしまった。
そのまま朝日が昇ると俺の隣に彼はいなかった。
「…仕事か、」
時計を見るともうお昼前だった。
「なにこれ」
机の上には朝ごはんと紙が置いてあった。それには「よく寝れた?朝ごはんこれ食べてね」と書いてあった。
「…あっためるか」
人のご飯を食べたのはいつぶりだろうか。いつも大体コンビニで済ませてたから。
「おいし、」
今日大学は休みだ。スマホを確認しようと通知を見ると同じサークルの人から二通のメールが送られてきていた。
『うち来て』
『久しぶりに相手してよ、笑』
それだけ送られてきていた。こいつは所謂セフレってやつだ。だが何故だか行く気になれなかったため俺は既読をつけてスルーした。
「はー、何しよ」
yaくんはいつ帰ってくるのだろう。そして俺はまだここにいてもいいのだろうか。そんなことを考えていると俺はいつの間にか寝てしまった。
「ん、…」
「やば、寝てた」
こんなに寝たのいつぶりだろう。いつも仮眠くらいしかしてなかった俺からしたらこんなに寝れることに驚きだった。
「お腹空いた、」
コンビニでなにか買おうと思い、財布と携帯だけ持って近くのコンビニに行く。道端で出会ったのは今俺が1番会いたくなかった人。
「…なんでここにいんの」
「あれ?笑偶然だね笑笑」
それは、先程メールを送ってきていた張本人、urだった。
「時間も場所も一致。偶然なわけあるか」
「それよりなんで既読無視してんの」
「別に関係ないでしょ」
「あるだろ」
「おねがい、相手してよ。女飢えちゃってさ」
「知らねーよ」
「ねーなんでそんな冷たいの?」
「お前人のこと考えてないから嫌なんだってば」
「優しくするからさ、ね?」
「それもう何回も聞いた」
「まじ最後のチャンス、おねがい」
「お金いくらでもあげるから」
「…俺がトんだら止めろよ」
「任せて笑」
あーあ、ルール破っちゃった。まあいっか。
「ふざけんなまじ」
「ごめんって笑俺も溜まってたんだよ〜」
結局、urが飽きるまで付き合わされ、現時刻は10時を過ぎていた。
「なか出ししてないだけマシと思って?」
「…もういい、お金ちょうだい」
「jpさんも人のこと言えんよ笑」
「はい、」
「どーも、じゃあもう二度と連絡してくんな」
「酷い言われようだなぁ笑」
「どうしよう」
勢い余ってurの家を飛び出したのはいいものの、俺は一体どこに帰ればいいんだ?あの、yaくんの家に帰ってもいいのだろうか。
「…また野宿か」
そんなことを呟きながらどこかいい場所はないかと探す。
「普通に考えておかしな話だったんだよ、俺を泊めるなんて」
なんで信じたんだろう。と虚しくも自分を無下にしては落ち込む。
「見つけた。」
それは俺の聞き馴染みのある声で、でも聞こえちゃいけない気がして。
「なんでここに」
「探した、めっちゃ」
「…なんで」
「なんでって…言ったじゃん、今後俺の家で住むことって」
あれ本気だったんだと思いつつも冷静に返す。
「それでわざわざ来たの…」
「うん」
分からない。彼の行動が。どうしてここまでするの?
「なんでそこまでするの、ただのそこら中にいるガキにそこまでする必要ない」
「jpってもしかしてひねくれてる?」
俺を嘲笑しながらゆっくり近づく。
「だったら、どうすんの」
「俺の家に連れて帰る」
「…訳わかんない」
「ほら、帰ろ」
「……うん」
彼は俺がいない間、何してたとか、どこほっつき歩いてたのとか、そんなの聞いてこなかった。ただずっと、寝るまでそばにいてくれた。
「おやすみ、jp」
何故だか、彼を見捨ててはいけないと、そう直感した。それは多分、
「俺も同じような過去だったからだろうな」