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《ガタッ》
と、物音がした。
『え…?』
誰だ?
聞いた事なんて無いはずなのに
何故か、聞き覚えのある声。
「誰?」
そう冷たく言葉を発する。
『くず…は..?』
「は?…」
は?意味がわからない。
なんでこいつ、おれの名前しってんの?
わけわっかんねぇ
『葛葉..だよね?』
『僕のこと、忘れちゃったの…?』
「…は?忘れたも何も…
俺お前と会ったことなんて…あるか?」
『..そっか。今の。忘れて。』
『あと、その花瓶と席。僕のだから、あとは僕がやるよ。親御さん心配するよ。』
『早く帰りな。』
「…いや。まだ帰んねぇ。」
『…なんで?早く帰んなきゃ。心配されるよ。』
「いい。今は何となく。お前と話たい気分。」
「親も俺の事なんてなんともおもってねぇし。」
「心配なんてしねぇよ。」
『..そ。それならまだ居れば。』
「あぁ。」
少しの会話のあと。沈黙が続く。
先に口を動したのは。
『自己紹介がまだだったね。僕、叶。さっきも言ったけど。ここの席の人。』
叶だった。
「ふーん。」
『興味なんて無さそうだね。』
「ったりめぇ。人に興味なんてねぇ。」
『そっか。』
ふふっと笑う叶の顔は。
俺には絶対に出来ない穏やかな顔だった。
『君の名前は?』
「葛葉…てか、さっきお前俺の事読んでただろ。知ってんじゃねぇかよ。」
『…そうだね。』
「てか、お前なんで俺の事しってんの。」
『僕達。1回合ってるからだよ。前世でね。』
「前世…?」
『そう。声ですぐに分かったよ。』
だからなのか?さっき叶が俺の名前を読んだ時に聞いた事ないはずなのに、聞き覚えがあって。今話てる間に安心感なのか、懐かしさなのか。そんな感じがしたのは。
『前世はね、僕達有名な配信者だったんだよ。でも僕達は、前世で二人一緒に。』
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