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第4話 死にたい赤葦
数日後
赤葦家
赤葦
「ただいま… 」
赤葦母
「おかえり。」
その日帰ってくると、普段は仕事に言ってるはずの母さんがいた。
赤葦
「母さん、どうしたの?帰り早いけど。」
赤葦母
「…ちょっとね。体調が悪くて早退してなのよ。」
赤葦
「そっか…手伝える事あったらいつでも言ってね。」
赤葦母
「そう、ありがとう。」
「京治、話があるの…。」
母さんは俺の方をみた。
母さんが俺に話す時は大体大事な話だ。
俺はある程度覚悟してから母さんに答えた。
赤葦
「いいけど…何?」
赤葦母
「…お母さんね、またに考えるの。」
あ、これ。
赤葦母
「もしも、京治のお母さんが別な人だったらって。」
「…もしも、もしもね。もっと病気に理解があるお母さんだったら、京治ももっと幸せだったんじゃないかって思うの。」
は?何言ってるんだこの人は。
その時、俺の中の何かにひびが入った音がした。
俺は思わず母さんの事をみた。俺、どんな顔してるんだろ。
赤葦母
「お母さんこんなだから京治はこんなになっちゃったのかな?」
「お母さんなんかが産まなきゃ、病気になんなかったのかな? 」
頭が割れそうだ。ずっと何かがぐるぐるする。
何だよ。母さんは俺が嫌いだから俺に症状が出た時、真っ先に他の可能性を捨てて俺がおかしいなんて決めつけたんだろ?
俺が嫌いだから、あの時俺を抱きしめなかったんだろ?
なのに、何で泣いてるんだよ。
その涙は俺の謝罪なのか?自分が産んだ事に対する謝罪なのか?教えろよ。
母さんは俺の事が好きなの?嫌いなの?
なぁ。
…なぁ!!!
赤葦母
「…お母さんなんかが京治のお母さんになって、ごめんね。」
高ぶってた感情が下がってく。
その途端、俺は壊れたように泣き出した。
何故か涙がでた。
しかし、俺の涙を拭くのではなく、そのまま放置していた。
母さんは俺を見つめていた。
俺は母さんに一つ気になってた事がある。
赤葦
「…母さん。母さんは俺の事、嫌い?」
すると、テンプレートのようで、1番暖かい言葉が母さんから言われた。
赤葦母
「…もちろん、大好きよ。」
その答えに、どこかで安心した気がした。
母さんの眼差し。そこに嘘はなかった。
…もし、本当に母さんが俺の母親である事を後悔してるなら、俺はそれは違うと思う。
少なくとも、俺は俺の母親が母さんでよかったと思ってるよ。
赤葦
「…俺も、母さんの事、
大好きだよ。
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