テラーノベル
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ようやくシェアハウスにたどり着いた彼らを待っていたのは、安堵だけではなかった。
「うわぁ…なんか、子どもたちがいるみたいだ」 シヴァがリビングでちょこんと座っている3人を見て呟く。小学3年生の3人は、疲れたのかソファーでウトウトしている。
「まずは服だよな。さすがにこのままだと風邪ひいちゃう」 たっつんがぶかぶかの制服を着た3人を見ながら言う。しかし、大人サイズの服しかないシェアハウスで、一体何を着せればいいのか。
「あ、もしかしたら俺たちの小さい頃の服、実家にあるかも!」 じゃっぴが名案を思いついたように声を上げるが、取りに行く時間も今はない。
結局、丈が短いTシャツや、幅の広いパーカーをなんとか見つけ出し、3人にはそれを着てもらうことになった。ゆあんくんは濡れてしまったズボンを脱ぎ、のあさんの大きなTシャツを着て、まるでワンピースのようだ。その姿に、みんなは思わず笑ってしまった。
「ご飯どうする?子ども用のメニューとか、作れるかな?」 えとさんがキッチンに立ちながら困ったように言う。普段は好きなものをそれぞれ作ったり、外食したりする彼らだが、小さな子どもに食べさせるとなると話は別だ。
「よし、俺が絵本を読んでやる!」 うりがどこからか絵本を持ってきて、ヒロくんとどぬの前に座る。普段おちゃらけているうりの意外な一面に、みんなは目を丸くした。
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