テラーノベル
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⚠️・続き
・フライギ
戦争賛美、政治的意図なし
「やっぱり僕の気持ちは変わらない。」
そう言われて身構えたのに、彼は見当違いなことを言う。
好きだから友達になろう。ですって?
このヒトは一体、何を考えているのでしょうか。
数年前、私とフランスは正式にお付き合いをしてました。
それはそれは、ドがつくほどに愛し合っており、平日は職場で出会い、家に着けば通話をし。
休日は必ず、デートに行きました。
手を繋ぎ、ハグをして、キスをして。そしてそれ以上のことだって_。
何が悪かったのか、今でも私は分かりません。
…何度も理由を聞こうと思ったのに、ずっと、聞く勇気を持てなかったから。
「イギリス、ねぇダメかな…?」
私の悩む顔を見て、彼はもう一押ししてくる。
ヨリを戻すじゃ駄目なのか。
フランスは一体何を考えているのか。
「何故友達なんですか。」
「それは…」
……長い長い沈黙が続き、ついに映画のエンドロールが聞こえる。
気まずそうに下唇を噛み黙りこくるフランス。
なにかきっと、”友達”である事に理由があるのだろうけれど。
これでロクな理由でなければ、私は友達としても縁を切ってやろうと思うだろう。
「早く、理由は?私ってとってもせっかちなんですよ。忘れましたか?」
そう言っても、黙り続けるフランス。
「…あの!そこまで言いたくないのならもう別に………!」
私はついに痺れを切らし、声を荒らげてしまった。
けれども途中で思いとどまる。
「貴方が嫌なら話さなくても。」…なんて事、言いたくたって言えなかった。
私が”友達”で満足できるはずもなかった。
今まで”恋人”として幸せを教え込まれたのだから、今更完全に友達へ戻ることなど、考えられなかった。
それに恋人になれないのなら、このまま縁を切ってしまった方が、ずっと気持ちが楽だとも思った。
「……ねぇ、イギリス」
「君は僕のこと、まだ好きかい?」
「………え…」
今までにないほど穏やかな声で話され、私はつい言葉を失う。
その後もフランスは、終始穏やかな声で。私を諭すように話しを始めた。
「僕はさっきも言ったけど、君のことがまだ好きでさ。忘れられないんだ。」
「…一緒です」
「一緒?そっか、それは嬉しいなぁ……
でも、ごめんね。僕のわがままに付き合わせちゃって。」
そう言ってまた、下を向く。
これでは何を考えているのかも読み取れない。
それに、寂しいじゃないですか。こっちを向いてくださいよ、フランス。
「…貴方の言うわがままってなんですか。今日の貴方はずっとおかしくて、矛盾している。 」
それでもフランスは顔をあげない。
…もうそろそろ私も、愛想をつかしてしまいますよ?
そんな時。ようやくフランスが口を開く。
「僕は君を、愛しすぎてしまったんだ。」
「・・・はい?」
何急にキザなこと言ってんだ。と、私は彼の頭を疑った。
ようやく話してくれた内容が、「愛しすぎたから。」で、許されると思っているのだろうか
何年も私に片思いさせて、自分の行動を悔やませて。その要因が、愛しすぎたから?
「なんの冗談…」
めだまやき🍳
87
#フライギ
とほ
2,055
「冗談なんかじゃない。僕は本気なんだ。」
「…でもまあ、そうだよねぇ、こんなんで納得してくれないよねぇ……」
わざとらしく困ったような顔をするフランス。
私も対抗して、「当たり前でしょう?」と言うように、ムスッと顔を歪ませる。
「………ははっ、なんて可愛い顔してるのさ」
突然、フランスの優しさに溢れた笑い声が響く。
なんだか嬉しそうに、楽しそうに。
嗚呼、貴方のその顔、好きだったなぁ…
「私は本気なのに。」
「ふふ、あぁそうだねぇ」
彼はへにゃりと柔らかく笑う。
「本当に、くだらないんだけどね。」
フランスは少し困りつつも、真剣に、真っ直ぐ目を見て話す。
「僕は君を、大切にしたいって思ったんだ。」
「付き合っている時、とっても幸せだった。幸せすぎて、その幸せを失いたくなさすぎて。僕は君に、全力で愛を伝えられなくなっていった。」
「特にそういう行為をする時とかね。
君は純粋な気持ちで僕を求めてくれたけど、僕はそうもいかなくて。 次第に自分のことが嫌になっていったんだ。」
「…そして君の事もね。」
「でも僕、この通りイギリスの事が大好きでさぁ…、」
「…つまりね」
「つまり僕は__」
イギリスと、プラトニックな関係で居たいって思ってる。
「これが僕にとって、君にとって。
一番いい解決策だと思うんだ。」
「…………プラトニック…ですか」
プラトニック。つまりフランスは、私と性的な関係は持ちたくない。という事だ。
まさか、誰よりも性的な関係を望んでいそうな彼が、そんなことを言い出すなんて。
付き合っていた当時は、浮気の心配を毎日のようにしてたのに。
私はフランスの突然の告白に、唖然としてしまった。
「……ですがそんな、そんな…」
お互い想い合っているというのに、こんなのってないですよ
コメント
2件
うあぁぁぁぁぁぁぁまってましたぁありがとうございます
国名で呼び合うふたり、切ないですね。フランスが「愛しすぎて、愛を伝えられなくなった」と打ち明けるところ、じんと来ました。逃げずにプラトニックを選ぶ誠実さと、イギリスの「こんなのってない」の叫び。フランスの柔らかな笑い声とエンドロールの静けさが対照的で、余韻が深いです。続き、ふたりの着地点をそっと見守りたくなりました🌷