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ううん、無い無い、そんなわけないよ。
あんなに若くてキラキラした青年が、こんな私を……かなりうぬぼれたことを1mmでも考えてしまった自分がめちゃくちゃ恥ずかしい。
輝くんが変なこと言うから……
「遅れてすまない」
悠人……
部屋に入って悠人は、真っ先に私をチラッと見てアイコンタクトしてくれた。
少しホッとするのはどうしてだろう?
「みんな飲んでる?」
私から少しだけ離れて座った悠人。
「もう、みんなかなり飲んでますよ。悠人さんは何飲みます?」
梨花さん、すごいな……
ちゃんと周りをよく見て、気配りしてる。
カットも上手いし、気が利くし、美人だし……
悠人の横に座って話してる梨花さんは、29歳。
年齢も近いし、なんだか悠人とお似合いかも知れない。この2人なら、素敵なカップルだなって、みんなが思うだろう。
私と違って、違和感がないというか……
「どうした? 大丈夫か?」
元気がないと察してくれたのか、悠人が話しかけてくれた。
「悠人……さん。大丈夫です。すみません、ちょっと疲れたみたいで」
「もうお酒は止めた方がいい」
そう言って、わざわざソフトドリンクを注文してくれた。
視線を感じて目をやると、外から戻った輝くんと目が合った。慌てた様子で目をそらす輝くん。
しばらくして悠人が離れたら、今度は梨花さんが私の隣に座った。
「穂乃果ちゃん。悠人さんって、昔からあんなにカッコイイの?」
「え……」
「いとこなんでしょ? 子どもの頃の悠人さんってどんな感じだったのかなって」
戸惑う私に、さらに質問を重ねた。
「あ、あの、いとこっていってもあんまり会ったことなくて……」
「そうなんだ。なのに、シャルムには入れたんだ」
ドキッとした。
梨花さん、なんかちょっと意地悪な言い方。
「そうですね……。さ、誘ってもらって有難いです」
あんまり細かな嘘はつかない方がいいと思った。
「穂乃果ちゃん。悠人さんとは近しい関係かも知れないけど、店ではあまり馴れ馴れしくしない方がいいわよ。お客様は、みんな高いお金を出して悠人さんとの時間を楽しんでおられるの。その周りにあなたみたいな人がいたら、あんまり良い気持ちしないと思うのよ」
サラッと言ったけど……今、かなりひどいこと言われた?