テラーノベル
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自殺や死の表現があります。お気をつけ下さい。
政治的意図はありません。
誤字脱字あったら教えて下さい。
韓日
荒れ狂う声,笑い声、叫び声。
カオスと化したこの場に僕はただ、
一点を見つめることしかできなかった。
木枯らしが秋を告げている。
乾いた唇を秋風が優しく一撫でする。
電車がくるのはまだ早く、秋風が身に染みる。
ふと,目線を上げ真向かいの乗降所を見やった。
スーツや、制服、私服_ホームに混ざった。
その中で一際、輝いて見えた人がいた。
制服姿で俯きがちの人。
右手で左腕をそっと握っていた。
しなやかな体つきはどこか人間離れしていた。
遠く、顔の表情はよく読み取れなかったが手に絆創膏を貼り素肌の面積が少なかった。
その一瞬だけ世界がゆっくりだった。
すぐに電車はやってきたが、乗降所が見えなくなるまで目が離せなかった。
気づけば、僕は彼を目で追うようになった。
その後、毎朝、同じ時間にあの乗降所で見かけるようになった。
冬が終わって、春が来て、夏がやってきても彼は冬服のままだった。
彼だけが時間という枠から外されている様に見えた。
僕にはその意味がわかる気がした。
だからこそ、僕はそれを知りたくなかった。
ある日、数名の男女といた。
制服は一緒だったものの、
彼とは不釣り合いな、だらしない服装だった。
彼は微笑を交えながら、話していた。
僕には何を話しているかわからない。
ただ、微笑をした彼は袖を強く握っていた。
数日後、彼を見かけなくなった。
寝過ごしているのだろう。
ふと、跨線橋を渡る人影がガラスに反射した。
反射的に見上げた。
僕はその時生まれて初めて天使というものを見た。
無意識のうちに手を伸ばしていた。
けれど、届くはずもない。
天使はゆっくりと堕天使に変わっていった。
堕天使は予想以上に、赤黒かった。
僕は届かない堕天使にただ茫然と立ち尽くしていた。
コメント
2件
………え 朝からこんなに栄養価の高いもの頂いちゃっていいんですか…?? 「SNSチェック~♪」ってノリで てらのべ開いた私を褒めます