💙×💛 ※同棲、付き合ってます
💙視点
「やば〜!!若井ー、今何分!?」
「んー…、48!」
慌ただしく家中を駆け回る涼ちゃんを、珈琲片手に目で追い続ける。どうやら今日は昔の友達と遊びに行くらしい。随分と張り切った様子で、俺とのこの前のデートよりも準備に気合いが入っている。
「…財布も持ったし…、えっと…あれ?スマホどこ置いたっけ…!」
焦った表情のまま辺りを見渡す涼ちゃんに、何処に目がついてるのかと言ってやりたい。だが、そんな気持ちをぐっと堪えて、机の上に置いてあるスマホを手に取る。
「はい、これでしょ。何処に目ついてんの。」
まあ、言うんだけどね。すぐ近くの机にあるのに分からないのも涼ちゃんらしい。
「流石若井〜!!ありがとう!」
スマホを受け取るや否や、直ぐに玄関に向かっていく背中を追いかける。
「…よし!行ってくるね〜!」
「……行ってらっしゃい。」
楽しそうに手を振る涼ちゃんに、精一杯の笑みを繕う。あんなに前日からワクワクしていた涼ちゃんに心配をかけたくないから。
「……。」
バタン、と重い音を立てて玄関の扉が閉まる。内鍵を閉めようと手を伸ばした時、やっぱり追いかけて連れ戻そうかなんて考えてしまう。昔の友達だからといってあれほど楽しそうにお洒落をして行くなんて、正直嫉妬する。相手の素性も知らないのに送り出すなんていつもの俺なら絶対にしない。今日だけだから、と割り切っていても、心の中では不安だらけだ。
「…いいよね別に、…涼ちゃんのこと心配なだけだし!」
自分の気持ちに嘘はつけない。ベッドの中にでも連れ込んでいっそ外に出られないくらいぐちゃぐちゃにしてやろうと思い玄関の扉を開けた時、ポケットに入れておいたスマホが震えた。画面を確認してみると、涼ちゃんからのLINEのようだ。
「……いい子で待っててね。」
俺がやろうとした行動を見透かされたようで、何となく後ろめたい気持ちになる。
「はぁ……、俺偉すぎ。」
今日くらいは良い子で居てあげよう。その代わり、帰ってきたら存分に甘やかしてもらうんだ。
コメント
8件
ありがとうございます。 きゅんきゅんします💕💕 w氏のヤキモチが可愛いし、rちゃんの人たらし感が、もう🫠
続きが楽しみ( ´›ω‹`)
もおおん かわいいい💗💗💗 いい子で待っててねとか、、もうっ、、、 💙くんいい子で待ってれるかな、、