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「おはよう、〇〇」
朝起きると、冨岡義勇が布団の中からそう言った。
私たちは付き合って1か月のカップルだ。
「…おはようございます」
「…今日も、かわいいな」
少し照れくさそうに彼は言う。
「まだ寝起きなのにですか?」
私は少しからかうようにそう問う。
「寝起きでもかわいいし、寝起きじゃなくてもかわいい」
「つまり、〇〇はいつでも可愛い」
彼は私にデレデレだ。今までのあの冷静さはどこへ…
「…あの、水柱様」
「おい、その呼び方はやめろ。役職名で呼ぶな」
彼は少し怒ったようにそういう。
「えぇ…じゃあなんて呼べばいいんですか?」
「…義勇とでも呼べばいい」
顔を少しだけ赤らめてそう言った。
「…………」
私はそう呼べず、硬直してしまった。
彼はそんな私の様子を見て、
「無理に今すぐ呼ばなくて良い。」
少し微笑んでそう言った。
「…ありがとうございます」
私は申し訳なさそうにそう言った。
「…今日も任務ですか?」
「あぁ。…できるだけ、遅くならないようにする」
彼はいつもの冷静な顔でそう言ってくれた。
「…はい……っ、…あの!……義勇さん!」
そう私が言うと彼は驚いたようにこちらを見る。
「…呼んでくれたんだな」
そう言って、嬉しそうに微笑んだ。
「……その笑顔、反則ですよ」
私は赤面したのを見られないようにそっぽを向きながらそう言った。