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Kow
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遠距離電話。君からのサプライズ
日本でのシーズンが終わった。
ニ シさんのチームとの優勝決定戦。初日は勝てた、でも残りはニシさんのチーム力が僕のチーム力より上だった
R「おめでとうございます⋯っひっく」
N「ありがとう⋯っ決定戦が藍がいるチームで良かったわ。めちゃめちゃ気合い入ったわ」
ニシさんにハグされながら肩に顔を埋めて
ポーランドでも頑張れよ。ニシさんは泣いてしまう俺の耳元でそう言って頭を撫でてくれた
ーーー自宅ーーー
チームメイトとも、反省会兼お疲れ様会をして、その時まで明るく振る舞って涙を堪えてたけど
R「(静かすぎてヤダな)⋯っ。」
人がいる所から静かな自宅に戻ると辛くなってまた涙が出そうになる。
ブーッブーッ
手のひらのスマホが震えて着信を知らせるから確認すれば【石川祐希】の文字。
Y『もしもし。藍?』
受話器越しに聞こえる大好きな人の声。思わず泣き出しそうになるのを堪えて明るく振る舞う
R「ゆうきさ⋯優勝出来なかった」
ニシさんのチームが一枚上手で敵わなかった。
やっぱ僕はまだまだなんですよなんて笑って
Y『そんなことない。藍は頑張ったよ。人一倍努力してるのは俺が近くで見てるから知ってる』
ゆうきさんの言葉に涙が止まらなくなる。泣いてるのを悟られないように。困らせるとわかっていて、わがままが出てくる
R「会いたい⋯っ。こーゆう時、辛いっ」
遠距離で会えなくて、国内のリーグで不調になると叩かれる事もあるから不調にならないように自己管理徹底してるけど、今日みたいにタイトルがかかった試合で惜敗すると自分を責めてしまう
Y『藍。落ち着いてまずは深呼吸しよう。』
ゆうきさんの深呼吸に合わせて呼吸を整える。でも涙は止まらなくてまた過呼吸気味になる。
R「⋯っ。らいじょ⋯ぶれす⋯っ。ゆうきさ⋯困らせ⋯っく⋯みませ⋯っ」
泣きながら謝ると、ゆうきさんは優しい声で僕に
Y「とりあえず、一旦玄関まで行って外みて」
すっげぇキレイな満月。ゆうきさんに言われて玄関の扉を開けて固まった。
Y『藍。不用心だぞ。なんてな。合鍵でさらっと入ってきてる俺もだけど(笑)』
ただいま。笑顔で立つ会いたい人を目の前にして腰が抜けてその場に座り込む
Y『うわっ⋯大丈夫?とりあえず中に入れて』
そう言ってゆうきさんは後ろ手で器用にドアと鍵を閉めて立てないでいる俺を抱きしめた。胸一杯に大好きな香りを嗅ぐと同時に涙が止まらなくて
Y『実は、今日の試合会場で見ていたんだ』
観客席には居なかったけど西田のチームロッカーのモニタールームで。決定戦の日程が決まった頃位にニシに頼まれて招待されて
N「ゆうきさん優勝決定戦の後、俺達は勝つ予定ですけど藍のメンタル崩れたらヤバいからスケジュール早めの来日可能ですか?」
もうすぐ始まる世界リーグ。があるので元々早目に来日予定だったからニシの頼みに2つ返事で了承。けど試合後の予想外の2人のしっかり目のハグに、若干イラッとしたけど。
R「っく⋯ひっく⋯やしい。もぉやだぁっ」
今は駄々っ子の様に泣きじゃくる恋人を落ち着かせる為に抱き上げてソファへ連れて行くその後スーツケースを取りに玄関へ行こうとすると
R「ゆうきさ⋯っ⋯ふぇっ」
甘えん坊モード100%の藍は何処にも行かせまいと俺の服を掴んで離さない
Y『大丈夫。何処にも行かない。スーツケースだけ取りに行って良い?チュッ』
そう言っておでこにキスして小走りでスーツケースを取りに行く。
Y『藍。お待たせ。』
そう言って隣に座ると藍は俺にしがみついた
幾分泣いて落ち着いたのか、藍は俺の胸に頭を乗せてポツリポツリと弱音を吐きたす。
R「俺、自信なくなった」
Y『何でそんなこと言うの?』
R「だって⋯っ」
チームで優勝を目指して頑張ってきて、入団した時から優勝主力メンバーだって言われていた自分の力不足で準優勝で、終わった事。
翌年からは海外にまた行くから逃げになるって言う人が出てきてもおかしくない
Y『藍は頑張った。負けた事は結果。藍の挑戦は応援されるべきであって、逃げにはならない』
それは俺が保証する。それでもとやかく言う奴がいるなら、世界大会とアジア大会で活躍して黙らせる事、藍は出来る。断言して涙を拭ってくれた
R「うぅ〜っ。ひっく⋯ふぇっ」
それなのに涙と嗚咽が止まらなくてゆうきさんを困らせてしまって。
Y『そういえば、チームメイトに美味しいココアの淹れ方教えてもらったからキッチン貸して』
なんて急に言われてキョトンとしたら、ゆうきさんはクスクス笑って。
Y『シーズン頑張ったご褒美。』
目の前に出されたココアは甘い香りで僕の心のを癒す。ゆうきさんも同じココアを持って隣に座る
Y『とりあえず、ホテル決まるまで藍といるよ』
そう言って笑う恋人が格好良くて。胸の中に入り込んで首筋にキスしたら、さっきまで紳士だったのにオオカミにしてしまったのは少し後悔した。
☆おわり☆