若い夫婦に赤ちゃんが生まれた。ところが、お母さんは男の子を生むとすぐに天国へ旅立ってしまった。
🇮🇹「どこにいても見守っているよ」
それがお母さんの最後の言葉だった。
それから、お父さん(🇩🇪)は悲しみを堪えて、ミルクを飲ませたり、おむつを変えたり一生懸命赤ちゃんの世話をした。
でも、仕事で疲れているお父さんはうっかり居眠りをしてしまう時もあった。
おぁぁ、おぁぁ
赤ちゃんが泣き出してしまった。
すると、窓からお母さんがすっと入って来たのだ。
🇮🇹「僕の赤ちゃん、安心して眠ってね」
そう言って優しい手つきで、抱っこした。
お母さんの幽霊は、その夜から毎晩静かに現れて赤ちゃんのお世話をした。
やがて、お父さんと息子の暮らしが落ち着くと、お母さんの幽霊はパッタリ現れなくなった。
それからまた何年か経ってお父さんは息子のために新しいお母さんをもらうことにした。
でも、息子はそのお母さんに毎日叱られてばかりで、ちっとも嬉しくなかった。
そうしていつものように叱られていたとき、つい口から声が溢れた。
息子「お母さんが生きていたらな」
🇬🇧「なんですって、もう一度言ってみなさい!!」
そう言って、母が息子に手を上げた時だ。
🇮🇹「僕の息子をいじめないで!!」
その声と共に、はっきりと新しいお母さんのほおに手形が残ったのだ。
その不思議な事件があってから新しいお母さんは、息子につらく当たらなくなったそうだ。
子供にむやみに手を上げれば、しっぺがえしがくるってかことだね。その子供が、愛されているぎり。