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※注意暴力表現有り
(着いちゃった…)
私は今まで住んでいた家を見て唾を飲み込んだ
(やっぱりいざ入るとなると怖いな…)
こんな気持ちを春千夜くんも察したのか
春千夜「やっぱり俺もついて行こうか?」
「うっううん、大丈夫!服とって帰ってくるだけだから…!」
春千夜「そっか…」
(そうだよ服取りに行くだけなんだから大丈夫だよきっと、…でもやっぱり)
私は過去に家族にされていたことを思い出し
再び下に顔をそむけた。
(でも、行かなきゃ…)
私は決意を固めた。
(よし…!)
そしていつものように一様持ち歩いていた鍵を出しそっと開けた。
(開いちゃった…)
私は心のどこかで開かなければいいのにと思っていたのかもしれない。
でもそんなことも知らずに鍵を差し込んだ扉は規則正しく開いた。
そっとドアを開け玄関に入った。
(私の部屋は2階、父がよくいる場所は1階のリビング、よし、行ける!)
私は家族がこちらを向かないうちに素早く階段の前に移動した。
(あとは階段そっと登ればいいだけ…)
私は物音を最小限に抑えながらも素早く登りきった。
(やっと見えた…)
そこには今まで使っていた部屋の入口とは変わりなく素朴に置かれていた。
その後も順調に部屋の中に入り必要最低限のものを確保することはが出来た。
(後はさっき来た道をバレずに戻ればいいだけ…)
私はもう一度気持ちを引き締め階段を降りた。
(よし、このまま1階に行けば春千夜くんがいる…!)
私は希望が近くなり少し安心を取り戻して来た。
しかしそれが裏目に出たのだろうか、
さっきまでリビングでお酒を飲んでいた父が階段の真下にいた。
そしてこちらの方を見ていた。
(あっ)
どうしようなんて考える暇もなく私の顔に向かって拳を振りかざし、いつの間にか地面との距離が1センチぼとしかなくなっていて、殴られたと理解するには十分な情報だった。
(まただ、また始まった)
父は怒ると誰にも止められなかった。
だから母も私を身代わりにして置いていった。
(痛いな、)
ただそんな感情が湧くだけで誰かに助けてなんて言えなかった。
(そもそも助けてなんて言っても助けてくれる人なんていないか…)
きっと私が人に本音を言えなくなったのはこれが原因なんだと思う。
小さい時から父が家を支配し私はただ怯えて過ごすことしか出来なかった。
いや、でもあの時の方がまだマシだったか、だってあの時は母が家にいて支え合っていた。
でも母はこの生活から私を置いて1人旅立ってしまった。
きっともう私の事なんて考られなくなったんだろう。
それからも私は毎日父に殴られる生活が続いた。
母がいなくなり私はその分の暴力が増え毎日増えて行く痣にたいきれなくなり1人荷物も持たずに逃げた。
そして春千夜くん達に出会った。
(あ〜あ、結局私は何も変われないんだ。)
そんな自分への失望が心にヒビを入れた。
そんなことをお構い無しに前と変わらず父は私を殴り続けしまいには首を締めようとしていた。
(私そろそろ死ぬのかな…)
そう思うほどに辛かった。
でもこんな時にでも私が考えているのは春千夜くんだった。
あの時私を助けてくれる人なんか1人もいなかった時にはるちよくんは手を差し伸べてくれた。
もしかしたら、また助けてくれるんじゃないか、なんてことを考えてしまう。
そう思っても、誰も来ないでもやっぱり、だけど、だけど、 そう繰り返し考えてしまう。
(春千夜くん、助けて。)
こんな気持ちを思ったことも今が初めてだった。
(春千夜くん、はや…く来…て)
私はそう願うことしか出来なかった、
首を絞められもう話すことすらも出来ない。
ただ暑い涙がこぼれるような地獄の時間が過ぎるのを待つことしか出来なかった。
(もう、死ぬんだ。)
そう思った時に私は初めて声を出そうとした。
(まだ、生き…たい、春千夜…くん…と、一緒に…いたい…!)
そしてかすれてほとんど聞こえないような声で叫んだ。
「春…千夜…くん、た…すけ…て…」
あぁ、やっとやっと言えた。
ずっと私が誰かに言いたかった言葉、
薄れゆく意識の中、私は少し誰心が軽くなった。
後書き
皆さんこんばんは!
今回も見て下さりありがとうございます!
そして、今回読み切りで新しい作品を書いて見ました!
この話とは関係はないのですが、東京リベンジャーズの物語で書かせていただきました!
良かったら見てみてください!
今回の♡数も30にします!
いつも沢山押して下さりありがとうございます!
𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩♡30