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煙草と缶ビール

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煙草と缶ビール

1 - 第1話 これでいいのかな、私

♥

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2023年01月29日

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煙草の匂いが漂う部屋

その部屋には光ひとつ差し込んでおらず、真っ暗

そんな部屋で私は、ビールを飲んで、煙草を吸ってを繰り返していた

酒は飲めば飲む程、色んなことを考えなくて済むから楽


「久しぶりに外出るか」


久しぶりに外の空気を吸い、雨の生ぬるい匂いを嗅いだ

雨が降っているが、傘なんて持ってないからそのまま家を飛び出した

アパートの階段を降り、ずぶ濡れになりながらどこかへ向かう

歩いている先に、雰囲気のいい居酒屋を見つけた

まだ昼だが、入ってみようか


「あ、金ねぇーわ」


だからといって家へ戻ることも無く、歩き進めていく

だんだんと雨の降る勢いが強くなってきた頃、ある男が歩いてきた

そいつは、私の目の前で立ち止まった


「何?」


「寒くねぇの?」


「あぁ~、こんな下着みてぇな服着てるから?」


私はこんな雨が降って寒い中、黒いキャミソールだけを着ていた

ただの体目当ての変態男かと思って、睨んでやった


「何?」


「どけよ変態男」


「はぁ?」


「お前、煙草臭」


「女が煙草はおかしいか?」


「そんなこと言ってねぇし、俺」


「じゃ、私は家に帰る」


「あんたと喋れて楽しかったよ、変態男」


「うっさ、笑」


久しぶりに人と喋ったから、自分ってちゃんと人間なんだなと感じた

なんか、変だな私

家に着いたらアパートのギシギシなる階段を昇って、自分の部屋に入る

部屋に入ると、また真っ暗

そしてまた、ビールの缶を開けて、一気に飲む


「あぁ~、美味い」


ろくにご飯も食べてない

いつもビール、コンビニの弁当、煙草しか体内に入れてない

水だって、家にすらないし

米なんて、炊飯器がないから炊けないし


はぁ、これでいいのかな私


時々、そんなことが頭をよぎる

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コメント

3

ユーザー

ダメ女感が最高すぎる😇😇

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