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⚠︎ あてんしょん ⚠︎
・🐙🌟めいん
・嘔吐あり 。
『 おにいさん 。』
『 ヒーローってなぁに? 』
「 … ヒーローっていうのは命を懸けて 、世界の平和を守り 、人を助けるお仕事をしてる人ですよ 。」
『 わあ 、すごい!
ぼくも 、ヒーローになれる? 』
「 、はい 。きっと 。」
朝 、ベッドから起きると 、猛烈な吐き気がした 。
すぐに洗面所に走って 、出すものを全部出す 。
「 、う゛ぇ … ッ 。」
汚い汚物でそこが汚れる 。
肩を上下に動かして必死に息を吸い込む 。
手が汚物で汚れる 。
所詮 、何万年も生きていても 、人外になっても 、中身も外見も人間である事には変わらない 。
全身に汗が滲む 。
そのせいで服が体に張り付いて気持ち悪い 。
「 っ 、う゛…… はッ 、。 」
ただ 、酸素を求めて喘いだ 。
酸素が足りない 。
「 … ッあ゛、うぇ゛…っ 」
何もかも 、忘れてしまいたい 。
何もかも 、無かったことにしたい 。
それがだめだと言われるのなら 、俺はどうやって生きたらいい?
すぐ死ねると思ってヒーローになったのに 。
今や 、大切な仲間が出来て 、愛せる人達をやっと見つけて 、死ねなくなった 。
「 っ゛は 、ぉえ゛ッ …… 。」
ヒーローなんて 、所詮ただ死ぬためだけに雇われた人間 。
それになんの価値もない 。
ただ 、ヒーローというめでたい称号を貰えるだけ 。
子供達にちやほやされるだけ 。
「 っ 、ぴょん …… ッ 、」
誰かも分からない名前を呼んだ 。
これは誰?
そして 、俺はだれ?
ただ 、ひたすらに助けを求めた 。
目をゆっくりと開ける 。
いつもとは違って 、寝心地が物凄く悪かった 。
どうやら 、硬い床で寝てたみたいだ 。
昨日は 、遅くまで鑑定があった為 、そのせいだろう 。
俺は傍に置いてあったペットボトルの水を飲む 。
完全に冷えきっていないそれはただ 、寝起きの喉を潤すだけだった 。
瞬間 、インターホンが鳴った 。
俺は無言で玄関の扉を開ける 。
そこには見慣れた顔が並んでいた 。
「 あ 、寝起きだった? 」
「 たこでも寝癖つくんやな 。」
「 俺をなんだと思ってるんですか 。」
「 そんなことよりも早く入らせろよ 。
暑い 。」
小柳くんがうちわを扇ぎながら 、中に入らせることを促す 。
俺はそんな小柳くんのことを見てしまう 。
「 … おい 、なんだよ 。」
恥ずかしそうに目を逸らした 。
彼らしいなと思いながら少し笑みが零れる 。
俺は3人を中へ促す 。
ヒーローというのはこんなにも暖かい存在だなんて 、俺は知らなかった 。