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【メチャツ🅰️】短編

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2

ヒーローの意味 。

♥

882

2023年08月29日

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⚠︎ あてんしょん ⚠︎

・🐙🌟めいん

・嘔吐あり 。







『 おにいさん 。』

『 ヒーローってなぁに? 』




「 … ヒーローっていうのは命を懸けて 、世界の平和を守り 、人を助けるお仕事をしてる人ですよ 。」




『 わあ 、すごい!

ぼくも 、ヒーローになれる?  』




「 、はい 。きっと 。」












朝 、ベッドから起きると 、猛烈な吐き気がした 。

すぐに洗面所に走って 、出すものを全部出す 。


「 、う゛ぇ … ッ 。」


汚い汚物でそこが汚れる 。

肩を上下に動かして必死に息を吸い込む 。

手が汚物で汚れる 。

所詮 、何万年も生きていても 、人外になっても 、中身も外見も人間である事には変わらない 。

全身に汗が滲む 。

そのせいで服が体に張り付いて気持ち悪い 。


「 っ 、う゛…… はッ 、。 」


ただ 、酸素を求めて喘いだ 。

酸素が足りない 。


「 … ッあ゛、うぇ゛…っ 」


何もかも 、忘れてしまいたい 。

何もかも 、無かったことにしたい 。

それがだめだと言われるのなら 、俺はどうやって生きたらいい?

すぐ死ねると思ってヒーローになったのに 。

今や 、大切な仲間が出来て 、愛せる人達をやっと見つけて 、死ねなくなった 。


「 っ゛は 、ぉえ゛ッ …… 。」


ヒーローなんて 、所詮ただ死ぬためだけに雇われた人間 。

それになんの価値もない 。

ただ 、ヒーローというめでたい称号を貰えるだけ 。

子供達にちやほやされるだけ 。


「 っ 、ぴょん …… ッ 、」


誰かも分からない名前を呼んだ 。

これは誰?

そして 、俺はだれ?

ただ 、ひたすらに助けを求めた 。











目をゆっくりと開ける 。

いつもとは違って 、寝心地が物凄く悪かった 。

どうやら 、硬い床で寝てたみたいだ 。

昨日は 、遅くまで鑑定があった為 、そのせいだろう 。

俺は傍に置いてあったペットボトルの水を飲む 。

完全に冷えきっていないそれはただ 、寝起きの喉を潤すだけだった 。


瞬間 、インターホンが鳴った 。

俺は無言で玄関の扉を開ける 。

そこには見慣れた顔が並んでいた 。


「 あ 、寝起きだった?  」

「 たこでも寝癖つくんやな 。」


「 俺をなんだと思ってるんですか 。」


「 そんなことよりも早く入らせろよ 。

暑い 。」


小柳くんがうちわを扇ぎながら 、中に入らせることを促す 。

俺はそんな小柳くんのことを見てしまう 。


「 … おい 、なんだよ 。」


恥ずかしそうに目を逸らした 。

彼らしいなと思いながら少し笑みが零れる 。

俺は3人を中へ促す 。


ヒーローというのはこんなにも暖かい存在だなんて 、俺は知らなかった 。

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