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土曜日。時刻は13時。さちよさんが待つお店に、弟を連れて入った。
「お、来たね!待ってたよ」
そう言いながら、ジョッキになみなみと注がれた
カルピスをテーブルに出してくれた。
暑い中歩いてきたからか、乾いた喉に染み渡る。
「お昼、まだでしょ?待っとって。」
…15分後。目の前に大きなかき揚げが乗ったうどんが。
腹ぺこだった私たちは、夢中でそれを啜った。
ご飯を食べ終わり、弟はすやすやと昼寝を始める。
「ねえ、ちょっとあんたこっち来て」
さちよさんにカウンターに呼ばれた。
「あんたさ、お母さんがあの人といつから会ってたか、知ってる?」
「…いや、知らない。最近じゃないの?」
「馬鹿ねえ、そんなわけないさ。
1年前くらいからの仲なんだよ、あそこ。」
「…え、?そんなに前から?」
「あんたたちが家にいない間に、
あのアパートとかで会ってたんだよ」
「昼間っから抱き合ってたりさ」
信じられない話だった。
お母さんは浮気なんてしない、
いつかお母さんみたいな人になれたらな、
そんな風に思っていたのに、
私が知らないところでそんなことが…?
「しかも、弟くんね、あの人に会ったことあるのよ」
「今年の春くらいに1度、会わせたみたいよ」
私と共にあの部屋に足を運んだあの日、
弟はどんな気持ちでいたのだろうか。
少し考えただけでも、悪寒がした。
「そうだったんだ…」
「この話は聞かなかったことにしておいてね。」
「…わかりました、」
何とも言えない気持ちではあったが、
これだけははっきりと感じた。
『将来、絶対お母さんみたいになんかならない。』
尊敬する人であったのに、
その日を境に反面教師の対象に転じてしまった。
NEXT……