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せっかくだから読書感想文を上げる 『成瀬は天下を取りに行く』
第1話 - 『成瀬は天下を取りに行く』 ◯学校 ◯年◯組 ◯◯ ー自由にピッタリ2000文字バージョンー
1,991文字
2026年08月25日
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『成瀬は天下を取りに行く』の舞台は滋賀県大津市、膳所(ぜぜ)。コロナ禍の話。全六章で、それぞれ別の人からの日常風景を書き上げた物語になっている。
第一章は中学二年生の「島崎みゆき」目線で、同じく中学二年生の「成瀬あかり」と「西武大津店」の終了を見届けるお話。第二章も同じく中学二年生の島崎みゆき目線で成瀬あかりとM-1グランプリ、通称M-1を体験してみるお話。第三章は第一章で少し登場していたTwitter民「タクロー」こと「敬太」目線のお話。第四章は高校生になった成瀬あかりと同じクラスになった「大貫かえで」目線のお話。第五章は高校二年生の成瀬あかりに恋をした「西浦航一郎」目線のお話。そして第六章は成瀬あかり目線のお話となっている。
この物語のキーとなる人物、島崎みゆき(しまざきみゆき)と成瀬あかり(なるせあかり)。島崎みゆきは成瀬あかりと同じマンションに生まれついた凡人。「成瀬あかり史を見届けたいだけで、成瀬あかり史に名を刻みたいわけではない」という強い意志がある。一方、成瀬あかりは昔から周りの人とは違っていた。幼稚園生時代、誰よりも物の習得は早く、ひらがなカタカナは正確に書けた。小学生時代は「シャボン玉を極める」と言い、テレビに出演したこともある。そんな二人を題材とした『成瀬は天下を取りに行く』。
自分の周りにも変わった人はいると思う。それに、自分自身も変わった人かもしれない。だが、ここまでの人はいないと思う。私は私自身のことをたまに「変だな」とは思うけど、成瀬あかり史を見たら「そんなことないのかもしれない」と思えるようになる。だが、やはり成瀬あかりと私には徹底的な違いが存在している。それは「違いを恐れているかどうか」。成瀬あかりは違いを恐れていない。むしろ個性や当たり前といった感じで受け取っているように見える。一方私は、「違うなら周りの人から何か言われるのではないか?」と、どうしても違いを恐れてしまう。これはどれだけそう感じられたかにも関係しているとは思うが、それでもやっぱり、成瀬あかりのような心を私は持てない。
それでは、島崎みゆきはどうだろう?島崎みゆきのように、成瀬あかりのような人物が同じクラスだとして、声をかけられるだろうか?成瀬あかりの思考を否定せずに、自分も成瀬あかり史の一部になろうと思えるのか?答えはきっと「いいえ」だろう。百歩譲って、まだ話しかけることはできそうだ。しかし、成瀬あかり史の一部になれる自身はさほどない。第一章の時、成瀬あかりは「生中継のテレビに毎日映る」と言っていた。ここでよく考えてみてほしい。自分の友達がマスクをつけ、学校の制服のスカートとソックスを履き、ライオンズのユニフォームを着てテレビに、ましてや生中継に映っているのだ。そんな友達を見て、それでもなお、「あなたのありのままが好き」だとまだ言えるのだろうか?私は言える自信がない。だって、明らかに様子がおかしいのだから。だが、島崎みゆきは戻ってきた成瀬あかりに対して「だいぶ怪しかったけど、目立ってたのは間違いない」と成瀬あかりを尊重し、いい言葉をかけていた。さすが長年成瀬あかり史を見届けていただけある。思わず感激してしまうほどだ。
唯一この二人の目線ではない第三章、第四章、第五章。しかし意外とこの三人が重要であり、この三人も成瀬あかり史を見届けたうちの貴重な人たちなのだ。第三章のタクローこと敬太(けいた)は成瀬あかりを見つけ、Twitterで呟きをする。第四章の大貫かえで(おおぬきかえで)は成瀬あかりの坊主姿を見、成瀬あかりの内訳を少しだけ知る。第五章の西浦航一郎(にしうらこういちろう)は成瀬あかりの変わったところを見、そんなところを好きになった。誰も彼も、成瀬あかり史を見届けてくれた、貴重な人物なのだ。
この物語は常に成瀬あかりの行動に目を取られてしまいがちだが、他にも注目すべきところがある。それは第五章、西浦航一郎の心情だ。今までの成瀬あかりは「変わってる」という理由で遠ざけられていたが、今回の成瀬あかりは「誰にも似てないところ」という理由で西浦航一郎に好意を抱かれたのだ。やはり物事というものは捉え方次第でこうも世界が変わるものなのだと感じれる第五章であった。
今後の私はどう生きるか。成瀬あかりのように他人の目を気にせずに生きてみる?島崎みゆきのように人の個性を大事にして生きていく?大貫かえでのように自分を守るために嘘のレッテルを貼り付ける?それとも、西浦航一郎ように「変わってる」という理由で人を決めつけずに生きていく?どれも私には難しいことだ。だが、最後の解説のところで作者は言っている。「とことん自分なりの流儀をつらぬきながら、それと同時に、この世界をより良いものにしようという努力を止めないのである」と。
コメント
3件
まぁ、簡単に説明すると、ただの暇つぶしです
あーー!!これめっちゃ良かった!!😭💕 成瀬さんの「違いを恐れない」強さ、めちゃくちゃかっこよかった…!それに、みゆきちゃんの「見届ける」ってスタンスもすごく沁みた。変わってる人を笑うんじゃなくて、そのまま受け止めるって難しいのにね。 第五章の航一郎くん、成瀬さんの「誰にも似てないとこ」に惹かれたってとこがもうエモすぎて…!恋ってそういう瞬間だよね、わかる。 まだ1話だけど、続きが気になりすぎる!!🫧✨