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「僕は第一王子だから、王には僕がなるはずだった。でもこの通り体が弱いから、そのことを理由にレオに地位を譲ったんだ」
その逸話は、修道院にいた時に聞いたことがあった。
たしか……前の王と王妃が亡くなってしばらく経った頃だ。
「でもレオは政治を自分の都合のいいようにしがちで、僕はそのことを憂いている。民への施しも、施しをする相手が、自分の利益になるかどうかで選定している」
はっとした。
謁見の間で、よろめきながら入ってきた貴族が脳裏をよぎる。
「それは―――」
「もちろん、それをよしとしない臣下もいる。古くからの重臣は特にね」
私の言わんとすることを悟ったのか、ルークさまは言う。
「王位継承権を重んじる彼らの中には、第一王子の僕をいまだ王に推す声もある。僕は王妃の子どもで、レオとは母親が違うのも要**********
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