テラーノベル
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※どれくらいが適正量なのだろうか。
らん視点
『頭、いたい…、ゴホッゴホッ』
『 』
『寒い、暗い…、やめて、母さん、母さ…!』
『 』
『はっはっ、はっあ、ゴホッゴホッ』
「!!………はっ、はっ……はあ…」
目が覚めると、猛烈な頭痛と寒気に襲われた。
嫌な夢を見たな、久しぶりに…
少し落ち着くのを待ち、辺りを見ると、そこは見知った自分の部屋だった。
あれ、俺、商談行って、その帰りに雨に降られて…、
で、いるまが、俺の家に、…なんで?
…ダメだ、断片的にしか思い出せないし、なんも整理できない。
とにかく頭がくらくらする、目の前がちょっとぼやけて見える。
頭が痛い。外の雨の音がやけにうるさい…
そう思っていると、玄関のドアが開く音がした。
入ってきたのはいるまだった。
「…あ、らん、起きたか。わりぃ、鍵借りてた」
「…あ、…」
ダメだ。ろくに返事もできない。
「あー、辛いなら返事しなくていい。ちょっとおでこ触るな?」
そう言っているまはベッドの横に座り、俺の額に手を当てる。
すると俺は無意識にビクッと反応してしまった。
「ごめん、びっくりしたか…?」
「だい、じょぶ…」
「あんま下がってなさそうだな、らん、これ体温計。測るぞ?」
「ん…」
「げ…39度4分てお前…この熱で会社行こうと思ってたのか?」
「…え、で、でも、」
まだ40度いってないし、いけるよ…?
俺なら大丈夫だから…
「でもじゃない、お前、自分の状態がどんなか分かってる?」
「ご、ごめんなさ…」
いるまが怒ってる…
「お前の体温は今、39度、ほぼ40度だ。しかも雨に降られてさっきより確実に体温上がってんぞ」
「え…あ…。」
あ、まずい。
目に熱が集まる。
「さっさと寝…て、え」
「ごめ…ポロポロ」
涙が、止まらない。
いるまが、驚き、俺を見る。
「ごめんなさ、ヒクッ、ごめん、なさ、い…」
お願い、捨てないで、もう捨てられたくない、お願い…
また、泣いたら怒られる、早く、止めなきゃ…
俺が、我慢すれば良いんだから、早く早く…
そう思っても次から次へと流れ出る。
どうして、どうして…
「…らん、こっち向け」
少し戸惑っているような声 。
俺は恐る恐る振り向く。
すると、突然、俺はいるまに抱きしめられた。
「え」
「…ほんとに、ごめん、らん。…そんなに、傷つけると、思わなかった」
君から、珍しく歯切れの悪い声が出る。
「…」
「俺はただ、らんに休んで欲しいだけ。それだけ…」
そう言って、いるまが俺の背中をさする。
少し震えている、ひんやりとした、いるまの手のひらの体温が伝わってくる。
いるまの低い声が耳元で聞こえる。
「…だから、泣きたかったら、気が済むまで泣いたらいい」
「…」
甘えていいのかな。
こんなことしてくれる人はいなかった。いなかったから、なんだかこのぬくもりが、何かの衝撃で、すぐになくなってしまうような気がして。
これは夢で、夢から醒めたらまたあの日常に戻るんじゃないかって。
今の俺を、過去の俺が縛っている。
それが嫌で嫌で堪らなくて。
今まで何度そう思ったことか。
そして今も、君の優しさに素直に応えられない自分が嫌で。
でもこんなとこ見せたらみんなが心配する。みんな優しいから。
加えて、俺のプライドが邪魔をする。
だから隠すけど、全然隠せてなくって。
もう俺の中はぐちゃぐちゃで、どれだけ考えても答えなんか出ない。
たとえ出たとしても、その答えが正解かもわからない。
でも、今、
いるまの温かさだけは分かる。
だから、今だけ、ちょっとだけ、いいかな…
俺は、込み上げてくる涙をそのままに、いるまの腕の中で静かに泣いた。
コメント
1件
第7話、読み終えました……! らんの怯えと涙が本当に切なくて、胸がぎゅっとなりました。特に「これは夢で、夢から醒めたらまたあの日常に戻るんじゃないか」って思うところ、過去に縛られる感覚がすごく伝わってきました。いるまの「気が済むまで泣いたらいい」は、もうそれだけで救いですよね…。ひんやりした手のひらで背中をさする描写が、逆に優しさを引き立てていて好きです。お二人の距離が少しずつ縮まっていくのがとても愛おしいです。続きも楽しみにしていますね🌷
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#すち病み
空彩
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ゆらね🎼🍵🍍🌸
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