ー絵名sideー
『えぇっと…診察室ってここだよね』
「それじゃあ入るとしますか!」
診察室に入るのは2回目だ
ガラガラとドアを開けるとある1つの置き手紙があった
『また置き手紙…』
「えぇっと…これは…しのぶちゃんから?」
『今日は患者が沢山来る見込みなので包帯と消毒液を置いておきました。また午後中に戻りますので、軽い怪我の隊士を治療させてもらえないでしょうか?…だって』
「さっすがしのぶちゃん!字が綺麗だな〜」
『注目するところそこ…?ま、確かに分かるけど…』
胡蝶さんの字はお手本の様な字でフォントと言われても違和感ないくらい綺麗だった
…こういうこと考えている暇ないよね…
『えぇっと…包帯と…消毒液…』
「めっちゃあるね…それじゃ病室行こっか!」
『うん』
「失礼しまーす!」
「何度言ったらわかるんですかっ!」
『っ?!』
扉を開けるとアオイちゃんの怒号が鳴った
「だってぇ…。!女の子の気配っ!」
「何を言ってるんですか!」
思ったよりカオスな状態だった
『あ、あの…アオイちゃん?』
「予定通り来たよー」
なんかいつものアオイちゃんと結構違うというか…
「…東雲さん、暁山さん。怪我人はあちらの方にいます」
『う、うん…』
分かったけど…
「その人って…?」
「やっぱり女の子だぁ!俺は我妻善逸!女の子を愛してやまない男だぜ!」
急に何言ってんのこいつ…
「何を言ってるんですか!とりあえず、早くこの薬を飲んでください!」
「うぅ…」
変な金髪の人は悶絶しながらそう答えた
「まーたキャラ濃いの増えたね…」
『うん…』
『意外とこの病室広い…』
「やっぱり今回ってそんなに強い鬼出たのかなぁ?」
胡蝶さんもその任務に出てたらしいし…
『とりあえず、ほら包帯』
「はーい!手当り次第治療していきまーす!」
今絶対そのテンションじゃないんだと思うけど…
ま、いっか
「っ!いってぇ!」
『はいはい痛いですね〜』
今はガタイが良いモヒカンみたいな髪型の人の傷を消毒している
…ていうか、この人今回の任務の割には結構軽傷なのよね…
違う任務なのかな…
なんかムズムズするし…
『…傷浅いですけど、違う任務だったんですか?』
恐る恐るモヒカンの人に聞く
「…あぁ」
モヒカンの人は顔を真っ赤にさせて少し俯いた
…もしかして…
思春期とか…?
『…思春期は何かと黒歴史作りやすい時期だからアンタも気をつけなさいよね』
「…は?」
彰人の事思い出すわ…
…なんか親近感湧いてきた…
…ていうかずっと気になってたけど…
『いやアンタの腕太すぎでしょっ?!何cmぐらいあんの?!』
「いや知らねぇよ!」
『はぁっ?!アンタ隊士なんでしょ?!自分の身体ぐらい1つや2つ知っておきなさいよ!』
「なんなんだよお前!ムカつくやつだな!」
さっきとは違う意味で顔を真っ赤にした
「チッ…お前名前なんなんだよ!」
『私は東雲絵名っ!アンタこそ!』
「俺は不死川玄弥だっ!」
『不死川…?難しい苗字してんじゃないわよ!』
「理不尽なやつだな!」
彰人ぶりにこんな声だしたな…
…アイツ、私が残してたチーズケーキ食べてなきゃいいけど…
『…はい、包帯巻けた。色々と面倒臭いから今度からあんまり怪我しないでよ』
「終始ムカつくやつだな!!絶対お前の名前と顔忘れないからなっ!」
『別にアンタに覚えられても何も感じないんだけど?』
「〜!マジで覚えとけよっ!」
不死川はそう言うとドアをバンッ!と開けて出ていった
ー瑞希sideー
治療は順調と進んで行った
えななんは大丈夫かなー。人怒らせてないといいけど…
絵名はまだ続くみたいだし…。気分転換に外にでも出てみようかな〜
『…?わぁっ!』
外を出てみるとたくさんの綺麗な蝶々が舞っていた
『可愛いっ!』
でもなんでこんなに蝶々が…
『…あ!』
蝶々を見ていて気づかなかったけど、蝶々はある女の子の周りを飛んでいた
しかもその女の子はものすんごく可愛い女の子!
『ねね!君!蝶々好きなの?』
「…」
『…おーい?』
喋りかけると女の子は笑顔のままで固まっていた
『見た感じ…隊士の人?でもなんで蝶屋敷にいるの?』
質問をするが一向に答えない
うーん…困ったなぁ…
これ以上聞くのにも可哀想だし…
だけど名前だけでも知りたいっ!
…あ!そうだ!
蝶屋敷にいるってことはしのぶちゃんともかなり親密なのでは?!
『ねね!しのぶちゃんとはどういう関係なの?』
「…師弟です」
『してい?』
「…蟲柱が私の師範で、私がその継子です」
次々と聞いたことがない言葉が出てくる
とりあえず、師匠と弟子って感じかな…?
それって…!
『凄いじゃん!あのしのぶちゃんの弟子なんて!』
「…」
また固まっちゃった
『…ボクの名前は暁山瑞希!名前だけでも覚えてくれると嬉しいな〜』
『それじゃ、またね〜!』
うぅ…名前は聞き出せなかったけど…
ものすんごい美人だったな〜!
コメント
1件
これは…楽しみでしかないっすね☆