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#ベリアン・クライアン
ぷち
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MAKO
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火の海と化した集落に火の精霊が降ってきて、炎を吐き出して更に燃やし尽くしていく。
その炎は執事達すら焼こうと狙ってきて、執事達は防殻や身体能力でそれを躱しつつ空中でニヤニヤと高みの見物を決め込んでいるケイティと兄弟を倒そうとする。しかし、火の精霊の吐く炎が行く手を阻み、高度を上げるほど付き纏う火の精霊の数は増えていく。
執事達は必死で高度を上げながらそれぞれの武器で火の精霊を消して何とかケイティ達と同等の高さまで迫った。そのとき、ケイティだけが急降下して1人で戦っていたフルーレを拘束して空中に連れて行く。フルーレは火の精霊から逃げ回り、攻撃が通じると分かったら頑張って消し続けていたために周りが見えておらず、孤立していたのだ。
K「お前達の仲間をここで消してやってもいいんだぞ?さぁどうする?武器を捨てて私達に従うか?それとも奪い返すか?」
🪡「皆の助けなんか無くても!」
フルーレが拘束を解いて拳銃を取り出す。
🪡「俺は人質になんてならない!」
構えてケイティの額に向かって一発。ドガァン!と爆発音よりも凄まじい音がして、ケイティは頭部を失って地面に落ちてグチャッと嫌な音が響いた。
N「あらら、やられちゃったな」
B「でもまだ俺達が残ってるでしょ?もっと火の精霊を増やせば勝てるよ」
兄弟はケイティが死んだというのに全く動揺せず、火の精霊を次々に呼び出した。
そして、執事達は最後まで奮闘したものの炎に焼かれて全滅した。この回はこれでお終いだ。
暫く待っているとケイティが復活して頭が痛いと言いながら、執事達が復活するまでに、どこが良くてどこが悪かったか、執事達個別の今の能力値の推定、次に勝つためには何が必要か…それらをまとめたプリントを作成して、目覚めた順に執事達に配った。
✝️「はぁ…まさか負けてしまうとは…」
🦋「でも、このプリントすごいよ。俺達の能力値を可視化して配置を考えたり戦略を立てたりするのを助けるために、作ってくださったんだよね」
🌹「いやぁ…もうめちゃくちゃ熱かったっすね。でも自分の向いてる配置とか役割を客観的に見られるのは大きいっすね」
🦾「色々考え直して次こそは勝つぞ。あとフルーレを1人にしない方法も少し考えたほうがいいんじゃねぇか?」
🪡「いえ、俺は何をどうしても知能天使に目をつけられているらしいのでどの道人質にされるらしいです。なので俺のことは気にせず戦いやすい配置にしてくださいね!」
そうして何度も配置を変え、戦法を変え、やっと空中戦で兄弟と直接戦えるようになった。それでも頑丈な防殻は全ての攻撃を弾き返し、勝負にならない。兄弟は余裕の表情で防殻を壊そうと奮闘する執事達を見て、退屈そうに欠伸をしていた。
🍽️「クソっ、また負けた…!」
⚔️「お前が俺の邪魔をしなければもっと上手く戦えた。防殻は俺が破るべきだろう?」
🍽️「なんだとぉ!?」
🫖「こらこら、喧嘩をしてはいけませんよ。ですが、質量と力量で防殻が破れるとするのならばバスティン君に突撃してもらうことが、勝つための必要条件になります。次こそは防殻を破ってお兄様方の本気を出させますよ!」
最初に比べたら随分配置も変わり、戦い方も上達した、と兄弟は評価していた。しかし、兄弟を倒すためには防殻を突破した勢いのまま攻撃を畳み掛ける必要がある。そのためには防殻を破れるバスティンを最初に上にあげ、邪魔をする火の精霊達はロノやベリアンが始末し、バスティンが防殻を破った瞬間に兄弟に攻撃することに全力をかける、という戦法が現実的だと思われる。
ベリアン達は他の階の執事達にも協力を仰ぎ、防殻を破るのをバスティンだけではなくハナマルとフェネスを加え、その他の執事達で火の精霊を始末しつつ防殻が破れたら攻撃に転じることになった。
結果、初めて兄弟の防殻を破り、兄弟自らが放つ魔法や物理攻撃に翻弄された。
また負けてしまったが、これなら何度か最適化していけば兄弟を撃破できる、と執事達は改めて結束して戦いに挑んだ。
2年半に及ぶ戦闘訓練は何度もケイティを殺し、執事達が敗北し続けた兄弟を撃破するという形で幕を下ろした。執事達の勝ちだ。しかも誰一人欠けずに。
🧸「やった…!やりましたよ!俺達勝ったんですよ!すごいすごい!!」
☔「こんなに嬉しい勝利は初めてですね。皆と力を合わせて勝ち取った勝利がこんなに素晴らしいものだとは思いませんでした」
💮「いやぁ、俺も頑張っただろ?褒めてくれていいんだぞ〜?」
☔「貴方は防殻を破った後はサボっていたではないですか。褒める要素がありません」
💮「ひっど…これでも火の精霊の始末してたんだぞ?気づかなかっただけでちゃんと戦ったって…」
🧸「でも、ハナマルさんの一撃がなかったら勝てなかったんですもんね!そこは褒めてあげましょうよ!でも火の精霊を消すだけじゃサボってるのとあんまり変わらないと思います…」
そんないつも通りの会話をしていた執事達のもとに回復した兄弟が駆け寄ってきた。
N「今回の戦い方、今までで一番良かったぜ」
B「まさか、防殻を破られて、ちょっと本気にならないと殺される!って思うとは思ってなかったよ」
☔「ありがとうございます。皆で協力した結果ですから、他の階の執事達にも伝えてあげてください。きっと喜んで大はしゃぎすることでしょう」
N「これで多分誰も欠けることなく最終決戦を終えられるな」
B「僕達がちょっと本気出しすぎたから、知能天使が弱く感じちゃうかもしれないね」
そうして成長した執事達は欠片から出ていき、パレスの庭に戻った。
🐦⬛「ふぅ…やっとパレスに戻れたね。長かったね。でも、これで知能天使も怖くない。良い訓練だったと思うよ」
🐾「すぅ…はぁ…涼しい場所に出られたの、何年ぶりだろうって感じだよね。余計に清々しいよ」
🤍「フン…。本番ではしくじるな。良いな?」
涼しい庭の空気で火に囲まれて戦い続けた身体が癒されていくのが分かる。早く風呂に入って食事を摂りベッドに入りたい。執事達全員の意見は一致していた。
しかし、そのお疲れモードの執事達に突撃してくる小さな人影があった。
K「ボスキー!!アモーン!!」
ケイティは2階組で集まっていたボスキとアモンの名を叫びながら全速力で駆けてきて、ボスキの背中に体当りして抱きついた。
🦾「!?ってぇな…」
K「皆お疲れ様!それはそうとボスキ、今日はお庭の工事の日だよね?監督お願いね!
それとアモン、一緒に花とか野菜とか木とかの種と苗買いに行こうよ〜!」
🌹「主様、毎回フルーレに殺されてたっすけど大丈夫なんっすか?」
K「毎回めちゃくちゃ痛かったし回復まで時間かかったけど、今はもう平気〜」
✝️「主様、その…庭の工事というのは具体的にどのようなことをするのですか?」
K「入り口の門から本邸まで、本邸から別邸までの道を作ってもらうんだ〜。石畳にもボスキのこだわりが詰め込まれてる…らしいよ」
🦋「その工事が終わり次第庭に植物を植えるんですね。新しい屋敷の新しい庭がどんなふうになるのか楽しみですね」
K「そうなの!それにあっちの世界にしかない珍しい花とかもあるからアモンも飽きないで庭いじりできると思うんだよね〜。あ、アモンにも鍵あげるね」
ケイティはボスキから少し距離を取ってから、首にかけたがま口の財布の中から長めの紐付きの鍵を出してアモンに渡した。
🌹「ありがとうございますっす。…で、その財布って主様のお小遣いが入ってるんっすか?」
K「ううん、収納空間を人に見せたくない時に使ってるだけ。お金は入ってないよ。あんまり使わないしね。お金は大体お兄ちゃん達が払ってくれるし」
アモンはへぇーと返事をしながら鍵を首から下げた。効果はボスキから聞いていたので使い方の説明などはケイティにする必要はなかった。
🦾「じゃあ、あっちの屋敷に戻るか…。内装も最後の仕上げの段階だから、知能天使が来る前に仕上げないとだしな」
🌹「俺は主様と買い物…の前に庭の状態を確認したいっすね」
K「じゃあ、ボスキとアモンは借りていくね。バイバイ、ハウレス、フェネス」
✝️「どうかお気をつけて」
🦋「日が暮れるまでには戻ってくださいね」
2人の声が届いているのか分からなかったが、ハウレスもフェネスもしっかりお見送りをしてから戦闘訓練の振り返りをしている執事達に混ざっていった。
🌹「…ここが、新しい屋敷っすか…」
欠片に入って門から屋敷を見たアモンはその豪華さと大きさに圧倒されていた。
K「まだ内装は完成してないけど、ガワは良い感じでしょ?結構頑張ったの!」
🦾「別邸もかなり広くなってたぞ。見たらまた間抜け面になるかもな」
🌹「間抜け面!?俺はただちょっとビックリしただけっすよ!」
K「まぁまぁ、とりあえずお庭見に行こう?
あ、そうだ。ボスキ、工事は14時からだったよね?それまでは内装やるの?」
🦾「そのつもりだ…ったんだが腹が減ったから街で何か食って本でも読みながら時間を潰したいな」
🌹「ボスキさんズルいっす。オレだってお腹すいたっすよ!なに1人でご飯に行こうとしてるんっすか」
K「じゃあ3人でお庭見て回ってから街に出て美味しいもの食べよ!ボスキ、お金全部あげちゃったから1円もないの。ご飯代払ってね」
🦾「分かった。おいアモン、あんまり高いもの食うなよ?俺の家具を買う金が減る」
🌹「嫌っす。チーズたっぷりのサンドイッチとイートンメスを頼むっす」
K「私はパスタ食べたいな〜」
そんな会話をしながら庭をぐるっと一周したが、本当に何も無かった。花壇を作るための煉瓦も無ければ、木も植わっておらず、ちょっと雑草が生えただけの土の地面が延々と続いていた。唯一あるとすれば水道くらいか。
🌹「これは…かなり色々買わないといけないっすね…というか、花壇を最初から作らないといけないから時間かかりまくるっすよ…。引っ越しまでに終わるわけがないっす。なんなら数年かかるっすよ…」
K「そこは私に任せてよ!どんな雑用でも魔法でちょちょいのちょいだよ!」
🌹「へぇー、主様の魔法は庭づくりにも使えるんっすね。オレも使ってみたいっす、魔法」
K「?使えるよ?鍵あるし」
🌹🦾「「は?」」
K「言ってなかったったけ?鍵は指輪とリンクさせることで異世界を渡るためのデメリットを弾いてくれて、必要な魔力は私から引かれていく。それから私が許可した魔法なら無制限で使えるの。アモンには「物体を動かす魔法」と「土を耕す魔法」と「水を操る魔法」を許可しとけば大体何とかなるかな?
ボスキには「物体を動かす魔法」と…何が欲しい?「真っ直ぐ線が引ける魔法」とか?」
🦾「先に言ってくれよ…。壁紙貼るのも床のプリントシート貼るのも人力でやったからめちゃくちゃ時間かかったんだぞ?それに物体を動かすのができるなら兄さんに手伝ってもらわなくても家具が動かせたじゃねぇか」
K「ごめんごめん、お兄ちゃん達としか話してなかった弊害で、魔道具の効果が分かってるとばかり…」
🌹「ボスキさん、お疲れ様っすね」
🦾「まったく…無駄に働いちまった…」
明らかに拗ねているボスキを慰めるため、ケイティは工事を依頼した世界で一番料理が美味しいカフェに案内した。
🦾「肉はあるんだろうな?」
K「もっちろん!バスティンでも食べ切れないくらいの大きなステーキが目玉商品だからね!あ、でも普通サイズもあるよ」
🦾「そんなにデカいのは求めてねぇよ。普通サイズ…いや、大盛りサイズにするか」
🌹「サンドイッチもいっぱい種類があるんっすね。普通のサンドイッチかホットサンドか選べるのもすごいっす。…ホットサンドでとろけるチーズ、美味そうっすね」
店内に案内されて席に着くなりメニュー表を開いた2人は自分の食べたいメニューを探し、何を注文するか決めた。
🌹「主様は何がいいっすか?パスタも結構沢山種類あるっすけど…」
K「ここに来たらボロネーゼを頼むって決めてるの。ここのお店って元々はお肉屋さんだったからお肉が美味しんだよ。でも専用の牧場も持ってるらしいから乳製品の質も高いって評判だよ。2人にピッタリでしょ?」
ケイティの話を聞いて一気に食欲が出てきた2人は呼び出しボタンを連打して店員を呼びつけ、大盛りサイズのステーキとチーズたっぷりのホットサンドとボロネーゼを頼んだ。
料理が運ばれてくると、2人の目が輝いた。
🌹「いや〜ホットサンドにして正解っす!このとろける良質なチーズ、うんま〜」
🦾「焼きすぎず良い感じのレア感…これは美味いな。肉にもこだわってることがよく分かるな」
K「美味しい?よかった〜。今度は皆で来ようね」
食事を終えると工事までの時間があと2時間ほどだった。下手に動いて時間を使ってしまったらゆっくりできないので、皿を下げてもらった後でデザートを注文することにした。
🌹「イートンメス。絶対イートンメスっす」
🦾「ちょっと待てよ、メニューすら見ずに決めるな。イートンメス…イートンメス…あるのかよ」
K「私はミルクレープ!」
🦾「俺は…そうだな…このモンブランにするか」
3人の前に甘い物が置かれると一気に場が華やいだ。
アモンは即座にカップを持ち上げてスプーンでメレンゲをすくい、口に入れた。
🌹「!?美味っ!?なんすかこれ!白いのに苺の味がするっす!」
K「品種改良で白い苺が出回ってるんだよ。たぶんそれで味付けしてるんだろうね」
🦾「…美味いな。栗の甘さを邪魔しないクリームの甘さ…これは砂糖じゃねぇな?」
K「ここのスイーツは大体砂糖のかわりに蜂蜜を使ってるんだよ」
2人に説明を終えると、ケイティも自分のミルクレープを一口分フォークに乗せて頬張った。
K「んー、美味し〜!」
存分に甘味を堪能するとあっという間に時間は過ぎていて、工事まであと30分になっていた。
🦾「そろそろ出るぞ。支払いしてくるから先に店出てろ」
🌹K「「はーい」」
ボスキは請求された額が思ったより安く、パレスのある世界で外食するよりこの世界で外食したほうが安く上がりそうな気がして、今度売れそうなものを換金してお金を作って食べに来ようと密かに計画を立てていた。
🌹「ここの飲食代ってどのくらいっすか?お高いっすか?」
K「ううん、この世界って水が潤沢だから食べ物の値段が安いんだ。だからそんなに高くないはずだよ」
🦾「待たせたな。さて、工事の監督をしないとな。お前達は庭に使う物を買いに行くんだろ?ここで別れて大丈夫か?」
K「うん、大丈夫。買い物する前に質屋さんで貴金属を換金しないといけないけど」
🌹「そのへんの交渉は得意なんで、ボスキさんは安心して監督しててくださいっす」
ボスキは一時的にこの世界と繋いだ屋敷に戻り、アモンとケイティはとりあえず質屋に向かった。
アモンの口先で相手を転がす才能はここでも遺憾無く発揮され、普通よりも少し金額を上乗せしてもらえた。アモンは庭づくりのために必要な道具や欲しい種や苗木を惜しみなく購入し、ケイティが収納空間に放り込んだ。それでもまだお金に余裕があるし、工事が終わる予定時刻まで1時間以上あった。
🌹「余ったお金でお茶でも飲まないっすか?」
K「じゃあ紅茶専門店行こっか!あ、でもちょっと遠いんだよね…。アモンは高いところ平気?」
🌹「?大丈夫っすけど…」
アモンがそう答えた瞬間ケイティがアモンの膝裏を杖で殴ってバランスを崩し、お姫様抱っこをして高速で空を飛んでいく。
🌹「ちょ、ちょっと待ってほしいっす!」
K「高いところやっぱり怖かった?」
🌹「違うっす!速度がヤバいっす!そっちのほうが怖いっす!」
K「でも、もう到着だよ?」
ケイティがピタリと空中で停止するとゆっくりと地面に降りていく。
目の前の店にはティーカップから湯気が立っているイラストが看板にデカデカと描かれている。
K「ここの紅茶、専門店なだけあって種類も多いし、とっても美味しいの」
🌹「は、はは…」
アモンは自力で立っているのが難しいほど足が震えていたので何でもいいから早く席に座りたかった。
店員に席まで案内されると、1人掛けのソファに倒れ込むように座った。よく見ると店内はアンティーク調の物で統一されており、ボスキもベリアンも好きそうな空間だなと思った。
K「私はキャンディにする。アモンは?」
🌹「オレは…アッサムにするっす」
運ばれてきた紅茶は、茶器にもこだわりが見える、とてもおしゃれなものだった。
🌹「ベリアンさんも連れてきたいっすね。きっと穏やかにしながらも大興奮するっすよ」
K「そうだね。年長組で連れてこようかなぁ」
2人でお茶を楽しんで、どんな庭にしたいか設計図をメモ帳に描いていった。その時間は何にも代えがたく、とても楽しいものだった。
店を出るともう日が傾き始めており、ケイティはもう一度アモンをお姫様抱っこして高速移動で屋敷まで帰った。所要時間およそ2分。それだけでアモンはへたり込んで動けなくなった。
K「やっぱり高いところが…」
🌹「速度がヤバいって言ったっすよね!?」
一方、道の整備工事はつつがなく進み、ケイティが適当にボスキに与えた「真っ直ぐ線が引ける魔法」のおかげで定規で測ったかのように真っ直ぐで綺麗な石畳の道ができあがっていた。
工事に来てくれた業者の人達もボスキの正確すぎる指示のおかげで早めに工事が終わった、とボスキに感謝しながら帰っていった。
ボスキができあがった石畳の上を歩いて、カツカツと響く足音を楽しんでいると門の方から喧嘩でもしているようなアモンの声が聞こえてきた。
🦾「なんだ?アモンが主様と揉めるなんて珍しいこともあるもんだな…」
ボスキが門に向かうと、座り込んでいるアモンが半泣きでケイティにキレていた。
🌹「だーかーらー!オレが怖かったのは高いところじゃなくて!主様の移動速度なんっすよ!!何回言えば分かってくれるんっすか!!」
K「…ごめんなさい…でもちょっとだけ速度落としたんだよ?」
🌹「1回目に速度がヤバいって言ったんっすから、半分以下の速度にするとかいう気遣いはないんっすか!?」
聞く限り揉めているわけではなく、ケイティがアモンを連れて戻ってきたときの速度が異常だったことにアモンが怒っているようだ。
🦾「おい、アモン。その辺にしとけ。主様に悪気はないんだろ?謝ってるんだろ?それにキレ続けるのはお前にいいことがあるのか?」
🌹「ボスキさん……分かったっすよ…もういいっす」
アモンはちょっとふらつきながら立ち上がり、気合を入れるように頬を両手で叩いた。
🌹「よし!まずは区画整備っす!ボスキさん、主様から貰った「真っ直ぐ線が引ける魔法」で手伝ってほしいっす」
🦾「はぁ…仕方ねぇな。これも木陰で昼寝するためだと思って働くしかねぇか…」
アモンはケイティに大きな釘とハンマーとタコ糸を出してもらい、花壇にしたい区画を作っていく。
地面に釘を打ち込み、タコ糸を張っていく。これは煉瓦を置くときの目印だ。
🦾「おい、3センチ手前にしろ。真っ直ぐにならねぇだろ」
🌹「「真っ直ぐ線が引ける魔法」便利っすね〜」
🦾「あぁ、業者にも言われたぜ」
アモンが釘を打ち込んでいるのをボスキとケイティが見ていたとき、天使が現れたときに鳴るサイレンがどこからか大音量で響いた。
すぐにケイティが兄弟に連絡を入れ、天使がどこに現れたか確認する。
K「…近くの集落ね。被害状況は?火事になってない?」
ケイティの表情がだんだん強張ってくるのを見て、ボスキとアモンは只事ではないかもしれないと息を詰めた。
K「…家屋が焼き払われて住人が逃げ出してる…そう…。来たんだね…。
すぐに全員を集めて全速力で集落へ向かって!私達もすぐに行く!」
状況把握をして指示を飛ばすと、ケイティはボスキとアモンを見上げて、真剣な表情でこう告げた。
K「知能天使のお出ましだよ。特訓の成果を見せるときが来た。さぁ、行こうか。最後の天使狩りに」
コメント
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もうめちゃくちゃ熱かった…!執事達が2年半かけて兄弟を倒すところ、マジで胸アツだったわ。特にフルーレの覚悟とか、ケイティが敗因を分析してプリント配る徹底ぶり、そして全員で協力して勝ち取った勝利が本当に良かった。日常パートのアモンとケイティのやりとりもほっこりしたし、緩急の効いた展開に引き込まれた。最後の「最後の天使狩り」で次回が待ちきれない🔥