テラーノベル
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公開してるかと思ったらしてなかった
(*ゝω・)てへぺろ☆
ぺいんと=pn、クロノア=kr、トラゾー=tr、しにがみ=sn
保健室には、静かな時間が流れていた。
窓から吹き込む風が、白いカーテンをゆっくり揺らしている。
俺はベッドに腰掛けながら、小さく息を吐いた。
pn「……ご迷惑をおかけしましたわ」
もう一度頭を下げる。
クロノアさんは困ったように笑って、首を横に振った。
kr「本当に気にしなくていいよ。
でも、歩きながら寝ちゃうのは初めて見たかな」
pn「あはは……」
恥ずかしい。
寝不足で倒れるなんて、前世でもやったことないのに。
その時、ガラッと保健室の扉が開く。
入ってきたのは、この保健室の先生だった。
「お、起きたか。気分はどうだ?」
pn「もう大丈夫ですわ」
そう答えると、先生は安心したようにうなずいた。
「それならよかった」
そして時計を見る。
「もうすぐ昼休みだな」
pn「昼休み……」
そんな時間まで寝てたんだ。
午前中の授業を丸々休んじゃったな……。
先生は俺とクロノアさんを交互に見て、少し考えるような顔をした。
「クロノア」
kr「はい?」
「悪いけど、この子を食堂まで連れて行ってやってくれ」
pn/kr「「え?」」
俺とクロノアさんの声が重なる。
「寝不足で倒れたんだろう?一人で歩かせるより安心だ」
kr「……分かりました」
クロノアさんは素直にうなずいた。
保健室を出ると、廊下は昼休みの賑やかな空気に包まれていた。
生徒たちは友人と楽しそうに話しながら食堂へ向かっている。
その後ろを、俺はクロノアさんについて歩いていた。
kr「せっかくだし、一緒に昼食も食べない?」
pn「えっ、私と?」
kr「うん。一人で食べるより、その方が安心だと思うし」
pn「……あ、ありがとうございますわ」
pn(これ、俺とクロノアさんが二人で食べるってことなのか…?気まずい……)
そんな考えが頭の中でぐるぐるしていると、クロノアさんが口を開いた。
kr「そういえば、安心して」
pn「え?」
kr「食堂に俺の友達が二人待ってるんだ」
にこっと笑う。
kr「それに二人ともいい人だから、そんなに身構えなくても大丈夫」
pn「……そうなんですね」
俺もつられて笑う。
pn(……よかった、さすがに二人きりじゃなかった…。クロノアさんの友達なら、大丈夫かな)
そう考えているうちに、食堂へ着いた。
昼時ということもあり、中は多くの生徒で賑わっている。
クロノアさんは迷いなく奥の席へ向かった。
その先の席には、二人の生徒が座っていた。
姿を見た瞬間、俺は思わず目を見開く。
pn(……あ、この二人、確か……)
瑠空
31
ぺ
1,107
#ご本人様には関係ありません
リアコ
52,500
瑠空
45
漫画で何度か見たことがある。
攻略対象ではない。
けれど、クロノアさんが悩み事をすると、いつも隣で話を聞いていた二人だ。
出番は多くない。
名前もほとんど呼ばれなかったはずだけど–。
kr「お待たせ」
その声に、二人が顔を上げる。
???「クロノアさん!遅かったですね」
顔が描かれたビニール袋を頭からすっぽりとかぶった少年が明るく笑った。
kr「ごめん。待たせちゃった」
もう一人。
紫色の髪のショートヘアで、中性的な顔立ちの少年は、腕を組んだままこちらを冷ややかな目で見ていた。
pn(まぁ、それが普通だよね……)
kr「紹介するね」
クロノアさんが俺を見る。
kr「この子は一年生のペイントさん。今朝、体調を崩して保健室にいたから、一緒に昼食を食べようと思って」
ビニール袋を被った少年は立ち上がり、にこやかに頭を下げた。
tr「初めまして、トラゾーです。よろしく」
pn「こちらこそ、よろしくお願いいたしますわ」
軽く会釈を返す。
その隣にいたもう一人の少年も、ゆっくり立ち上がった。
???「初めまして」
口元には笑みを浮かべている。
sn「シニガミです。
お会いできて光栄です、公爵令嬢様」
言葉遣いは丁寧で、笑顔も完璧。
だけど、歓迎しているようには、とても見えなかった。
pn「そう言ってもらえて嬉しいです」
とりあえず笑顔で返す。
するとシニガミさんは、そのまま席へ座った。
俺も席へ着く。
少しだけ気まずい空気が流れる。
それを察したトラゾーさんが、慌てて話題を振ってくれた。
tr「そういえば、一年生はもう授業始まったんだよね?」
pn「はい。ですが、まだ慣れなくて……」
tr「最初はみんなそうだよ」
優しく笑う。
その会話を聞きながら、お茶を飲んでいたシニガミさんが口を開いた。
sn「……意外ですね。公爵令嬢様が勉強に苦労されるなんて」
笑顔のまま。
声も穏やか。
でも、その言葉には明確な棘があった。
tr「シニガミさん……!」
空気が少し冷える。
クロノアさんも小さく眉を下げていた。
シニガミさんがそういう態度をとる理由も十分承知しているからこそ。
pn「そうですよね。だから公爵令嬢として、もっと頑張っていきたいです」
と素直にそう言うと、シニガミさんの表情が一瞬だけ止まった。
笑顔が、ほんの少し崩れる。
sn「……そう…ですか」
その様子を見て、クロノアさんは少し安心したように微笑んだ。
ーsn視点ー
昼食も半ばを過ぎた頃だった。
クロノアさんとペイントが、ぽつぽつと会話を続けている。
最初は緊張していたらしいペイントも、少しずつ表情が柔らかくなっていた。
……正直、拍子抜けだった。
噂で聞いていたペイント・フォン・ローゼンベルクとは、まるで別人だった。
だからといって、簡単に信用できるわけでもない。
人は外面だけなら、いくらでも取り繕える。
そんなことは貴族社会では珍しくもない。
そう考えていると、不意にクロノアさんが口を開いた。
kr「そうだ、ペイントさん」
pn「はい?」
kr「もしよかったらなんだけど」
嫌な予感がした。
クロノアさんのこういう言い方は、大抵ろくでもない。
案の定。
kr「シニガミくんと友達になったら?」
sn「……え?」
思わず間の抜けた声が漏れる。
なんでそこで僕なんですか。
kr「一年生同士だし。学校のこととか、分からないことも教え合えると思うんだ」
クロノアさんは本気だった。
善意しかない顔をしている。
……だから困る。
小さく息をつき、クロノアさんの方へ身を寄せた。
ペイントに聞こえないよう、声を落とす。
sn「……クロノアさん」
kr「ん?」
sn「それ、本気で言ってます?」
kr「うん?」
きょとん、と首をかしげる。
本当に分かっていないらしい。
sn「いや……クロノアさん、ペイントに優しすぎません?」
kr「え?」
sn「だって相手は、あのペイントですよ。今までの噂、知ってますよね?」
高飛車で傲慢。
気に入らない相手は平気で見下す。
そんな話を何度聞いたことか。
下手に関わって、クロノアさんが傷つくようなことになれば困る。
クロノアさんは少しだけ黙った。
そして静かにペイントへ視線を向ける。
kr「でも、今日話してみた感じ、噂とは違ったよ」
sn「……」
kr「それに、困っている人を助けるのに、理由って必要かな?」
その言葉に、返事が詰まる。
……ずるい。
そんなことを言われたら、何も返せないじゃないですか。
思わずため息が漏れた。
sn「……そういうところですよ」
kr「何が?」
sn「クロノアさんが心配になるところです」
人を疑うことを知らない。
だから放っておけない。
昔からそういう人だった。
sn「まあ……」
もう一度、小さく息を吐く。
sn「クロノアさんがそこまで言うなら、少し様子を見るくらいは」
kr「本当?」
sn「ただし、友達って決めたわけじゃないですから」
kr「分かってる」
クロノアさんは嬉しそうに笑った。
その様子を見て、少しだけ肩の力が抜ける。
すると、向こうから不思議そうな声が聞こえた。
pn「何かお話されていましたか?」
すぐにいつもの笑顔を作る。
sn「何でもないですよ」
pn「そうですか」
ペイントは小さく首をかしげた。
……その反応も、どこか噂とは違う。
sn(本当に、噂と違うんだろうか?)
まだ分からない。
ただ演技をしているだけかもしれない。
だから、すぐに信用するつもりはない。
それでも。
sn(……もう少しだけ、見ようかな)
笑顔の奥でそんなことを考えながら、僕はまた昼食を食べ始めた。
やっと日常組全員出せた〜!!
ぺいんとさん愛されでやってるけど、トラゾーさんはイナリさんという恋人がいる設定にしてる…!
トラぺんが好きな人はごめんね…。
コメント
3件
今回のお話最高でした!次のお話も楽しみにしています♪
ぺさん、第6話読了しました! シニガミさんの視点が入って、一気にキャラクターの内面が立体的になりましたね。「クロノアさんが心配になるところですよ」って台詞に、彼のクロノアへの想いと警戒心の両方が滲んでいて好きです。ペイントさんの誠実な対応も、噂とのギャップを感じさせる巧みな描写でした。トラゾーさんの恋人設定も気になる…! 日常組の空気感がじわじわ沁みます。