テラーノベル
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ストリヌ、めっちゃ面白かった!!
ぺいんと=pn、みどりくん=md
昨日はいろんなことがあった。
廊下で倒れた俺をクロノアさんが助けてくれて、保健室へ運んでくれた。
昼休みにはクロノアさんと一緒に食堂へ向かい、そこでトラゾーさんとシニガミさんにも出会った。
クロノアさんは二人を俺に紹介してくれた。
トラゾーさんは優しく接してくれたけど、シニガミさんは俺を警戒していた。
最後には、クロノアさんからシニガミさんと友達になることまで勧められた。
……本当に、いろいろあった。
そして今日の昼休み。
俺は食堂の隅にある席で、一人で昼食を食べていた。
pn「……」
周りは友達同士で楽しそうに話している。
その光景を眺めながら、俺は黙々と食事を続ける。
別に、一人で食べたいわけじゃない。
ただ–。
pn(俺が一緒にいると、迷惑かな)
昨日のことを思い出すと、無理に仲良くしようとするより、少し距離を置いた方がいい。
pn「……ここなら誰にも迷惑かけないし」
そう呟いた、その時。
md「……ペイントサン」
pn「っ!?」
突然、すぐ隣から声がしたので、驚いて顔を向ける。
pn「ミドリくん!?」
いつの間にか、そこにミドリくんが立っていた。
pn「いつからいたの!?」
md「……サッキ」
pn「さっきって……どこから?」
ミドリくんは少しだけ考えてから、後ろの壁を指差した。
md「……アッチ」
pn「そこ壁だけど」
md「……ウン」
pn「壁から出てきたの?」
md「……ソウ」
pn「そうなんだ……」
相変わらず不思議な幽霊だ。
俺が苦笑していると、ミドリくんは周囲を見回した。
そして、空いている椅子へ視線を向ける。
md「……ヒトリ?」
pn「うん」
md「……ヘェ」
ミドリくんは少し迷ったあと、俺の向かいに座った。
幽霊なのに、ちゃんと椅子に座るのが少し面白い。
pn「そういえば、ミドリくん」
md「……ナニ?」
pn「友達と一緒にいなくていいの?」
そう聞いてから、俺はふと思い出す。
前にミドリくんと会った時。
俺は普通にタメ口で話していた。
「ありがとう」とか、「じゃあね」とか。
完全に素の自分だった。
それから反省して、それからはできるだけ人前ではお嬢様らしく振る舞うようにしている。
だから、今も–。
pn「お友達とご一緒しなくても、よろしいんですの?」
できるだけ自然に、お嬢様らしい口調で尋ねる。
ミドリくんは少しだけ目を丸くした。
md「……?」
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pn「……どうしましたの?」
数秒の沈黙。
そして–。
md「……エ、キモイ」
pn「…………は?」
思わず固まった。
pn「今、なんて?」
md「……キモイ」
pn「二回言った!?」
ミドリくんは悪びれる様子もなく、首をかしげる。
md「ダッテ、サッキトゼンゼンチガウ」
pn「いや、だからってキモいはないだろ!」
md「…ゴメン」
pn「絶対思ってないだろ!」
md「……ウン」
pn「うんじゃない!」
思わず声を上げてしまう。
ミドリくんは少しだけ目を細めた。
md「……イマノホウガイイ」
pn「…………」
その言葉に、今度は何も言えなくなる。
pn「今の方が?」
md「ウン 」
その言葉に、胸の奥が少しだけ温かくなる。
pn「……でも」
俺は小さく息を吐いた。
pn「私は、公爵令嬢だから」
md「……ウン」
pn「だから、ちゃんとしないといけないの」
md「……ソッカ」
ミドリくんはそれ以上、何も言わなかった。
ただ、少しだけ寂しそうにしている。
pn「…………」
俺はそんなミドリくんを見つめる。
そして、ふっと肩の力を抜いた。
pn「……じゃあ」
md「…?」
pn「ミドリくんの前では、普通に話す」
ミドリくんの目が少しだけ開く。
md「……イイノ?」
pn「うん」
俺は笑った。
pn「ミドリくんには、前の私の方がいいんでしょ?」
md「……ウン」
pn「じゃあ、そうする」
md「……アリガトウ」
pn「こっちこそ」
少しだけ気恥ずかしくなって、俺は目を逸らした。
ほんの少しだけ、肩の力が抜けた気がした。
お嬢様として振る舞わなくてもいい相手がいる。
それだけのことなのに、妙に安心する。
pn「……それで、友達と一緒にいなくていいの?」
改めて聞くと、ミドリくんは、少しだけ寂しそうに口を開いた。
md「……イマハイソガシイカラ」
pn「忙しい?」
思わず首をかしげる。
俺は食堂の時計を見る。
今は昼休みだ。
pn「……今、昼休みなのに?」
md「……ウン」
pn「昼休みでも忙しいの?」
md「……ウン」
みどは小さく頷いた。
余計に気になる。
pn「なんで忙しいの?」
何気なく聞いてみる。
するとミドリくんは少し考えてから答えた。
md「……セイトカイノシゴトシテルカラ」
pn「…え?生徒会?」
md「ウン、ラダオトキョーサン」
一瞬、思考が止まった。
pn「ラダオって、もしかしてラッダァさん……?」
md「ウン」
pn「キョーさんも、あの……?」
md「ウン」
俺はゆっくり瞬きをする。
その二人の名前には、聞き覚えがある。
いや、ありすぎる。
ラッダァさんとキョーさんはどちらも攻略対象だった。
二人とも容姿が整っていて、頭もよくて、成績も優秀。
そして何より二人は昔から仲が良かった。
リリアが中心の恋愛漫画なのに、二人が一緒に登場するたびに読者から妙な盛り上がり方をしていた。
もちろん、普通に二人を応援しているファンも多かった。
けれど、それだけじゃない。
前世では、二人の仲の良さから、
“この二人付き合ってるんじゃない?”
なんて冗談を言う読者も珍しくなかった。
二人ともイケメンだったこともあって、そういう方面が好きな女子や男子からもかなり人気があったのを覚えている。
俺もネットで二人のイラストやファンアートが流れてくるたびに、
pn(お熱いねぇ)
なんて思いながら見ていた。
……それはともかく。
pn(ミドリくんの友達だったの!?)
知らなかった。
本当に知らなかった。
ミドリくんに友達がいることは知っていた。
でも、その友達がラッダァさんとキョーさんだなんて、今初めて知った。
md「……ペイントサン?」
pn「えっ?」
ミドリくんの声で我に返る。
md「ドウシタノ?」
pn「な、なんでもないわ!」
危ない。
転生したことも、前世でこの物語を知っていたことも、ミドリくんには話していない。
もちろん、
“ラッダァとキョーって攻略対象じゃん!”
なんて言えるはずもない。
pn「ちょっと考え事してただけ」
md「……ソウ?」
pn「そうそう」
笑顔を作る。
ミドリくんは少しだけ不思議そうに俺を見る。
md「……ヘンナノ」
pn「…………」
俺は苦笑する。
まさか今日、こんなところで新しい攻略対象の存在を知ることになるなんて。
低浮上気味だったんだけど、スマホに制限が付いちゃってもっと低浮上になるかも……。
コメント
3件
今回も楽しく読ませていただきました!スマホの制限で低浮上になっても常に待ってます!
ミドリくんからの「きもい」が思わず笑っちゃいました😂 でもその後「今の方がいい」って言ってくれて、ペイントさんが肩の力を抜く場面がすごく温かかったです。お嬢様キャラじゃなくてもいい相手がいるって、いいなあ。そしてまさかのラッダァさん&キョーさんとの繋がり! 生徒会メンバーとして登場するのかな…今後の展開がすごく気になります。スマホ制限、無理せずマイペースで更新してくれるのを待ってますね🌷