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付き合ってる夜倭綾斗×山田一郎
まぁばかくそに短いからふわふわぁな気持ちで見てね!!!
昔、俺がまだ幼い頃に、綾斗さんにおもちゃの指輪を貰ったことがある。
「一郎、これあげる」
「へ?」
「この前ガチャガチャで当たったからあげる。綺麗じゃない?一郎の赤色」
「わ、綺麗、いいんですか?」
「うん、あげる。」
「いつか本物の指輪あげるから」
余裕そうに笑う綾斗さんの顔を、今でも覚えてる。
俺のを真っ直ぐ見て、微笑んでくれた。
おもちゃでも、当時の俺は本物みたいに見えた。
本当に嬉しくて、四六時中つけてたっけ。
「…ね、一郎」
「どうしました?」
もう付き合って5年目になる、俺が23の誕生日の日。
一緒に夕食を食べて、お酒を飲んでいた時だった。
俺の手にそっと触れて、こっちをじっと見つめる綾斗さん。
何て返したらいいかわからなくてしばらく見つめあった後、ポケットから小さな箱を取り出して、俺に渡してきた。
これは…?
「開けてみて」
小さな箱を開けると、綺麗な指輪が入っていた。
綺麗な赤色の宝石が付いた指輪。
「昔さ、本物の指輪あげるって言ったじゃん」
「え、あれ覚えてたんですか?」
「当たり前じゃん、俺から言ったし。…その指輪、受け取ってくれる?」
「…てことは?」
「産まれてくれて、俺と出会ってくれてありがとう。昔から、ずっと大好きでした。」
「俺と、結婚して欲しい」
「はいっ!!!」
あの日綾斗さんから貰ったおもちゃの指輪は、プロポーズされた時の箱に入れて大事に仕舞ってる。
初めて貰った、俺の大事な指輪。
愛おしくてたまらない、俺の一生大事な指輪。
例え、おもちゃの指輪でも。