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🌷食べることへ逃避 いろいろ思い悩んでいるうちに夕食の時間になりました。今日はティアが大好きなカレーライスでした。フルーツサラダ、アップルジュースもついています。食事の時間は楽しく、幻聴もあらわれませんでした。ティアが楽しい気持ちでいると幻聴はあらわれないのです。子供の頃は、心の力をコントロールできないながらも使い、本当に楽しく生きてきました。そうやって理性の過剰によって生まれた幻聴を防いできたのです。でももう心の力をあまりにも良く考えもせずに使ってきた代償として、心の力はティアの命を要求するようになりました。もう行動しても、生きている間に心の力が楽しいことを起こしてはくれなくなり、中途半端な抑制力と幻聴、やめられない行動によってティアは生かされ、苦しくて、暴れるようになったのでした。それでもずっとうまく考えられなかったのです。
ティアは、食事の時間が終わって欲しくないと思いながら、食べていました。
夕食後、ミリアがティアの部屋に来ました。心配して様子を見に来たのです。「ティアカウンセリングの時間がこんなふうに終わってしまってごめんなさい、大丈夫?」ミリアはティアを気遣ってくれます。「はい、何も言わずに出て行って申し訳ありませんでした」ティアは冷静になって言いました。「気にしないで、もうすぐ入浴の時間だけどどうしますか?」ミリアはティアの調子を気にしてくれました。「入浴します」ティアは精神障がい者施設へ来てからは毎日入浴しています。子供の頃は遊びに夢中でなかなかお風呂に入りたがらなかったのですが、もう心理的にそういうことがティアには許されなかったのです。大人になってからは、行動しても休めなかったのです。「それじゃあ、いつもの時間に行ってね」ティアが元気そうなので、ミリアは少し安心しました。