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修学旅行先のホテルで見つけた変なツイート。どっかのおじさんが同じホテルに泊まっていて、しかもこれから女の子呼んでえっちなことするんだって! 本当かどうか確かめようとしたわたしと友達の目の前で、部屋の中に女の人が入っていった。あのツイート、やっぱ本物だったんだ!
ドキドキしながら、ドアに耳を当ててみる。うーん、何も聞こえないな……。しばらくしたら、中から話し声が聞こえてきた。「あー、疲れた」
「お仕事大変ですか?」
「まあまあかな。君こそ、今日一日ずっと働いてたんでしょ?ご苦労様」
「いえ、そんなことありませんよ」
「そういえば、まだ名前聞いてなかったよね。教えてくれる?」
「はい。私は優香といいます」
「かわいい名前だね。俺は浩介っていうんだ」
「よろしくお願いします」
「うん、こちらこそよろしく」
なんか、普通に会話してる。えっちなことするんじゃないの?
「じゃあさ、そろそろ始めようか」
「はい……」
……でも、声はそこらへんで聞こえなくなってきた。代りに、水音と何かを擦るような音が聞こえてくる。
「気持ちいいかい?」
「はい……すごくいいです……」
うわー、えっちなことしてるんだ!! たぶん!! わたしと友達は二人とも息を殺して聞いていた。しばらくして、再び声が聞こえ始めた。
「そろそろいいか」
「はい……」
また、しばらく無言の時間が続いた。
「いくよ……」
「はい……きて下さい」
うわっ、なんか生々しいこと言ってる。
「あっ、ああー」
女の人の喘ぎ声が聞こえてきた。
「はぁ、はぁ」
男の方も荒く呼吸している。わたしと友達も、真剣に耳をすましている。
「あ、そろそろ出そうだ」
って男の人がいったら、女の人のあえぎが激しくなった。
「あん、あん、あんっ、あんっ」
うわ、すごい。でもしばらくしたら、静かになっちゃった。終わっちゃったのかな? そろそろ逃げた方がいっか。
「行くよ」
「うん」
わたしたちはこっそりその場を離れた。
「やばいね」
「すごかったね」
「録音しとけばよかった」
「やめてよ、怒られるってば」
「でもさ、あのツイートって本物だったんだね」
「そうだ、おじさん、また何か言ってるかな?」
わたしは自分のスマホでツイッターを見た。するとそこには、
「ガキが二匹釣れた」
と書いてあって、真剣な顔でドアに耳を当てている私と友達の写真が載っていた。(終り)