テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
まきぴよ
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
独占欲の檻、甘い黒の陥落
「……ねぇ、康二。まだ終わんないの?」
楽屋の隅、大型のキャリーケースに隠れるような暗がりで、目黒蓮は痺れを切らしたように呟いた。
普段のステージで見せる凛々しい立ち姿はどこへやら、今の彼は康二の膝の間に割り込み、その胸板に顔を埋めて、大きな体を小さく丸めている。
「ちょお、めめ……。今、自撮り選んでる最中やって。そんなに首筋に鼻押し付けられたら、くすぐったいやんか」
康二は困ったように笑いながらも、その手は目黒の柔らかな黒髪を優しく梳いている。
だが、目黒の機嫌は一向に治らない。
それどころか、康二の腰に回した腕にぐいと力を込め、さらに密着を深めた。
「……さっき、ふっかさんと楽しそうに話してたでしょ。俺のこと、全然見てなかった」
「ええっ、そんなことないって! あれは仕事の打ち合わせやんか」
「嘘だ。康二、ふっかさんの時だけ、あんなに楽しそうに笑うの……嫌だ」
目黒の低くて甘えた声が、康二のシャツ越しに心臓へ響く。
「めめ」が自分だけに、こんなにも剥き出しの独占欲をぶつけてくる。
その事実に、康二の心拍数も跳ね上がった。
「……めめ、顔上げて?」
康二が促すと、目黒はしぶしぶと顔を上げた。潤んだ瞳、少しだけ上気した頬。
テレビの前では絶対に見せない、熱に浮かされたような「受け」の表情。
その色気に、康二の中の理性が音を立てて軋む。
「……康二、俺のことだけ、好きでいてよ」
目黒の手が、康二の後頭部を引き寄せる。
自分から誘うような、強引で、だけど震えている唇。
重なった瞬間、目黒の口から「ん……っ」と熱い吐息が漏れた。
康二の舌が口内を蹂躙するたび、目黒の大きな体がビクビクと反応し、その指先が康二の背中に爪を立てる。
「は、ぁ……康二、もっと……もっと、強くして」
目黒の細い腰が、無意識に康二の腿に擦りつけられる。
普段の「男前なめめ」を完全に捨て去り、ただ康二の愛を乞うだけの存在になっている彼を見て、康二の独占欲も限界に達した。