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マルク
「………オレは行く。」
ソード
「マルクさんっ、待って!」
マルク
「待たない。じゃあな。
約束、破ってごめんな」
マルクさんはローアを出て行ってしまった。
カービィ
『あはは、ちょい言い過ぎた……
マホロアが関わるといっつもこう……
もう少し制御出来るように
ならないとな……』
『ローア、僕もう眠いから寝るね』
ローア
『えっ、待って?ベット行って?』
カービィ
『運んで置いて………すや』
ローア
『待って待って待って!!
お客さん放っておかないでよ!!』
ソード
「…………」
カービィは寝た。
店主さんも寝ている。
店主マホロア
『すぅ……すぅ…………』
可愛い。取られたくない。
取られるものか。
店主さんは僕のものだ。
店主マホロア
『すー…すー……』
手を伸ばした。
動けるのはもう僕しか残っていない。
ならば今だ。店主さんを貰う。
カービィは、
寝たせいで店主さんを逃すんだ。
そっと、手を触れた。
暖かい。
へへ……僕のもの。
やっと手に入れた店主さん。
今すぐ行こうね。
店主さんを背負った。
重い。
でも、早く行かなきゃ。
だって狙う奴がいるんだもの。
外へのドアまで駆けていく。
ガチヤァン!!!
目の前でドアが勢いよくしまった。
ローア
『マスターを、どうする気?』
ソード
「……………」
ローア
『……黙るなら、心読むよ』
ソード
「………えっと…」
ローア
『言って。心を読むプログラム面倒なの』
ソード
「……………」
嫌だ嫌だ嫌だ……
どうしようどうしようどうしよう。
ドアは多分ここだけ。
他は閉じている。
しかも分厚い。
壊すことはできないだろう。
ソード
「………あれは」
階段。
多分甲板?デッキ?に出るための。
あそこからなら………
店主さんをがっちり抱えて
階段を駆け上る。
ローア
『気でも狂ったか!
マスターを置いてって!!』
『無駄だよ!!
甲板のドアも閉じてるんだ!』
ソード
「ならっ!!!」
店主さんを踊り場に置いて、
剣を構える。
甲板のドアは入り口よりも薄い。
これなら壊せるはず!
ローア
『はぁ……馬鹿にされたものだね。』
体がビリビリと動かない……
電撃…………?
ローア
『今君が話しているのは
この船本体なんだよ?』
『電撃くらいお手のものだよ』
でも………
電撃は少し時間を置いてから来る。
クールタイムみたいなものがあるのだろう。
次の電撃のタイミングを読んで、
盾を張った。
ローア
『バリアッ!?』
その隙に攻撃をし続ける。
出来た隙間から
店主さんと一緒に出る。
ローア
『マスター痛いけど我慢して。
強いからこれくらいいいでしょ』
星の魔法のようなものが
僕達にたくさん飛んでくる。
避けて森を抜けて、
僕の家まで走り抜けていく。
ドアを勢いよく開ける
鍵を閉めた
窓を閉じた
カーテンも閉じた
部屋が昼間なのに暗くなった。
………やった。
手に入れた
守れた
奪われなかった
助けられた
奪ってやった
もう僕だけのもの
色々ぐちゃぐちゃになった頭。
静かな部屋の中では
店主さんの寝息だけが聞こえた。
透き通るような綺麗な声。
用意したベットで眠る僕の店主さん。
ソード
「………ここじゃ、狙われるから…
移動、しようね。店主さん」
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頑張って作った牢屋。
牢屋と言っても、整った部屋。
白と青をベースに作った部屋。
ハンターズの桃黄青緑の色の小物も
いーっぱい置いた綺麗な部屋。
ベットに眠る店主さんの隣に入る。
もう安心して。僕だけ見てよ。
ソード
「大好きだよ………店主、さ…ん………」
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『ド…………ソードッ!!』
ソード
「わぁっ!?」
店主マホロア
『モー……ソード。オハヨ』
ソード
「お、おはよう?」
店主マホロア
『ネェ、ソード』
なんで普通に言えるの?
店主マホロア
『聞きたいことあってサァー』
店主さん、今監禁されてるんだよ?
店主マホロア
『この鍵かかったドアって、
キミ壊せるカナァ?』
なんでいつもの顔なの。
ソード
「………無理、だと思う」
店主マホロア
『んー、ソッカァ』
ソード
「………店主、さん…
ここ、何処か知ってるの?」
やだ、店主さんにこんな気持ち、
知られたくない。
知られてほしくない。
ずっと知らずに僕を見てて欲しかったのに。
店主マホロア
『知らナーイ。デモ、
なんとかなるカナーって思ッテ』
『もう一度聞くケド、壊せたりシナイ?』
壊す?
ソード
「無理だよっ!!
無理に決まってるもん!!」
だって、そうしたら
僕を見てくれないじゃん。
店主さん。
店主マホロア
『ソッカァ……なら仕方ないカ。
ソード』
ソード
「ひっ、ひゃい!?」
店主マホロア
『こっち来て、ソード。
脱出シヨー』
ソード
「…………え」
店主マホロア
『ホラ、こっちこっち。
すぐ出れるッテ』
出れる?何が?どういうことなの。
わからない。
でも来いと言われた。
よくわからないまま店主さんの言う通り、
ぎゅぅと抱きしめた。
暖かいけど、何故だか冷たく感じた。
店主マホロア
『少し「ピカッ」ってなるケド、
気にしなくていいヨォ』
言われた通り、
ピカと少し眩しくなった。
目をつぶっていたはずなのに。
目を開ければ、外が見えた。
…………外?
おかしい。地下室にいた。
僕達は地下室にいたはずなのに。
店主マホロア
『ソード?どうしたノォ?』
ソード
「ぼっ、僕達は、
部屋にいたはず……」
店主マホロア
『転移魔法だヨォ。
ダカラ視界が光ったノ。』
ソード
「転移、魔法………?
魔法って、ビームが使う……あの?」
店主マホロア
『ソーソー。便利だよネェ。魔術。
それにしても……
ソード、災難だったネェ』
『まさか誰かに捕まるナンテ!
こんな経験は貴重だヨ〜?』
『モー、ソード。
ボクがいたからソードは脱出出来たケド、
キミ一人だったら
オークション行きだったヨ〜』
………店主さんは、
僕と閉じ込められたと思ったんだ。
人身売買に巻き込まれたと。
店主マホロア
『人身売買は怖いヨォ〜?
何回か調査で潜伏したんだけどネ、
番号呼びは当たり前!暴力が日常茶飯事!
おまけにいい商品だったラ
(自主規制)トカ、(自主規制)もする!
そういう子めちゃ見てきたヨ!
誘拐なんて、
ここも治安悪くなったものだネー』
ソード
「あ、あはは………」
店主マホロア
『マァ、ボクはとってもプリティーダカラ、
実際にオークション行きなりかけた時も
あったんだけどネ!』
ソード
「だ、大丈夫、なの?」
店主マホロア
『マァ魔術で全員殺したしヘーキヘーキ!』
『ソードがいなかったら、
あそこに残って犯人来るの
待ったんだけどネー。
流石に巻き込む訳にも行かないシ』
ソード
「………店主さんは、今からでも戻って、
犯人を探したいの?」
戻ってくれるなら……まだ………
チャンスは、
残されているのかもしれない。
店主マホロア
『んー、どうスル?
ボクとしては面倒ダシ、
もう帰りたいカナー』
ソード
「ぼっ、、僕はっ!!
悪いやつ、とっちめたい!」
君がそう思うなら
悪役だってなって見せるから。
店主マホロア
『ソッカァ。ナラ行く?』
ソード
「…………」
店主さん……
店主さんは………
ソード
「行く」
優しいから、
僕の願いも叶えてくれるよね?
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部屋にて 1時間後。
店主マホロア
『…………帰りテェ』
ソード
「店主さん!?」
店主マホロア
『イヤ、今までこんな長く
犯人来ない時ナクッテ』
ソード
「時計見る感じまだ1時間だけど………」
店主マホロア
『もう帰ってイイ?面倒』
ソード
「やっ、やだ!一緒にいてよ!」
店主マホロア
『もうドア破壊して犯人のいそうなところを
全部回った方が早いんじゃナイ?』
ソード
「はっ、犯人が居なかったらどうするの!」
店主マホロア
『帰るケド』
ソード
「てーんーしゅーさーん!」
店主マホロア
『それかソードだけ残るノハ?』
ソード
「なんでよ!!一緒に居たいもん!」
店主マホロア
『マァキミは死にはしないデショ』
ソード
「冷たい!!
僕のことなんだと思ってるの!!」
店主マホロア
『国にとって都合の良い奴隷
ゲフンゲフン、傭兵デショ』
ソード
「冷たい!!
じゃあ僕と店主さんの関係はなんなのさ!」
店主マホロア
『客と店主』
ソード
「もっと別の言い方あるでしょ!!」
店主マホロア
『元金づる』
ソード
「てーんーしゅーさーん!!!!」
「友達でしょ!!」
店主マホロア
『そうとも言うカナ』
ソード
「そうとしか言わないし!」
店主マホロア
『ダッテ、ボクよりキミの方が強いデショ』
『頼りにしてるんだヨォ?ソード』
ソード
「よっ、よし!店主さん帰っていいよ!」
店主マホロア
『チョロ』
ソード
「やっぱり一緒に居ようね」
店主マホロア
『なんでヨ』
ソード
「安心するもん。」
店主マホロア
『ナラ一緒に帰るヨ』
ソード
「ヤダヤダ!!店主さんと一緒に居たい!」
店主マホロア
「子供カヨ」
『一緒に帰れば一緒デショ』
ソード
「そっ、そうだけど………」
店主マホロア
『帰ろうヨォ、ソード』
ソード
「………」
イヤだ。
イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ
………イヤだ。
店主さんを手放したくない。
僕のものにするんだ。
許さない、そんなことを言うキミが
………許せない。
そうだ、マルクから貰った薬。
最悪の場合、
店主に飲ませればいいと言われた薬。
飲ませよう飲ませよう飲ませなきゃ。
確か、効果は………
店主マホロア
『ネェ、ソード返事ハー?』
効果、ああ。
全部思い出した。
店主マホロア
『ソード?無言だけどどうしたノォ?』
これを飲ませると、
店主さん、店主さんの………
店主マホロア
『なっ、何すんノ!
離しッ』
店主さんの体が魔術によって
動かなくなるんだって。
バタりと倒れてしまった店主さん。
これでもう安心。
店主マホロア
『うっ、、動かないヨ………
なっ、何したノ…?
ソード、どうシテ……』
ソード
「………」
店主マホロア
『そっ、ソード?
ネェっ、ネェッテバ!』
ソード
「動かなくしたの」
店主マホロア
『っな、なんでヨ!!!
キミには何もしてないじゃないカ!!』
ソード
「僕を傷つけたよ」
店主マホロア
『そんな事してないヨォ!』
ソード
「なら、今からでも発言を取り下げて」
店主マホロア
『………何を取り下げればいいノ』
ソード
「取り下げてくれるんだ………!
なら、ならさぁ!」
「僕と、付き合って。
断ったのを取り下げてよ」
店主マホロア
『………エ?』
ソード
「店主さん。付き合って」
店主マホロア
『そっ、それは出来ないヨォ。
無理なお願いだヨ』
ソード
「………いやだ。店主さん。
店主さんに拒否権ないよ?」
店主マホロア
『ナニ言って………』
ソード
「付き合わなきゃ何が起こるのかなぁ?
今、動けないんだよ?
殺されるかも奪われるかも
わからない状態」
店主マホロア
『おっ、脅しのつもりカイ?
そうなっても………』
ソード
「そうだよ。脅し。」
「ねぇ、店主さん。
僕と付き合ったら、
いっぱい愛してあげる」
「何もかもあげるよ。愛を、愛だけを」
「僕だけ見てれば幸せになれるよ?」
「店主さんの好きな人なんて、
僕の愛で、行動で、記憶から
ぜーんぶ消し去ってあげる」
店主マホロア
『そっ、そーど……』
ソード
「ねぇ店主さん。大好き。
この気持ちを踏み躙らないでよ」
店主マホロア
『そんなつもりジャ……』
ソード
「でも、セキニンは取らないとでしょ?
店主さん。セキニン取ってよ」
店主マホロア
『そっ、そんなの今のボクの弱さに
漬け込んでるだけデショ!』
ソード
「店主さんが強い時にも告白したじゃん。」
店主マホロア
『脅しで本心から愛されるって、
キミは本気で思ってるワケッ?』
ソード
「……っ、そうだよ!
視界から僕しかいなくなれば、
店主さんは僕を本心から」
店主マホロア
『そんなので諦めるボクじゃないヨォ!!』
ソード
「…………え?」
「うそ、でしょう?」
「………店主さん、いやだ。
好きっ、好きだからっ………
そんな事言わないで」
「僕を好きになってよ。
たったそれだけでいいんだよ?」
「店主さん、ずるいよ……
こんなに好きにさせておいてさ、
付き合ってくれないなんてさ………
セキニンとってよ……」
「みんな好きだけど、
きみへの好きはこんなに違くて、
特別で、変で、大好きで、これが恋で、
だから付き合って、よ………」
「大好きだから、僕のこと……」
「好きになって……
嫌いにならないで……」
店主マホロア
『………ソード』
『嫌いにならないケド。』
ソード
「………え?」
店主マホロア
『なんで嫌いになるノ?
ボクが、キミをサァ。』
ソード
「ひっ、酷いこと、した、から……」
店主マホロア
『自覚はあるんジャン。
ならもう別に、怒る要素なくナイ?』
ソード
「なっ、なんでそんなことが言えるの!
悪いことは悪いこと、」
店主マホロア
『ボクも、一度は罪を犯した側ダシ、
許された側でもアル。』
『だから反省してるなら
ボクは別にいいカナァ。』
『どうせこのままここに居ても、
ローアが助けに来てくれるシ。』
ソード
「………」
店主マホロア
『マァ、ぼったくり
ゲフンゲフン
遊園地の資金集めに貢献してくれたシ、
ノーカンってことでいいデショ』
ソード
「…………………」
マホロア
『お、効果切れたカモ。
なんか意外と早かったネェ』
ソード
「………ずるいよ」
「僕は店主さんに恋をしてるのに、
店主さんもどこかの誰かに
恋をしているはずなのに、
どうしてこうも、こうも……」
「恋の重みが違うの」
「なんでこんなに辛いの……
人生を賭けてもいいから、
悪役になったのに、
どうしてきみを手に入れた後も
手に入れた感じはせず、
そのまま飛び立っていくの」
「覚悟を決めても何も変わらなかった。
変わったのは僕だけだった」
「僕の全てを捧げる気だったのに、
店主さんはそれを無意識で止めた」
「何これ……僕、何やっても救われないの?」
=完=
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