二次創作
星導『』
小柳「」
小柳side
「……ん、」
目が覚めるとベットの上にいた。
「…どこだ?ここ…」
-チャリ
「…は、なんだこれ」
手に手錠がかけられている。
誰がこんなことを?
敵か?
部屋を見渡すと見覚えのある家具が目に付いた。
「ほしるべの部屋…?」
-ガチャ
『あ、起きてたんですね。良かった。』
「!?」
誰だ。
開いたドアの方に目をやると、そこにはほしるべが立っていた。
彼の顔を見て少しほっとする。
が、ほしるべがドアを閉めると同時に鍵をかけたことに違和感を覚える。
「あ…ほしるべ?なんで俺、お前の部屋に居んの?」
『小柳くんはこれからずっとここに住むんですよ』
「は…?何言って…、」
なんだ?
なにを言ってるんだ、ほしるべは。
ここに住む?ずっと?
『…俺、小柳くんが倒れてるのを見たとき、思ったんです。』
『小柳くんまで失ったらどうしようって…』
「ぇ…」
そんなこと、思ってたのか。
俺がどうなろうと周りの奴らがどう思うかなんて考えたこともなかった。
『…』
ほしるべがドアからこちらに近づいてくる。
そして俺の前で立ち止まった。
しばらく見つめあった後、ほしるべが口を開いた。
『あなたには死なないで欲しいんです』
俺の肩に置いたほしるべの手に1層力が入る。
『……死なせたく、ないんですよ』
「…ほしるべ…」
『だから、絶対、』
『手離したくない。』
「…」
そんなこと言われても、困る。
だって、俺は長寿とはいえ不死身ではない。
人と一緒でいつかは死ぬんだ。
ヒーローである以上、殺されるかもしれない。
それがいつかは分からない。
『だから俺、思い付いたんです。小柳くんがこれからも長く生きれる方法。』
それまで下を向いていたほしるべが顔を上げる。
『これから小柳くんには俺とずっと一緒に居てもらいます。』
ほしるべの手が俺の頬へ移る。
「…え?」
『これからは俺とずっと一緒です。俺たちは長寿だから寿命が尽きない限り、ずっと一緒に居られます。その間小柳くんが死に急がないようにずっと俺がそばにいるので安心です。』
そりゃそうだけど。
俺たちはヒーローだ。
ヒーローでいる以上、任務があるだろ。
四六時中ずっと一緒に居られるわけがない。
『大丈夫、小柳くんのことは全部俺が管理しますから。』
「…は?」
『もちろん外にも行かせません』
「ちょっ…」
『任務なんて以ての外です』
「待っ…」
『これでやっと、ずぅっといっしょですね。』
「ぁ…」
『…もう、居なくならないで下さいね。』
そこまで俺のことを…?
なにか言おうと口をはくはくさせるが、ほしるべに抱きしめられて口を噤んだ。
ほしるべは愛おしそうに俺の頬を撫でながら微笑んでいる。
その笑っている綺麗な瞳の奥には、俺に対する深い執着の色が見えた。
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