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今日は待ちに待った桜中央学園の入学式。そんなことを考えていて浮かれていると、僕には神様からとっておきの天罰が待っていた。
凪母 「今日から学校でしょ?気をつけてね」
凪 「分かってるよ。行ってきます」
僕はそうして家を出た。ここまでは普通だった。でも、この後に事件は起こる。なんと、僕が体育館に着いて席に着こうとした瞬間に車がちょうど自分の席目掛けて突っ込んできたのだ。
当然、僕は車に轢かれて、入学式どころでは無くなってしまった。
医者 「これは…重症ですね…」
凪母 「そんな…もう記憶は戻らないんですか?」
医者 「このままでは段々と記憶が消えていってしまいます。1ヶ月後には、何も思い出せなくなるでしょう。」
凪母 「凪…」
僕は車に轢かれて記憶が消えていく病気になってしまった。後1ヶ月で完全に全てを忘れてしまうらしい。そんな時に出会ったのが、僕に話しかけに来た1人のクラスメイトだった。
紬「こんにちは、私は朝倉 紬。あなたは…?」
凪 「…佐倉凪。」
紬 「そう。よろしくね!」
入学式を終えていなかった僕は初めてこのクラスに入った。知り合いが誰一人といなくて驚いたけれど、少しこれで良かったと思う自分がいた。
それから、紬は休み時間になると何故か僕に話しかけてくるようになった。でも、他の友達が来るとすぐに友達の所に行っていたけれど。どうして紬がこんなに僕に話しかけてくるのかは全く分からなかった。
そして放課後。
紬の友達の朱里さんが紬に何か耳打ちしているのを聞いた。というか、見てしまった。忘れ物を取りに来ただけなんだけどな。すると紬の目がスッと赤くなって僕に向かって微笑みかけてきた。その手には何故かナイフが3本ずつ握られている。
……どうして?
そんなことを考えていると刺されそうだったから僕は必死に逃げた。しばらく走り回っていると朱里さんはチッと舌打ちをして紬の目の前で指を切った。するとガタンッと紬は力なく倒れて覚えてて、と言って朱里さんはどこかに行ってしまった。
紬 「……あ、れ?私、こんな所で何をして……?」
凪 「良かった。どうしたの?さっきは僕を急に追いかけ回してきて。」
紬 「え…?」
紬と目が合った。さっきとは違う、ちゃんとした人の目だ。赤くない。ますますどうしたんだ、紬は。
2話へ続く