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「こや、大丈夫?」
「‥‥大丈夫です。薬飲んだから」
「だったら早く寝な?」
「はい、そうさせてもらいます」
朝から微熱があったらしく俺は薬を飲み、布団を手に持った
「え‥‥何?どこに行くの?」
「叶さんに移ったら困るから俺あっちで寝ます」
「なんでだよ!ベッドで良いじゃん」
「‥‥でも」
「ほら、おいで?温めてあげる」
「‥‥知らないですよ?移っても」
「大丈夫だよ。移らないから」
俺は心配しつつも叶さんの隣に横になった
すぐに叶さんが抱きしめて来て、俺はその腕の中ですぐに眠りに落ちた
明日はクリスマスイブなのに‥‥
俺はどうしてこんな時に風邪なんか引いたんだろう
朝になり、叶さんの声で目が覚める
「こや、水持って来たよ。起きれそう?」
寒かったのか頭までスッポリと毛布を被っている
熱は下がったのかな‥‥
とりあえず起きて水飲んでから熱でも測ってみよう
「こや?起きないならここに水置いとくね?」
「‥‥キュー‥‥クゥ〜ン‥‥ 」
「‥‥‥‥こや?」
俺は上半身を起こし、目を擦る
すぐそこに立つ叶さんに目を向けると、叶さんは口を開けたまま俺を見ていた
「叶さん‥‥おはよう。なんか熱は下がったっぽいです」
「‥‥そう?痛いとか怠いとか気持ち悪いとか‥‥」
「‥‥無いですけど」
もうすっかり治った感じがする
なのになんでそんなに心配そうなんだ?
毛布を被って寝たお陰で寝癖が酷いとか‥‥
俺は手櫛で髪の毛に触れる
‥‥そうでもなさそうだけど?
「俺‥‥なんか付いてますか?」
髪を梳かしながら叶さんを見る
相変わらず俺を凝視する叶さん
「もう少し上に触れてごらん?」
「‥‥上?」
頭のてっぺんから髪を梳かしてみる
すぐにその指が何かに引っ掛かる
え‥‥‥‥
これって‥‥
「‥‥‥‥叶さん」
「‥‥‥‥」
叶さんは無言で頷いた
俺は両手でそれを触る
嘘だろ⁈
慌てて腰へと手を伸ばす
ある
もふもふのしっぽが‥‥
「う、嘘‥‥何で‥‥」
「落ち着こう、こや」
「だって‥‥また付いちゃった‥‥俺に」
叶さんが俺に駆け寄り抱きしめる
そして背中を撫でてくれた
「大丈夫。気分は悪くないんでしょ?だからとりあえず落ち着こう、ね?」
「あ‥‥でも‥‥」
「でも、なに?」
「‥‥怖いです」
「そうだね、あの時の事思い出しちゃうもんね。でも今は状況が違うから‥‥落ち着くまでこうしてあげる」
ギュッと叶さんの腕の中で顔を埋める
なんでこんなことになったんだ?
満月はもう過ぎたのに‥‥
しばらくすると耳がくすぐったくなる
ピョコピョコ‥‥
「‥‥フフッ、可愛い」
「叶さん?‥‥もしかして遊んでます?」
「これ‥‥この動き可愛くない?」
そう言うと俺の白銀の耳に息をかけた
ピクッ‥‥ピョコ‥‥ピョコ‥‥
「叶さんっ!それやめて‥‥ねぇ!」
「今日クリスマスイブだから神様が僕にこや犬を授けてくれたのかもしれない」
「何を真剣な顔で言ってんですか!これどうやって戻るんですか‥‥?」
俺が騒いでいるのも気にせず、今度は後ろに回した手でしっぽを撫でている
しっぽの付け根から先端まで軽く掴むような形で撫でられる
何故かそうされると体がムズムズして来た
「しっぽ弄ってる場合じゃ‥‥」
「ここと‥‥ここ‥‥どっちが良いの?」
「そんなのわからないですよ」
「‥‥でも‥‥ここじゃない?ここだった気がする」
根本近くを指を入れて撫でられると背中がゾクゾクした
「ちょ、それ‥‥」
「ここ気持ち良いよね?」
「そんな事聞かれても‥‥」
「でもしっぽは喜んでるけど」
「‥‥叶さん」
「フフッ、とりあえずご飯食べようか?」
今日と明日仕事休みで良かった
問題はいつまでこの格好なのかって事だ
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