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義母「カゴメちゃん?!どげんしたと?鼻血出とーばい!」
カゴメ「この子助けたら転んじゃった、飛べるようになるまで、育て良い?」
義母「あらぁ、よかよか !大事にしんしゃい!」
それから私は、雛を家に連れて帰って育てることにした。
布団の近くに雛専用の巣箱を作って置いて、雛が眠りつくまで見つめながら夢を見ていた。
ご飯として小魚や豆腐、昆虫とかを細かくして食べさせた。
…虫は嫌だから兄さんに任せたけどね。
最初のうちは餌の調達や、巣箱の掃除に苦労したけれど、この子のためと思えばそんな事、面倒だと思わなかった。
そして何ヶ月も時間が過ぎると、その雛、かぁ助は黒くて艶のある、綺麗な羽が生え揃った立派なカラスに成長した。
そんなある日、かぁ助が窓を見つめながら翼を仰いでいた。
カゴメ「おいでかぁ助、今日は外へ行こう」
足元に手を近づけると、かぁ助は「カァ」と鳴いて肩まで登ってきた。
巾着袋にかぁ助の餌を入れて、かぁ助と初めて会った森に行くことにした。
義父「カゴメどこ行くと?」
カゴメ「いつもの森に行ってくる、かぁ助が飛べそうなんだ」
義父「そうか、行ってらっしゃい」
カゴメ「今日はいい天気だけど、森の中だと涼しいな」
森の木々が太陽の強い光を遮っているおかげで、村で過ごすよりも快適だったけど、空が開けてた草むらは進み、空を見上げた。
カゴメ「…ここなら十分に飛べるだろうね」
そう言って肩に乗るかぁ助を手に移ってもらい、空に掲げてみた。
カゴメ「ほら、飛んでみな」
かぁ助「カァ…!」
かぁ助は私と目を合わせてひと鳴きすると、バサリと翼を広げて羽ばたかせた。
私も風魔法でかぁ助を後押しすると、あっという間に宙へ舞い上がった。
カゴメ「と、飛んだ…!」
良かった、かぁ助はもう立派に独り立ちすることができたのだ。
この子はもう、私なしでも生きていけると思うと、嬉しかった。
嬉しかった…はずなのに…
お別れする寂しさから、目から涙が溢れてとまらない…
かぁ助「カゴメ」
耳元で私を呼ぶ声がした。
ハッと振り返ると、いつの間にか肩にかぁ助が乗っていた。
カゴメ「かぁ助…今、喋って…」
かぁ助「カゴメ、ありがとう。カゴメが助けてくれなかったら、かぁ助はここには居なかった」
翼で私の涙を拭き取って、かぁ助は続ける。
かぁ助「カゴメの使い魔になりたい。かぁ助はカゴメと共に生きる誓いをする」
真っ直ぐで曇り一つない瞳で、私を見つめるかぁ助。
カゴメ「良いの?このまま青空を旅して、自由に生きることもできるんだよ?」
かぁ助「かぁ助は、カゴメの側にいたいんだ。その気持ちは変わらない」
カゴメ「そう、ありがとうかぁ助。私も、覚悟を決めた」
そう言って私は、鉛筆を削る小刀で指を切り、血を数滴垂らした。
すると、血の滴は光る粉のようになり、かぁ助に纏った。
カゴメ「…こうしてかぁ助は、私の使い魔になったのよ」
阿形「うぅ…良い話だなぁ…!」
隈取「何泣いてんだよ阿形笑、なるほどな。そりゃここまで信頼されるわけだ」
かぁ助「カゴメに何かあればかぁ助が守る。カゴメにそうしてもらったように」
狐「彼にとってカゴメさんは、命の恩人であり親代わりのような人なんですね」
皆んなでかぁ助の話で笑い合っていると、教室の戸が勢いよく開かれた。
般若「おうお前ら!良かったここにいたんだな!」
おかめ「学級新聞読んだ?ちょっとそのことについて話したいんだけどいいかな?」