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「あっきぃ、好き。」
「大好き。」
「愛してる。」
「あっきぃは?」
「……今日も返事はなし、か。」
今日はあっきぃの命日だ。いつも通り仏壇に置いてある写真に話しかけてみるが、返事はやはりない。
「……あっきぃ」
「もう一度だけ、声が聞きたいよ」
「なあ、見てるんやろ?声、かけてや……」
じっと写真を見つめていると、ふと写真に写っているあっきぃの口が動き出した。
思わず恐怖のあまり後ろへ数歩下がると、ゴンッ、と頭を壁に思い切りぶつけてしまった。
痛みのあまり、頭を抑えた瞬間、
「愛してるよ、ぷーのすけ。」
と、はっきりと耳元で声が聞こえた。