第5話
それはある日の放課後、家でだった。死ぬことを考えながらアルバムを見ていると身に覚えのない写真が1枚挟まっていた。裏を見ると「2013年2人だけのひみつ」と書かれていた。2013年、6歳だよね?そこまで小さいわけじゃないのに写真を見ても思い出せないものなのかな、それに隣に写っているこの女の子、当時友達も少なかったし(今でも少ないけど)覚えてると思うんだけどな〜「夕飯よ〜おりてきなさ〜い」お母さんの声がした。気がついたら外も暗くなりこんな時間睦月くんと遊ばない日はときの流れが遅いのに、なんで今日は早いんだろう?「む、つ、き」小さい頃仲良くしてくれてた子にそんな人がいたような、、、「やよい〜」「今行く〜」たったった。「元気だね~ほんとに」そうだよねあと1年で死ぬだなんて思わないよね、、、「ほんとにね、めっちゃ調子いいよ〜」母はほっと安心したような顔で笑った。こんな顔を見ていると尚更死ぬのが怖くなる、生き続けられればとそう思う。「そういえばさ〜小さいとき仲良くしてた子にむつきって子いない?」母は「あぁ~むつきちゃんね!顔は知らないけどよく弥生が話してたから覚えてるよ!でもそれ10年前よね?もしかして10年前のこと思い出したの?!」と言ったが私は6歳の夏頃を覚えていない。首を横に振り「写真を見てたら何となく思い出しただけ」母は「そぅ」と悲しげな顔で言っていた。
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