テラーノベル
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「ねぇねぇ、私と散歩でもしない?」
数日前、謎のうさぎのぬいぐるみによってジャバウォック島へと連れてこられたボク達。
あのうさぎが言うには、ボク達全員の希望のカケラを集めればいいとの事。
しかし、その日のうちに楽しい修学旅行はコロシアイ修学旅行へと変わってしまった。
そんな中彼女は───
「おーい?聞こえてるー?」
「…うん、ちゃんと聞こえてるよ」
彼女は超高校級の不運で、僕とは反対の才能を持つ人間だった
「ならよかった。ほら、行くよ!」
ボクはそんな彼女に手を引かれ、どこかへと連れられていた
彼女はとても明るく、どこからどう見ても不運の持ち主ではなかった。
「ねぇ、狛枝くん」
ボクのコテージに押しかけてきた彼女が少し、申し訳なさそうに問いかけてきた
「友達になってくれたり…する?」
モジモジしながら、ボクの隣に座り、顔色を伺っていた
「……やっぱり、だめ?」
彼女のことなんてどうでもよかったはずだった。初めに出会った時には死んで欲しかったくらい憎かったはずだったのに
不運の持ち主なのに明るくて、健気で、超高校級のみんなと遊んでいて、誰よりも元気いっぱいな彼女が大嫌いなのに
そんな大嫌いな彼女が、暗い表情をして、ボクの隣に座っていた。
「…嫌だと言ったら?」
何故か心が苦しかった
「大人しく帰って寝るよ。」
返答は軽かった
「絶望的だね…希望の踏み台くらいにはなれるでしょ?」
突き放してしまった
「…希望の踏み台、かぁ…」
彼女はそう呟いて、考える素振りを見せた
彼女に何か起こっていないか心配になった
気づけば彼女のコテージに駆け込んでいた
幸運にも、鍵は空いていた
ガチャリと扉を開けるとそこには、血溜まりの中心に彼女は立っていた
「…あは、こんな時間に何か用?凪斗。」
頭から大量の血が流れ、指先からぽたぽたと血が落ちていた
「君…なに…してるの?」
彼女に少しずつ近づき小さな声で、そう呟いてしまった。
「なにって、みんなの希望の踏み台になろうとしてるだけだよ?」
違う。そんなものは希望なんかじゃない
「私はいらない子だからさ、誰にも知られず消えたいの。」
「みんなにさ、この事内緒にしてくれる?」
なにも考えられなかった。いや、考えたくなかったのだろう
彼女に掛けたかった言葉が全て抜け落ち、情けない声しか出せなかった
「…ぁ……ぁ……」
彼女の頬へと手を伸ばし、触れた。
まだ温もりがあり、少しずつ冷たくなっていた。
彼女は少し驚いたような顔を見せ、すぐににっこりと笑った。
「またね、私のことが大嫌いで大好きでしょうがない超高校級の幸運さん。」