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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

69 - 第三章 ときめきの甘い恋を、あなたに EP.3「突然の雨に見舞われて」④

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2025年02月07日

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「え、貴仁さんって、経験があって……」


言ってしまった後で、ハッとして口を押さえる。


「経験が? ああもしかして、それを気にしていたのか?」


私に問い返して、彼がクッと短く喉元で笑う。


「……さすがに初めてではないかな。女性との付き合いは以前話したようにさほどないが、経験済みだ。ただ、あまり慣れてはいないかもしれないが……」


彼が言いながら、私の頬にひたりと手の平で触れる。


それだけで、肌がぞわっと粟立つのを感じる。


「ではさっき目を閉じたのは、眠いのではなく誘いかけていたのか?」


熱っぽい眼差しに捕われ、視線を逸らすことさえままならない。


「……誘いかけたわけでも……」


ぼそぼそと口にしながら、だけどそのつもりだったことも否定はし切れなくてとも思う。


「いいんだ。私の方が、気づくべきだった。ただ、もしそうだったのなら、私にキスを許してくれるということだろうか?」


低く甘ったるく囁やきかけられて、私は返事の代わりに再び瞼を伏せた……。


柔らかく口づけられた唇に、熱が灯る。


「……もう少し、先に進んでもいいか?」


唇を外し問いかけられ、応える余裕すらなく「……ん」とだけ発する。


一旦は離れた唇が、再び合わさり、顎を辿り、濡れそぼった感触がつと首筋を這い下りる。


慣れてないだなんて、嘘……。だってこんなにも身体が翻弄される感覚を、味わったことがない……。


彼の指が、舌が、露な素肌をなぞり上げる。


それは、壊れものを扱うようないたわりにあふれて、だけど抑え切れない情熱がじかに伝わるようでもあって……。



「……あんまりなんて、嘘、ですよね……だって、こんな……」


「……嘘じゃない、ただ君を愛したいだけだ……」



耳元を捕らえる密やかな声とともに、唇を割り温かな舌が入り込んだ。


若き覇王に、甘くときめく恋を

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コメント

1

ユーザー

なんか、私もドキドキ💓してしまう〜

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