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投稿ありがとうございます! じぇりーぬが辛い中他のメンバーたちが支えてくれるの優しいですねぇ… ほんと毎回神です 次回も楽しみにまってます!
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸ジェル
目が覚めたら、隣にはもう莉犬はいなかった。
さとみ「おぅ、」
少し気まづそうに目を逸らしながら、いつもどうりに挨拶をしてくるさとちゃんがいた。
ジェル「莉犬は、?」
さとみ「違う病室いるよ」
さとみ「あんま気にすんなよ」
さとみ「お前が100%悪いって訳じゃねぇから」
ジェル「そう、なんかな、」
傷つけまいと思っていた。
泣いてる姿を見せまいと思っていた。
いつも元気で明るくて優しい俺でいたかった。
そうすれば、何もかも上手くいくはずだった。
ジェル「さとちゃん、莉犬にはもう会えんかな」
さとみ「そうだなぁ、」
さとみ「もう少し落ち着いたら会えるさ、」
さとみ「多分だけどね」
ジェル「そうか、、」
ジェル「莉犬、嫌いになっとらんかな、」
さとみ「ジェルを、嫌いになる?笑」
さとみ「んな事ねぇだろ笑」
さとみ「もう、何年いると思ってんだ」
さとみ「たった一つのことだけで」
さとみ「縁が切れるような俺達じゃねぇだろ」
さとみ「大丈夫だよ」
ジェル「そう、やんな、」
さとみ「お腹は?空いたか?」
ジェル「ぼちぼちやな」
さとみ「あー、マジ?」
さとみ「んじゃあ、飯貰いに行くわ」
さとみ「ちょっと待っててくれ」
ジェル「さとちゃん、!」
さとみ「ん?なんだ?」
ジェル「莉犬は今1人なんか?」
さとみ「お前優しすぎ笑」
さとみ「1人にするわけねぇだろ笑」
さとみ「るぅとがいるよ」
ジェル「そうか、良かった、」
さとみ「ふ、笑」
さとみ「じゃ、待ってて」
ジェル「おぅ、ありがとうな、」
そう言って彼は、一度も振り返らずに早々とご飯を取りに言った。
彼は見た目以上に、内心は優しい。
別に見た目がいかついだとかそういう訳では無いが、、最初話しかける時少し緊張していたのを覚えている。
言葉が足りない時もあれば、言葉が足りすぎてしまうこともある。
そして、その言葉が誰かを傷つける。
彼は何度も体験したことだった。
今日話した時は、いつものようにストレートに言葉を投げかける前に、本当にそれでよかったのか、考えているように感じた。
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸さとみ
昔から伝えたい言葉はストレートだったけれど、相手の気持ちを一切考えていない訳ではなかった。
考えた上で、これが一番の正解のような気がした。
だから、俺はこれでいいのかと考えるのを長らくやめていたような気がする。
でも、今は目の前にはジェルや莉犬がいて。
2人は俺たちと同じだけど、どこか違くて。
近くにいるような感じもするけれど、心はどこか遠くにいるような感じもして。
自分の行動が正しいのか正しくないのか、改めて考えてしまう。
莉犬やジェルや他のメンバーは、
いつもこんなことをしていたのだろうか。
ふと、そんなことが頭をよぎる。
他人の気持ちを自分が100%理解することは不可能だ。
それは、俺の中で断言出来るものだった。
顔を見て、楽しそう、悲しそう、そんなことはきっと誰でも分かるだろう。
でもそうじゃない。それだけじゃないはずだ。
気持ちは1つなわけがない。
花火を見る。
その時、花火を見た人は泣いていた。
それは感動なのかもしれない。
でも、果たしてそれは正解なのだろうか。
本当はその人は花火師で、失敗したとなげているのかもしれない。
その場合、その人には悔しい、悲しい、次こそは…。
そんな気持ちがつのるのだろう。
でも、その人は花火を見ながら愛する人に告白をして振られていたら。
その人には、怒りや悲しみ、様々な気持ちに襲われているだろう。
つまり、気持ちは表情や行動。
それだけでは、分からないということだ。
それを理解しようだなんて、すること自体に、
何となく体は抵抗を感じていたし。
それをしている人を見ると、なんでそんなことしているんだろう。と考えることもあった。
そう考えると、2人があぁなってしまうのも理解せざるおえないような気がした。
初めは、なんで2人が…。そう思っていた。
でも、今はそうじゃない。
前よりかは、現実を理解することが出来たような気がするし。
前よりか、正常で正しい行動が出来ているような気がする。
でも、もしこれが俺の勘違だったら。
そんなことを考えてしまうと、沼地のようにずるずると足を引っ張られてしまうような気がした。
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸莉犬
しばらくるぅとくんと話しているとさとみくんが部屋をノックしていた。
莉犬「いいよ、入って」
さとみ「ありがと、」
さとみ「体は?痛いとこない?」
莉犬「ないよ、もう大丈夫」
莉犬「ジェル君は?」
莉犬「大丈夫そうだった?」
自分を傷つけた相手だということは深く承知しているが、
やはりずっと一緒にいるメンバーだということもあり、
きがきではなくなってしまう。
さとみ「おぅ、大丈夫そうだった」
さとみ「向こうも心配してたけどな笑」
莉犬「大丈夫だから、心配しないでって」
莉犬「伝えといてくれる、?」
莉犬「今の俺じゃ会えないからさ、、」
さとみ「おん、伝えとくよ」
莉犬「ありがと、」
莉犬「また会いたいな、」
莉犬「また会って話がしたい、」
さとみ「きっと、ジェルもそう思ってるさ、」
莉犬「こんな長話してたら、ジェル君」
莉犬「可哀想だよ、」
莉犬「早く帰りなね、?」
さとみ「そのつもり」
さとみ「まぁ、元気でな」
さとみ「また会いに来る」
さとみ「明日は無理だけど笑」
莉犬「うん、またね、」
るぅと「ありがとうございます、さとみ君」
るぅと「交代しますか?」
さとみ「いや、いいよ」
さとみ「今日は俺がジェル見とくから」
るぅと「そうですか、ありがとうございます」
さとみ「いーえ」
軽く挨拶をしてから、さとみくんはジェルくんの部屋へと向かっていった。
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸ジェル
さとちゃんが全然帰ってこない。
少し、心配ではあるがさとちゃんの事だから大丈夫だとは思っているつもりではある。
ジェル「迷ったんかな、、」
さとみ「おぅ、遅れたわ笑」
さとみ「すまん、すまん笑」
ジェル「いや、別にええんよ」
ジェル「迷ったんちゃうかぁって思ってな?」
さとみ「あーなるほどな笑」
さとみ「安心しとけよ笑」
さとみ「俺は方向感覚ある方だから笑」
ジェル「そうやけど…笑」
さとみ「笑ったな」
ジェル「あ、」
ダメだったのかな。そう思った。
さとみ「いや、悪いことじゃなくて」
さとみ「その顔、いいよなって笑」
さとみ「俺は好きだよ、ジェルの笑顔」
さとみ「他の表情だって好きなんだけどな」
さとみ「笑ってる顔が1番好きだ」
彼はそう笑っていた。
ジェル「ありがとうな、笑 」
気持ちが少し軽くなったような気がした。