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おむらいす
かりんとう
「いつ目を覚ますんですか?」
「んー‥‥明日には戻ると思うんですが、ハッキリとは言えませんね」
「他に怪我した所は無かったですか?」
「ネス君落ち着いて、先生もちゃんと検査してくれたんだから」
「あ‥‥すいません」
思わず先生に詰め寄ってしまった
その俺を優しくローレンさんが肩を叩く
犯人は捕まった
逃げようとして俺に足を撃たれ逮捕された
そしてもう1人の犯人も捕まった
それは俺に声を掛けてきた奴
ロウさんを狙っていた犯人がそばに居た俺が邪魔だった様で、声を掛けて探りに来ていたんだ
俺は犯人と話していたのにみすみす逃していたんだ
俺は‥‥ロウさんを守れなかったんだ
「本当にお前1人で大丈夫なのか?」
「はい、俺に看病させて下さい。お願いします」
それならとローレンさんはロウさんの事を俺に任せて署に戻って行った
俺は持ってきたお湯とタオルでロウさんの顔を拭き始める
引き摺られたであろう体には擦り傷があちこち残っていた
顔を拭き、手を拭く
ロウさんの両手の指には土が沢山付いていた
その土は爪と指の間にもぎっしりと詰まっている
必死に抵抗したのかと思うと胸が痛い
「ロウさん‥‥ごめんなさい‥‥すいませんでした」
俺が目を離さなかったら
俺がもう少し早く犯人に気づいていれば
早く目を覚まして下さい
そして俺を叱って欲しい‥‥
先生の話では使われたクロロホルムの量が多かったらしい
呼吸から取り込まれた量以外にも、口を塞がれた時に布に染み込んだ液体が皮膚からも吸収された
ロウさんは病院に運ばれて来ると、何度か嘔吐を繰り返した
体が拒絶反応を見せたからだ
そしてようやく今落ち着いた所‥‥
だと思いたい
「‥‥大分綺麗になりました」
タオルを洗ったお湯は土でドロドロだ
一度捨ててきて新しいお湯を貰ってこよう
部屋を出て新しいお湯を貰い、病室に戻る
「え‥‥‥‥ロウさん⁈」
扉を開けるとベッドにいるロウさんが天井を見ていた
俺は慌ててロウさんの側に駆け寄る
「ロウさん‥‥?」
「‥‥‥‥‥‥」
ゆっくりと視線が俺に向けられた
「‥‥‥‥ネス?」
「はい‥‥ロウさん!」
「俺‥‥どうしたんだっけ」
ロウさんの質問に答える前に俺の目から涙が溢れる
俺は眠るロウさんの胸に顔を埋めた
「‥‥っ‥‥っ‥‥」
「ネス‥‥?」
「ごめんなさいっ‥‥遅くなって‥‥」
「‥‥逮捕出来たのか?」
「はい‥‥出来ました」
「良くやったな」
ロウさんがそう言いながら俺の頭を点滴がついたままの手で撫でてくれた
「ごめんなさい‥‥ごめん‥‥なさい‥‥」
「何を謝ってる?俺達の手柄だぞ」
ロウさんはどこまでも優しい
この時俺は誓った
この街を‥‥
この人を守れる様に強くなる事を
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コメント
2件
こや やっさし〜💕ネスも頑張ったよ...もっと強くなれるよ~!まじ最高です✨️師匠ℓσνє♡