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瑠奈(るな)
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第21話「罠」
朝。
男は、いつものように家を出た。
昨夜の雨のせいか、空気が少し冷たい。
男「…」
歩きながら、スマートフォンを見る。
新しいメッセージはない。
当たり前だ。
莉々は必要以上に連絡を取る人ではない。
男「……」
それでも、少しだけ残念に思う自分がいる。
男「期待しちゃ、ダメだよね、」
そういい、角を曲がった瞬間。
背後から声。
「よぉ」
男「……っ」
振り向く。
昨日の男たちだった。
それも、人数が増えている。
男「……」
逃げ場はない。
「考え直したか?」
リーダーが笑う。
男「……何をですか」
「決まってる」
ゆっくり近づく。
「梵天の女を呼び出せ」
男「断ります」
その瞬間。
腹に拳がめり込む。
男「ぐっ……!」
地面に膝をつく。
「相変わらずだな」
髪を掴まれ、顔を上げさせられる。
「お前に選択肢なんてねぇんだよ」
スマートフォンを奪われる。
「……さて」
リーダーが画面を見る。
莉とのメッセージ履歴。
「へぇ」
ニヤリと笑う。
「ちゃんと繋がってるじゃねぇか」
男「……やめろ」
「心配すんな」
笑いながらメッセージを打つ。
【今夜、会えますか。大事な話があります。】
送信。
男「……!」
胸が冷たくなる。
「いい餌だぜ」
リーダーが言う。
「お前、役に立ったなw」
男「……あの人は来ないぞ、!」
必死に言う。
男「あなたたちが思ってるほど、甘い人じゃない」
「どうかな?w」
スマートフォンが震える。
全員の視線が集まる。
返信。
【場所は】
男「……」
リーダーが声を出して笑う。
「来るじゃねぇかw」
男は目を閉じた。
――最悪だ俺のせい。
その頃。
拠点。
莉は静かに画面を見ていた。
男からのメッセージ。
【今夜、会えますか。大事な話があります】
――不自然。 いつもより文章が硬い。
タイミングも妙だ。
そして。
【場所は】
と返した直後、すぐに来た返信。
指定された場所。
人気のない倉庫。
莉「……」
ゆっくり目を閉じる。
――罠。
間違いない。
それでも。
莉々は、静かに立ち上がる。
莉「私のせいかな、」
倉庫。
冷たい風が吹いている。
男は椅子に縛られていた。
顔には傷。
やっぱりね。
それでも、意識はある。まだ可能性がある。
「さて」
リーダーが時計を見る。
「そろそろ来る頃だな」
その時。
足音。
静かな靴音が、倉庫の入口から響く。
全員が振り向く。
そこに立っていたのは。
莉々。
一人だった。
リーダーが笑う。
「本当に来たなしかも1人か?w」
莉「……」
倉庫の中をゆっくり見渡す。
男の姿を確認する。
男「……どうして」
声が震える。
男「来ないでって、言ったのに」
莉「言われていませんので」
淡々と答える。
男「……罠なんです」
莉「分かっています」
男「……え」
莉「それでも来ました」
莉「狙いが私なんでしょう?」
「あぁそうだ。」
リーダーが手を叩く。
「いいねぇ」
ニヤニヤ笑う。
「覚悟はできてるってことか」
莉々は静かに言った。
莉「その人を解放してください」
莉「無関係でしょう。」
男「ツ~」
「断ったら?」
リーダーが笑う。
莉は、ほんの少しだけ目を細めた。
莉「動けなくしますか?強制的に」
その声は、驚くほど静かだった。
毎日投稿してみようかな
多分すぐ辞めちゃうけど
見てくれてありがとう!