テラーノベル
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ただ、ただ、自分が悲しい、嫌だ、辛いなんて思いを押し殺して、ただ、それだけで。彼はなにも悪くないのに、俺が全て悪いのに、いなくなってしまって。俺の寂しい、会いたいなんて気持ちは、全部無視で、それが嫌で、嫌で仕方がないのに、彼と同じよう、自分が悲しいなんて感情も、嫌だなんて感情も、辛いって思ってることも、全部、押し殺してる。前、俺は彼に言った。 「俺の前では、辛いって言ってもいいよ?悲しいって思ってもいいよ?だって、俺達は、―。」と。すると彼は、
「ありがとう。そうだね。俺達世界一の〇〇だもんね。」と言った。
ただ、その言葉が嬉しくて、その時の事はあまり覚えていないけれど、嬉しくて、抱きついて、そのまま一緒に寝た。目が覚めた時は、まだ彼は寝ていて、目元が腫れてた。きっと泣いたんだろうな。
そこから数週間経ったとある日。学校から帰ればいつもいた彼が家にいなかった。俺は驚いた。数時間経っても帰ってこない。すぐに家をでて、死ぬ気で探した。見つけた時には、もう、彼は帰らぬ人となっていた。ビルの屋上から飛び降りていた。落下中の彼を目撃してしまったのだ。衝撃的で、開いた口は塞がらないのに、俺の目だけは、落下して、原型も留めていない彼のことをしっかりと捉えていた。
コメント
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うわ、第8話…重かったです。冒頭の「押し♡♡♡てる」って繰り返しが、主人公の必死さとか苦しさをそのまま伝えてきて、読んでるこっちも息苦しくなりました。「俺の前では辛いって言ってもいいよ」って優しい言葉が、後々の展開を考えるともう…切なすぎて。落下する彼を「しっかりと捉えていた」っていうラストの一文、脳裏に焼きつきました。 いつきさん、本当に情緒をえぐる回をありがとうございます。続き、気になります。