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二階を駆け回ってとにかく探すけど放送室は何処にもない。
皆とも会わないし、そろそろどっちかの班に出会ってもいいと思うんだけどな……
「ねぇ……何で一緒に探してくれるの?」
et「……だって一人じゃ寂しいでしょ?」
「うん、そっか」
et「それにしても放送室も見つからないし……人も居ないし、ちょっと寒くない?」
「……そう?」
少しずつ気温が下がっているように感じながら、 私は疑問に思ったことを女の子に聞いた。
et「そういえば……なんで放送室を探してるの?」
「……それはね?」
私が転校してきた時からずっと優しくしてくれて、でも虐められてる男の子がいたの。
私……恋しちゃった。
好きで大好きだったのよ?
でも男の子は名前を呼ばれないから、私も名前を知らなかったの。
そんなある日にあの子が放送委員会をするって言い出して、凄く勇気を出して言ってくれたんだなと思って……私も一緒に練習するって約束したの。
だけど放送室が開かなくて……中にはあの子が入ってるのに……開かなくて……
終わったらなんでそんなことしたのか聞こうってずっと待ってたのに……次に来た時にはもう居なかったの。
それで放送室の噂を聞いたの……
「だから私は放送室に行ってあの子に会いたいの!」
et「……そうだったんだ……でもずっと見つからないよね」
「そうなの……ぐすっ……私は会いたいのにあの子は会いたくないのかな、?」
et「そんなことないよ!私もいっぱい探すから頑張ろう?」
「……うん!ありがとう」
女の子を連れてもう一度放送室を探すために歩き出した。
na「ぇ?……これもしかして、放送室?」
tt「ん?何かあったんか?」
na「わゎっ!びっくりした……たっつんさん脅かさないでくださいよー!ヒソッ」
tt「これ放送室やん、!……てことはえとさんがいるかもしらん!ヒソッ」
na「……!!行きましょう」
ガチャッ……
na「えと……さ~ん?ヒソッ」
tt「ん?あれって……」
黒髪の小柄な男子生徒が椅子に座ってこちらを見ている。
「お兄さん達、誰?」
na「……ここに女の子二人来なかった?」
「君たち以外来てないよ」
tt「ほんならお前ここで何しとるん?」
「放送委員会に入ったから放送するんだよ……」
ここの幽霊達は高学年の子供が多い……トイレの花子さんも途中で出会った女の子もコイツも……多分五、六年生やろうか。
tt「放送委員会には他に人が居らんのか?」
「人?」
tt「途中で女の子と出会ったんやけど、そいつも放送室を探しとったんや」
「へぇ……今はどこに?」
na「……私達の仲間の女の子と一緒に探してるの」
「ふーん……まぁいいや、話は終わったし出てって」
na「えぇ!?」
勝手に扉が開いて身体が中に浮かぶ。
tt「おわゎっ……ぇえ?フワフワ」
ガチャ……バタンッ、カチッ
扉は鍵が閉まっているようで全く開かない。
ガチャガチャ!!ドンドン!……
na「開かない……どうしよう」
tt「とりあえずえとさんと女の子両方探さんとな」
na「そうですね……私こっちに行きます!」
tt「いや、こういうのは離れたら危ない!」
na「……そっか、私心細かったから良かった……」
tt「何や、俺に言えば良かったやん 」
na「……効率悪いかなって」
tt「……俺ら仲間やん……そんなん気にせんって」
na「……ありがとうございますw」
tt「ん、w……ほら早よ行こ!」
na「……は~い!」
タッタッタッ……
私達はえとさんと女の子に見つけたことを伝える為に、 また走り出した。
jp「んー……人体模型がイタズラした跡も無いし、怪奇現象も見つかんないし……」
保健室や校長室二階全体を探したけど、何処にも痕跡が無いしそれに……人にも会わないので、一階を探すことにした。
jp「あれ、?誰も居ない」
一階はシーンとしていて、 とても人が居るような気配はしなかった。
不安に駆られつつ皆を見つけようと奥に進んでいく。
ガラガラ……
jp「おーい……みんなぁ?……」
タッタッタッ……パッ(開いてる教室)
jp「居ないの?……たっつん?」
ダッダッダッ……ガラガラ!!
jp「ねぇ!皆!!…… 何処に居るの、?」
何処に行っても誰も居なくて、二階にも居なかった筈だから……もしかして……
jp「皆……捕まったの、?」
いや、考えろ……会える方法は……
jp「理科室……!!皆で理科室に集まるって約束したんだった……時計はもう少しだから皆集まってる筈……」
ダッダッダッ……
人体模型は居なさそうだなぁ……ずっと探しているけど人体模型も仲間の皆も全く会わないし…消えた?…うーん……
mf「もしかしたら……幻覚とか?」
俺はそっと手をつねったが全く痛みを感じなかった。
今度は強く叩いたけどそれも感じなかった。
mf「やっぱりね……これは夢…」
だけど俺は夢の途中で自覚することが出来ているし、こんな風に考えることも出来る。
普通夢の中だと自覚することは難しい。
夢の中だと自覚出来る人もいるがそれは基本的に難しく、稀にコントロールして夢を巻き戻したり早送りしたり出来る人が居るが、それは僅か少数の人の場合で……
このように夢と認識することが出来る夢を、明晰夢と言い入眠から五時間後に起床し、これは夢だと考えながらもう一度眠りにつくことで、見られるようになると言われている。
明晰夢を見る方法は一つではなく、例えば夢の日記をつけて夢の内容を理解して記憶しておくことで、夢と気付けるというのもある。
夢だと自覚するには、不自然な点に気付く必要がある。
俺の場合は不自然というよりは可能性を見出だしたような感じで先程の方法も試していないので、正直言うと明晰夢の可能性は低い。
そしてここの学校にはまだ未知の幽霊の存在がいる為、誰か幽霊がコントロールして夢を見せている可能性が非常に高いと推測する。
mf「うーん……とりあえず皆と理科室に集まる約束だし、そろそろ行こうかな」
hr「うり!!何処にいるんだ!! 」
いくら探しても出てこないし、何処かに人体模型や別の幽霊がいると思うと怖くて、半泣きでうりのことを探す。
hr「はぁ……」
俺は音楽室の前で座り込んだ。
hr「もう……どうしたら……ぐすっ」
♪♪♪~~*~♪♪
hr「、?……ピアノ?」
音楽室の中から綺麗なピアノの音色が聴こえてきて、ふっと手を伸ばして扉を開けた。
ガラガラ……
hr「……、!」
何故かうりがピアノを弾いていて、俺は息を呑んだ。
綺麗な音色とは裏腹にまるで死んだように操られてるように弾き続けていて、こちらを見る気配もない。
♪♪*~♪
hr「うり……っ…うり!!」
ユサユサ……ギュウッ
hr「うり、帰ってきて……頼む……」
どんどんと涙が溢れてきても、言いたいことがあるのに……上手く話せない。
昔からそうだった……小さい頃から自分の言葉で話すのが苦手だった。
でもうりには帰ってきてほしい。
だって……うりは仲間で大事な友達だから!
hr「うり、!目を覚ませよ!!」
hr「なぁ、?ピアノなんて今は必要ないだろ!!」
俺は腕を掴んで引っ張り、ピアノからうりを引き剥がした。
ur「ヒロく、ん?」
hr「うり……良かった、ぐすっ」
うりはやっと焦点が合ってこちらを見た。
俺が泣いてることに少し戸惑っていたけど、俺はそんなことどうだって良かった。
hr「良かった……もう駄目かと思った……」
ur「ヒロくん、?何……俺が居なくて寂しかったの?w」
ギュウッ……
ur「んわっ……えぇ?」
hr「寂しかった……」
俺はぎゅっと抱きしめた後、うりにここまでの経緯を説明して、うりの知ってる情報を教えて貰った。
hr「なるほど……てことはもう居ないのかな?」
ur「うーん……でも成仏したんなら解決だけど、他に何かあるならまだの可能性もあるし……」
hr「とりあえず皆と人体模型……そしてえとさんを見つけないといけないから……立てる?」
ur「ん、大丈夫」
hr「じゃあ、とりあえず理科室に行こう」
ur「んぇ、?何で?」
hr「ん?あぁ、皆で理科室で集まる約束をしてたんだ」
ur「そっか……じゃあ行こ」
ガラガラ……タッタッタッ
出ていった後の音楽室のグランドピアノが、ポーンと鳴って消えた。
rn「ここは音楽室ですね……やっぱり誰も居ないかぁ」
一応もうすぐの時間に間に合うように、急いで人体模型と他の人を探そうとするけど……
グランドピアノが綺麗に輝いていて、つい手を伸ばして押してしまった。
するとポーンと音が鳴って、ピアノは消えてしまった。
rn「えぇ!?……私のせい?……あっもう行かないと!ごめんなさいピアノさん~!ヒソッ」
タッタッタッ……
ガラガラ……
理科室に急いで走って入るとそこには誰も居なくて、シーンとしていた。
jp「皆!!……くそっ」
まだ時間はある……もしかしたら迷ってるだけかもしれないし、遅くなってるだけかもしれない。
不安と動揺を隠せないまま、理科室の椅子に座って皆のことを待つ。
ガラガラ……
扉が開いて一瞬身体が強ばってそっちを見ると、もふくんとのあさん……そしてたっつんの姿があった。
jp「っ……皆……生きてた……良かった……ぐすっ」
mf「良かった……じゃっぴも大丈夫だったんだ」
na「……えぇ!?もふくん!?」
mf「……のあさん!?たっつん!?」
tt「さっきまで居らんかったよな!?」
jp「んぇ??」
……話し合った結果を整理すると、さっきまではたっつんとのあさん、そしてもふくんの状態で入ってきて、扉を開けた瞬間に隣にお互いが現れたということだった。
……うん、どゆこと!?
mf「……つまり俺達は夢の中に一人でいるような状態でお互いを認識できてなかったんだよ」
jp「じゃあ何でたっつんとのあさんは一緒になってんの?」
na「うーん……あっ!私達皆で解散してから放送室で出会ったんです!」
tt「その時位に呪いをかけられた……もしくは夢に入ってしまったんかもな」
mf「……てことは放送室の何かが原因ってこと?」
na「その放送室の中に男の子がいて、その子が何か知ってるかもしれないんですけど…」
tt「鍵をかけられて開かんのや……」
mf「つまりは……」
俺達は理科室を出てバラバラになり、のあさん達が放送室で男の子に出会って、追い出された後に夢の世界へ行く……または何らかの呪いにかかってしまった。
その後は呪いにかかる前に一緒にいた人以外の近くにいる人が、見えなくなってしまった。
多分あれだけ探し回る人が居るなら、見えなくてぶつかる可能性があるけど、それは全くなかったみたいだし、触れることが出来なくなっていた可能性がある……
mf「……ってことだよね。」
na「私達が原因かな?」
tt「そうかもな……でも仕方なかったしな」
jp「とにかく人体模型も居ないし、他の人も中々集まらないし……もうどぉしたら良いんだよ……」
tt「もうちょい待っとったら来るかもしれん」
ガラガラ……
理科室に入るとたっつんさん のあさん もふくん じゃぱさんが集まっていた。
ur「……っ!……はぁ……皆と会わなくてまじで死ぬかと思った……」
mf「とりあえず6人が生きてることが確認できて安心したよ」
no「っ……えぇ、?うわっ……皆居たの!?」
ur「なおきりさん……どっから!?」
hr「皆……瞬間移動……ぇ?なん……え?」
「www」
na「とりあえず一から話しますね」
四人は先に集まって話をしていたので、その話を簡単に話して貰った。
hr「そういうことかぁ……怖かった……」
no「皆すぐ近くにいたんですね……」
jp「うり大丈夫だった?」
ur「うん、色々あったけど……ヒロくんが助けてくれた」
na「そうですか……良かったです 」
その後も少し待っていたけど、誰も来る様子がなかった。
心配しながら皆ソワソワしていたけど、僕はふと窓を見て気になってしまった。
no「……」(あのポピー……)
僕はそっと近づいて花瓶をとり、水を入れた後にポピーを飾った。
ポピーには花言葉があって、慰め 思いやり 感謝……そして恋の予感など明るくポジティブな花言葉がある。
色別に花言葉をあてると、
まるで空の青空みたいに綺麗で鮮やかな青色には、眠り 感謝という花言葉
タンポポやひまわりと並ぶ程力強くて優しい色を放つ黄色には、成功 富という花言葉
見惚れてしまう位美しくて弾けるようなたくましい赤色には、感謝 慰め 喜びという花言葉
シンプルだけど何処か儚げでそれでも弱々しくない魅惑的な白には、眠り 忘却 推測 わが毒という花言葉
赤と黄色を混ぜたように力強くて優しい人気者のオレンジには、思いやり 労りという花言葉
女の子が心奪われてしまうような可愛らしい色のピンクには、思いやり 陽気で優しい 恋の予感という花言葉
どれも魅力的で素敵な花言葉がついている。
不思議と心を奪われるような魅惑的で強い色と優しい色をどちらも、バランスよく配合されているような色は、花言葉関係なく好きになってしまう。
この花瓶に入っている花の色はピンクで、恋の予感などと可愛らしい花言葉がついているが、少しずつ黒くなっているように感じてじっと観察をする。
初めて見つけた時は暗かったけど、美しく綺麗な色をしていたのを覚えている。
no「んー……気のせい?」
jp「ん?何が?」
no「じゃぱさんこれ初めて見た時はもう少し明るい色じゃなかったですか?」
jp「そうだっけ?暗くて見えにくかったし、ずっと水をやってなかったから枯れたんじゃない?」
no「……!!じゃぱさん!」
ガシッ!!!
jp「うわっ……何!?どした!?」
no「それですよ!この花この学校にいる幽霊に何か関係があるんですよ!!」
mf「?……なおきりさん、どういうこと?」
no「ポピーは基本的に咲く期間がとても短くて1日の物もあれば5日の物もありますけど、その期間は圧倒的に短いです!」
mf「そっか……そしたら誰が用意したのか謎だよね……ここに花瓶と花を持ってきて、倒しておくなんて面倒で意味のないことを学校の関係者がするわけないし、ずっと置いてあるのに枯れないのはおかしい!」
jp「……そっか……でもそれが分かってもどうも出来ないし……俺達何も出来なくない?」
mf「いや、何かの弱点になるかもしれないし、もしかしたら大きなことに影響してるかもしれないから……覚えて損はないよ」
jp「なるほどなぁ……よし!じゃあ今度はペアを組んで他の人と人体模型……そして怪奇現象を探しに行こう」
na「それってどれを優先したら良いですか?」
jp「ん~……好きにしていいよ!」
こうして俺達はのあさんとうり ヒロくんとたっつん もふくんとなお兄そして俺は一人で探すことにした。
mf「じゃあ気を付けてね……じゃっぴは特に!」
jp「オッケー、任せて!」
ガラガラ……パタン
jp「皆大丈夫かな……」
俺は少しだけ理科室で待った後、やっぱり誰も来ないので出ることにした。
ガラガラ……パタン
jp「はぁ……」
周りはシーンとしていて誰も居ないけど、きっとまだ周りには見えない皆が、一生懸命調査してるんだと思うと頑張ろうという気になった。
jp「よし……行くか」
ガラガラ……パタン
急に理科室が勝手に開いて数秒したら閉じてしまった。
jp「えぇ!?…っ…もしかして……!」
ガラガラ……
理科室を開けるとそこには、るなが泣きそうな顔をしていて、俺を見つけると飛び付いてきた。
ガバッ……!!
rn「じゃぱぱさ~ん!!」
ギュウッ……
jp「おわぁっ……るな、大丈夫だった?」
rn「ん、はい……ぐすっ」
俺は安心したと同時に少し希望が見えた。
もしかしたら扉を開けたり物を持ったりすると、見えなくなってる皆にも見えるのかもしれない。
確かに思えば開いていた教室もあったなと、思い出した。
俺達は呪いみたいなものにかかって幽霊の状態になってるので、閉じた瞬間に近くに居なければ、そこは何もなかったことになる。
もしそんな扉が開いたり閉じたりと何か痕跡があれば、周りはそこに人がいると分かるかもしれない。
ただ懸念点としてはそこに人体模型が居るかもしれないという、恐怖を煽ってしまう可能性があるってことだ。
rn「じゃぱぱさーん?」
jp「ん、あぁ、ごめん……とりあえず俺と一緒に人体模型とか色々と探そう」
rn「はい!……そういえば次に集まる場所って何処ですか?」
jp「…………あっ……忘れてたぁ!!」
rn「……えぇ!?」