逆行した糸師凛
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凛「ポンッポンッポンッ(前世よりも動けるな…当たり前か、選手になったんだから…)」
冴「凛」
凛「ビクッ何?…兄ちゃん」
冴「ギュウ」
凛「え…」
冴「ナデナデ」
凛「兄ちゃん…何?」
冴「昨日兄貴って言っただろ…いつも兄ちゃんって言うのに…」
凛「あ…ごめん…」
冴「兄ちゃんの事嫌いになったのか?」
凛「そんな事ないよ」
冴「そうか…」
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冴「凛」
凛「ん?」
冴「俺は明日からスペインに行く」
凛「うん」
冴「先に行くだけだ、お前も来いよ?」
凛「分かってるって…あとさ…」
冴「ん?」
凛「兄ちゃんはこの先、つまずいたりするかもしれない、でも、兄ちゃんは、自分が進みたい方に進んでほしい」
冴「なんだ急に」
凛「…スペインでも頑張ってねって事」
冴「生意気言うようになったな」
凛「誰の弟だと思ってんの?」
冴「そうだな」
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凛「……(兄ちゃんがスペインに行って4年…今日兄ちゃんが帰ってきて、兄ちゃんと喧嘩する…あの時は兄ちゃんの気持ち考えられてなかったからな…)」
冴「凛」
凛「あ、兄ちゃん」
冴「……」
凛「なんか痩せた?隈も酷いし」
冴「凛…俺は…世界一のストライカーじゃなくて世界一のMFになる」
凛「あんたが決めたんならいいんじゃない?」
冴「…ぬりぃプレーするようになったな」
凛「……(そりゃ手加減しながらやってるからな)」
冴「そんなぬりぃプレーするんだったらとっとと辞めろ」
凛「…そんな事言うために帰ってきたの?(こんな事本当は言いたくないんだけどな)」
冴「…消えろ凛 俺の人生にもうお前は要らない」
凛「……」
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数ヶ月後
母「凛〜手紙届いてるわよ〜」
凛「手紙?(やっとか)」
母「日本フットボール連合ってところから」
凛「ペラッ強化指定選手に選ばれました?」
母「あら!凄いじゃない!」
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凛「じゃ、行ってきます。」
母「行ってらっしゃい、気をつけてね」
凛「うん」