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〈shake side〉
sh 「だって、俺の気持ち知ってるくせに逃げてるもんね」
nk 「いや、、しゃけ何も言われてないのにわかるわけなくない?」
sh 「確かに俺からは言ってないけどさ、それでも気づいてたでしょ?」
sh 「見て見ぬふりしてたじゃん 」
nk 「、、、してないよ」
図星だ。
知ってるんだよ、
俺を揶揄う時は決まって眉毛が垂れて瞳がきらりと光ることを。
その瞳が、他のやつを映しているのも。
sh 「ねぇ、俺のこと見てよ。」
sh 「好きなんだって伝わってないの?」
nk 「、、、伝わってるよ、もちろん。」
nk 「だってしゃけわかりやすいもん。でもそれにいい返事はできない。」
〈nakamu side〉
sh 「きりやんか」
nk 「っ、きりやんは今関係ないだろ」
sh 「いやあるだろ。なかむはきりやんが好きだもんね」
なんで知ってるんだよ。
自分の中でも押さえ込んでいたのに
sh 「ね、俺のこと弄んで楽しい?」
ガタッ
nk 「ちょ、ちかいって」
sh 「なにが?別にいつも通りじゃない?
なかむが俺にしてるようなことだよ」
sh 「ねーえ。」
nk 「〜〜〜っ、!」
この馬鹿力め。抵抗してもちっとも動きやしないじゃないか。
無理やり押さえつけられて、抵抗できないほどの力を感じるのに、なんでそんなに震えたキスをするのか。俺は理解したくなかった
そんなことされてもお前を嫌いになれずにいるのは一体どういう感情か
そんなことがあったなんてこと、きりやん本人に聞かれたらまずいだろ。
kn 「俺ちょっとトイレ行ってくる」
kr 「あいよー」
kn 「なかむ、ちょっと」コソッ
その歯切れの悪い空気を変えてくれたのは彼だった。手招きをされるままについていくとそこはまだ朝の日の気配が残る教室、俺が毎朝くだらない話を通わす教室だった。
kn 「シャークんとなんかあったんでしょ」
nk 「、、なんで?」
kn 「いや、わかりやすすぎるし?」
確かに、自分では話さないくせして態度に出しすぎていたのかと少し今までの自分の行動に恥を覚えたりした。
kn 「喧嘩?してる理由は俺には話せない?」
俺としゃけの喧嘩はきりやんが絡んでいて、きんときは関係ない。
しかし、これを話したところで理解してもらえるのか。本人に伝わってしまうのではないか。
そんなくだらない不安の種が邪魔をする
kn 「きりやんには言わないからさ」
nk 「っ、は?」
kn 「あれ違った?てっきりきりやんのことで揉めてるのかと、、、」
kn 「なかむ、きりやんのこと気になってそうだったし」
nk 「その言い方だとシャークんのこともわかってるってこと?」
kn 「いやぁ、まぁ、、、なんとなくだけど」
nk 「変なこと聞くけどさ、引かないの?」
kn 「なんで?」
nk 「だって俺たちはずっと親友で、それなのにその中で恋心拗らせてこんなことになってんだよ?」
kn 「あー、そういうこと?」
きんときは終始無愛想なような、無関心なような、冷静さを保っているような。よくわからない反応を見せる
kn 「気になんないかな。要はその人のことを好きになっただけだし」
kn 「性別の壁にかられずに、その人をちゃんと見て惹かれてるんでしょ?いいじゃん?」
kn 「現に俺、ぶるーくと付き合ってるし」
nk 「はぇ?、、、えっ!?そうなの」
kn 「やべ、ぶるーく言ってなかったの?てっきりもうみんなに言いふらしてると思ってたよ」
kn 「で、何があったの?」
いやいや、それどころじゃないだろ。
一体いつからだよ!!!
、、、なんて思うけれど、シャークんが隠してきた時よりも心のモヤモヤはなかった。
だからなんなんだよ。
俺はきりやんが好きなのに。
邪魔なんだよ、こんな感覚。
…………………………………………………*
〈shake side〉
何故あんなことをしたのか、今でも明確にはわからない。
ただ、なんとなく焦ってたんだろうと思う。
俺がどんなに好意を向けたとしても、彼の瞳は別の誰かを映していて、その視野の中に俺はいたとしても揶揄う材料でしかないことに苛立ちを覚えていたんだ。
でも、この前のあれは一体なんだったのだろう
彼のことだから本気で嫌だったら押し除けて逃げたり、唇を思いっきり噛んでくるかと思っていたのに。
それとも、逃げずともいいと揶揄われたのだろうか?
俺の勘が正しければ、あれはもっとこう、、、
ーーーシャークんいるぅ??
その声が聞こえて、だんだんとクラスのざわざわとした音が耳に入る
のこのこと背の高い彼が机の前まで来て、俺はそれを見上げる。
br 「おはよっ」
sh 「おはよ、なんか用?」
br 「いやーさ、ちょっと小耳に挟んじゃったんだけどさ」
まさか、なかむのことについての情報がもうそこまで来たのか?
しかも無理やりキスされた、なんて言い方をされちゃってたら。いや事実だけど、、、
br 「きんときが女の子に告られてたってマジ?」
、、、、?
sh 「え、いや聞いたことないけど」
br 「え、ほんと?じゃあ僕の勘違いか」
よかったぁ、なんてホッとしながらしゃがみ込む彼の姿を俺はただきょとんと見るだけだった
なんだ、あのことじゃなかった。
br 「シャークんは好きな子いないの?」
sh 「いやぁーまぁ、」
br 「その感じあるんでしょ」
sh「い、、るけど」
br 「待って今当てるから」
br 「なかむでしょ」