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75 ◇指令
『渋谷くん、わかってるだろうけどターゲットは橋本蓉子だから、まかり間違っても
山倉さんとはカップリングならないようにね』
二度目の永堀からの連絡で再度釘を刺され、そんな風な指令が出ていた。
今日の野郎どもの参加は俺除いて9名。
奴らがチラチラと視線を送っているのは、やはり橋本や山倉さんに向けてだった。
山倉さんとは、最初のトークタイムでしか話をしないつもりだったのだが。
実は、フリータイムにも話し掛けてしまった。
やはり、大学時代輝いていた山倉さんともこれが最後かもしれないと思うと
ちょっと残念な気がしてしまい、橋本蓉子に対する任務を遂行したあとで
チラっと彼女のところへも行ったのだ。
ただ、俺的にあの山倉さんが未だ独身だったことに驚愕だった。
逆に早くに永堀は結婚していて子供もいるって聞いていて……。
そんなことを思い、なんだか妙に現実を突きつけられた気がした。
休憩タイムに入ると俺は会場から抜け出した。
一通りの任務を遂行したあと、他の女たちの相手をしてもしようがないし。
さりとて、再度橋本のところへ行くのも、山倉さんのところへ行くのも違うような
気がして。
そして頃合いを見計らい、俺は会場へ戻った。
カップリングの相手には、迷わず『橋本蓉子』と記入した。
任務完了した。
橋本をデートに誘い、会場を出る時に上手い具合に彼女が手洗いに行ったので、
その隙に俺は永堀に連絡を入れた。
『ミッションコンプリート👍』──と。
出会って初日だというのに、食事をして酒を飲み──
俺たちはどちらともなく、ホテルに入った。
橋本の振る舞いはどこか慣れていて、ためらいがなく、俺を拒む気など、
はじめからないように見えた。
更には、酷く俺との交際に乗り気なのが垣間見えた。
星キラリ

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ムメイ
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まなこ〜友
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コメント
1件
第75話、読み終えました。渋谷くんの内面の揺れがすごく伝わってきましたね…。永堀から「山倉さんとカップリングならないように」と釘を刺されていながら、フリータイムに彼女のところへ行ってしまう。その「最後かもしれないと思うと残念」という感覚、すごくリアルでした。それにしても、山倉さんが未だ独身だったことに驚く渋谷くんの心理描写が絶妙で…時の流れみたいなものを感じさせるところ、沁みました。任務完了した後のホテルへの流れ、橋本さんの乗り気な様子…この先どうなるんだろう、すごく気になります!