あらすじ
何者かがランシーを助ける。
本編
ピチピチ
鳥のさえずりが心地よい朝。
ランシーは目を覚ました。
「あれ、私いつの間に寝て、、」
ふと目元に手をやると少し湿っていて泣いていたのが分かった。
「そっ、か。」
思い出したくないことが脳裏に蘇ったが何も食べなかったため吐き気に襲われても何も出なかった。
しばらくひたすらに泣いていたがフッと急激に落ち着くとお腹が鳴った。
「お腹、空いたな。」
行く宛のないランシーはどうしようかと迷ったがただ、一つだけ、助けてくれるかもしれない可能性を信じて一度助けてもらった羅堂たちの家へ向かった。
しばらく歩き続けボロボロの体でやっとのことで羅堂たちの家へ戻ることができた。
来てみたはいいもののいない可能性もあるため少し外から様子をうかがっていると突然
「ランシーか?」
と後ろから声をかけられた。
驚いて振り向くとそこには羅堂が大きなカバンを背負って立っていた。
「あ、あの、、」
助けてほしい。
その一言がなかなか出ずにいると羅堂がランシーの姿を一瞥して
「まぁとりあえず入れよ。昼は食ったのか?」
と中へ入るよう促してくれた。
ここに来るので必死で気づいてなかったがどうやらもうすでにお昼の時間になっていたらしい。
「あ、ありがとうございます、」
羅堂へお礼をいった直後にお腹がグーとなってしまって
「俺等もまだ昼飯食ってねぇから一緒に食ってけ」
と羅堂がドアノブに手をかけながら言ってくれた。
ランシーは羅堂の後ろに続き家へお邪魔するとなんだか昨日来たばかりなのにも関わらず涙が溢れてしまった。一度流してしまった涙はなかなか止まらず号泣してしまった。その姿を見た羅堂は狼狽え
「え、!?」
とわたわたしていた。
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